8/15 晴れ
お盆ではあるが、東北方面の天気が悪く中央アルプス近辺の太田切川本谷を選んだ。2週間前と同じく町田駅から夜の中央高速をいき、前回と同じ道の駅花の里いいじまで前泊する。6時に管の台バスセンターに到着、さすがにコロナ下でもお盆はバス待ちの長い列ができていた。温度センサーで体温測定されたが中々結果が出ずドキドキさせられた。
6時半過ぎにバスに乗り込み、檜尾橋バス停で下車し身支度し7時過ぎに出発する。
車道を少し歩くと太田切川の取水堰の監視道の入り口となる。よく整備された山道で危険個所には安全柵があり労災対応への気遣いが伺われる。
所々トンネルがあり面白い。途中山仕事の人が仕掛けた生イカを針金で吊り下げたトラップをみる。珍しい昆虫でもいるのだろうか・・・。
大田切川に平行につけられたトラバース道は最後は本谷を渡る2回の吊橋となる。1回目の吊橋は結構高度がある。側面に安全確保具連結用のワイヤーが張られている。至れり尽くせりだ。
取水堰にはバス停から1時間ほどで到着。左から悪沢が15m滝を伴って落ち込む。取水堰施設は柵で囲まれていて入れないので右側巻いて越える。
入渓点はいきなり結構な水量と大きな釜に迎えられる。徒渉点を見極めスクラム渡渉で右岸に移る。岩もここら辺は大きくゴルジュが始まっている。
3m滝2条は左水流の脇に岩が積み重なっており簡単に越えることができた。真夏なのでシャワーもへっちゃらで気持ちがいい。
しばらく行くとこの沢の核心5m2条滝となる。記録では左のチムニー状を残置ロープを頼って登るとあるが、はっきりとした滝になっておりしかも下は背の立たない釜だ。残置がないか探しに行くが釜にはまりしばらくカッパ状態になる。結局残置はなく左の泥壁をロープをつけて空身で潅木だよりに強引に登る。
潅木の中の荷揚げなので短くピッチを切って10m程登りトラバースする。途中苔の中に埋まる残置ロープを見つける。かなり以前のものだ。
最後は、懸垂で川床に復帰した。この巻きで1時間半以上要した。
人がほとんど入っていないためか、砂の塔が所々ニョキニョキ生えている。
ゴルジュ地形の中を進んでいくと雨ダル沢が30mのトイ状斜滝を伴い正面左岸から流れ込む。本谷はここで左に曲がる。
しばらく行くと左から糸ダル沢?が30m滝を伴って入ってくる。流れは細い。
夏の沢という感じの釜を持った斜滝。釜沿い右をいき登りやすそうなところを行って越える。
ゴルジュは続くが圧迫感はそれほどでもない。白い花崗岩とうす青い流れが綺麗だ。
この滝は、滝上の水に陽があたり青く輝いていた。釜の中央を胸まで浸かり左の岩にどうにか取りつき突破した。後続にはお助けを出す。空身で行った方が良かった。
ヘツリも膝上の流れの強いところもあり慎重に進む。
ここのヘツリは少し高度があり緊張した。
後続も慎重に足場を選んでトラバースしてくる。
ここを過ぎると梯子ダレ沢が堂々40m滝を伴い流れ込む豪快な眺めが目の前に入ってくる。ここで丁度12時前なので昼食休憩とする。ここらへんでゴルジュは終わる。テン場適地もあるがここで泊るのはまだ早い。
この綺麗な釜を持つ4m滝は左を快適に登って越えた。
流れが急なのでヘツリも慎重に歩を進める。
右から45m逆層滝が豪快にかかる。流れ込む枝沢は全て大きな滝がかかり飽きさせない。
ゴルジュは終了し河原の岩も小振りになってくる。
でも炎天下の単調な河原歩きはつらい。
左から大地獄沢が35m滝を伴い流れ込む。ここら辺は少し荒れた感じ。
無名沢?が15mの斜滝をかけて右から流れこんでくる。枝沢が単調な河原歩きのアクセントとなる。
余裕が出てきたので思い思いにルートをとっていく。
なんか河原にころがる面白い石。
始めて滝が伴わない流れが左から入る。
巨岩の脇をすり抜けて。
所々ここら辺は崩壊していた。
東熊沢は流れが石積みの下に隠れていたがほぼ3:1で右から合流。その先に直ぐに3つの大きな滝を伴う駒石沢が左から入る。
前方には明日登る予定の本谷が急角度で雲の中に突き上げている。登れるのか若干不安になる。
左から二俣に分かれた沖駒石沢が入る。それぞれに50mクラスの滝をかけている。その先で西熊沢が右から入るところを過ぎてco1935mあたりインゼル状の砂地部分を整地して今夜の泊り場とした。
流木が多く夜は盛大な焚火を楽しむ。満天の星空の下、今夜のメニューの牛タンに舌鼓をうつ。
8/16 晴れ
翌日も快晴。6時過ぎに出発。ガレガレのつらい登りになりそうだ。
大分高度が上がってきた。バックには南アルプスの山々が浮かぶ。岩が所々不安定で気を使って登る。
急登が続く。水が涸れたので多目に確保する。
背後には南アルプスの山並みがばっちり見える。
涸れた水が再び現れたので水交換する。涸れ棚が2カ所ほど細かく、念のため空身でロープを出してクリアする。
大文字草が所々に咲いていた。
ルンゼが潅木混じりになり登りも終盤だ。
最後にハイマツ帯をひと漕ぎすると登山道に飛び出る。木曽殿山荘から空木岳方面の稜線を臨む。
空木岳の登りがつらい。登ってきた本谷を振り返る。
イワツメクサ?
空木岳山頂に約1時間半の登りで到着。岩陰で昼飯とする。
これから下る駒ヶ根、駒石方面。下りは長くかかりそう。
途中の悪場。大地獄・小地獄あたりの下り。
やっと林道終点に出る。空木岳山頂から4時間以上かかった。ここからタクシーで下山できると少し楽ができたのだが、コロナで林道は通行止め。こんなところまで影響がでている。
ここから1時間以上の歩きで菅の台バスセンターに到着。久々に疲れたー。
遡行図
8/15 檜尾橋(7:08)〜取水堰(7:55)〜太田切川入渓(8:05)〜5m二条滝左巻(8:17-10:15)〜梯子ダル沢出合(11:50)〜大地獄沢出合(12:53)〜東熊沢出合(14:30)〜沖駒石沢出合(15:00)〜co1935mインゼル泊場(15:45)
8/16 泊場(6:07)〜co2530m付近登山道(9:43)〜木曽殿越山荘(9:48-10:09)〜空木岳(11:45-12:02)〜駒石(12:36)〜池山分岐水場(15:18)〜林道終点(16:18)〜菅ノ台P(17:23)
「太田切」ではなくて「大田切」では?と思ったら、どちらとも使うようですね…
勉強になりました φ(..)
そうなんです!
どっちなんだろう…
どっちにしようかな…
てことで
登山大系の表記に合わせました!