5月の沢選びは結構難しい。北国の沢はまだ雪渓で埋まっているところが多いし、泳ぎの多い沢に入るにはまだ寒いし、丹沢はヒルがでるしと・・・、考えていくと絞られてきてしまう。今回は丹沢だが一番西側に位置する世附川の土沢を選んでみた。丹沢でもヒルがいない地域だし、ナメが発達している綺麗な沢との記録もある。あいにく天気は曇りだが、橋本駅に7:00集合し道志川沿いを急ぐ。8:30頃に三国峠の駐車場に到着。最近整備されたようで大型バスの駐車スペースもある大きな駐車場だ。身支度を済ませ9時前に出発する。
峠からすぐの三国林道のゲートは閉まっているが、左わきから入らせてもらう。
林道右側直ぐの植林帯の降りやすそうなところを選び一ノ沢の源頭向かって下っていく。右側に沢形が見えるがえぐれており直ぐには降りれなかったので植林帯の端までたどり沢床に降りたった。タイヤとかゴミが結構あり残念だが、車道が上にあるので致し方ないか・・・。
早速、7m2段滝が出てくるが降りれそうもないので立木にロープをかけて15m懸垂下降する。
右岸側からは所々水が湧き出していた。
堰堤がいくつかあるが、いずれも簡単に降りれる。
それを越えると小さな滝が幾つか出てくるがいずれも問題なく下れる。
かなり開けた堰堤の上で一休みする。植林の中に所々新緑の広葉樹が映える。
一の沢橋に10時半過ぎに到着する。林道を三ノ沢橋に歩く手もあるが、時間もあるのでそのまま一ノ沢下降を継続する。
大量のタイヤが不法投棄されていてげんなりする。上の林道からダンプで落としたのだろうか。
左側に鹿柵が出てくると一面伐採されたところになる。新しい杉が植えられているようだが、全面伐採で大丈夫なのか・・・?
続く石垣堰堤は少々急だったので懸垂下降で降りた。
すると少し渓相が良くなりミニゴルジュが続き楽しいポイントとなる。
ボルダーチックにヘツリを楽しむ。
降りれない3m滝が出てくるが右にロープがかかっており利用させてもらう。グズグズの急斜面で少し悪いが残置ロープのおかげで問題なく下降できた。
そこから平凡な河原を少しいくと、一ノ沢とニノ沢・三ノ沢の二俣に到着した。丁度お昼時なので昼食休憩とした。曇りの予報だったが時々日光が注ぐのでうれしい。
ニノ沢・三ノ沢を少し遡行すると、今回の中では一番大きな滝8mが出てきた。近くで観察したが左の潅木沿いが頑張れば登れるかもしれない。が、無理せず左側の泥・岩ミックス斜面を登って小さく巻いた。
その上で小滝が少し出てくるが、すぐにニノ沢と三ノ沢の二俣となる。右の三ノ沢いく。
三ノ沢入ると左に石垣の巨大な廃墟跡がある。鉄砲堰の跡だろうか・・・?
廃墟から林道にでて少し行くと三ノ沢橋に到着。右から簡単に沢床に降り、遡行を継続する。
堰堤を1個越え、しばらく行くと右から5m滝をかけた小沢が入ってくる。そこを通過するとミニゴルジュや小滝が連続するようになる。
通過するのに一部股上まで水に浸からねばならなくなり、怖いものがなくなる。
2x5mトイ状滝ではオポジションで登ってみる。
co810mの二俣は右沢を行くがナメ状滝が続き好きなところを登っていける。
ナメと小滝が続くようになる。
川床は花崗岩系の白いナメ床となり美しい。
ナメ床や小滝を越えて行くと4m滝が出てくる。ロープを出す必要はない滝だが、時間もあるのでリード確保とセカンド確保の練習を実施した。
その先大きな堰堤を越えると平凡な河原歩きとなってしまう。
更に堰堤を4つほど越えると詰めとなるが緩やかな登りだ。林道あたりで少し急になるがそのまま登山道まで詰め上げた。
登山道は緩やかな登りがしばらく続く。なぜか、スパイロジャイラのモーニングダンスが聞こえてくる。山中湖畔で野外フェスをやっていたせいで自衛隊訓練の砲弾音とともに少々煩い尾根歩きとなる。
40分ほどの登りで鉄砲木ノ頭(明神山)に到着。山中湖の眺望がすばらしいが、残念ながら富士山は裾野しかみえなかった。
馬でも通れそうな登山道を10分ほど下ると三国峠に到着した。
駐車場に着いたところで丁度雨が降ってきたが、急いで身支度を解除し石割の湯で汗を流し帰京した。
遡行図
三国峠P(8:54)-一ノ沢橋(10:37)-一ノ沢出合(11:58/12:23)-ニノ沢・三ノ沢出合(12:48)-co920m堰堤上(14:30/35)-登山道(15:09)-鉄砲木ノ頭(明神山)(15:45/56)-三国峠P(16:07)