モミソ岩(レスキュー訓練B班)

春のレスキュー訓練はモミソ懸垂岩で行いました。
天気予報では15:00位から雨が降る予報になっていたので訓練終了まで天気がもちこたえてくれますように。
以前からレスキュー訓練を受けたいと思っていたので楽しみです。

レスキュー訓練の内容は以下の通りです。

 

・自己脱出
トップが登攀中に落石などを受けて行動不能に陥ってしまい、救助者がビレイからの自己脱出をし、事故者のところへ向かい、介助懸垂して下降していきます。

ビレイヤーはエイト環を仮固定をして、ロープにフリクションノットをセット。ロープにかかっているテンションは支点に移ったのを確認し、エイト環の仮固定を解除、念のためロープに結び目を作っておきます。
救助者はロープをもって上に行くのですが、この際に落石に気を付けながら事故者のほうへ向かいます。
振り分け救助のシステムを作ります。
事故者のところまで下降したら、振り分け救助を行い、事故者のハーネスに固定されているロープを外します。

実際の事故ではロープにテンションがかかり外すことはできないのでナイフで切ります。
事故者は意識があり脚は動かせるという前提で行いました。

 

救助者は事故者のハーネスの後ろを掴んだり、抱きかかえながら懸垂下降します。

 

・ディスタンスブレーキ
救助者を下降させる者と事故者を救助する者がいる場合の救助方法です。
救助者は笛を吹きながら、上の者に合図をだしながら下降していきます。

 

・引き上げシステム
負傷者をロワーダウンするよりも上に引っ張り上げるたほうがいい場合、単純にロープを引っ張るだけでは人ひとり引き上げることはほとんど無理なので、少ない力で効率的に引き上げるシステムです。
まずは平地でシステムの確認をします。ザックにロープをつなげて実践。
カラビナ2枚にガルダ―ヒッチでかけると、一方向にはスムーズにロープが流れるが反対方向には動きません。

1/3での引き上げシステム

1/3での引き上げシステム

分母の数字が大きなるほど引く力は少なくなりますが、ロープの長さが必要になったり、システムが複雑となります。
1/5システムは複雑なので割愛しました。

上に登って、実際に人を引き上げてみます。
カラビナにプーリー(滑車)を使うと、ない場合と比べて圧倒的に少ない力で引き上げることができました。

 

・登り返し

懸垂下降中、宙吊り状態から自力で登り返していく方法です。
2本のスリングをフリクションノヒッチでロープにセットし、土踏まず部分を乗せて立ち上がります。
立ち上がりと同時にハーネス側のフリクションヒッチを上に押し上げ、ハーネスに体重を預けます。
その繰り返しで登り返していきます。

私が行った時は、フリクションヒッチの巻きが足りないと滑ってしまい多すぎると動かしずらくなりました。
スリングの太さも関係するようです。

 

・救急法、搬送法

救急法について時間があまりなかったため簡単な説明で終了。最後に搬送法です。
搬送法は色々な方法があるようですが、沢の近くなど危険のある場所から安全な場所に短い距離を移動させる場合を想定して実施しました。

傷病者の症状や状況によって適切な搬送方法を行うことが必要です。
搬送者が1人のとき、複数いる場合とでやってみました。
搬送者は傷病者の片足をもう一方の足の上に乗せます。
背後から上半身を起こし、片腕を曲げ、手首とひじの部分をつかんで後方に引きずります。
搬送者が2人の場合は、もう1人は傷病者の足を抱えます。

 

天気は最後まで持ちこたえてくれ、雨に濡れずに終わることができました。
レスキュー訓練を終えてみて、もちろんですが1回の訓練では身につくことはありません。
実際にレスキューが必要な状況に陥ってしまったときに、少しでも冷静に迅速に対応できるよう日頃からレスキューの復習ををしていきたいと思います。
また、当会では春と秋にレスキュー訓練が行われますが、個人的に消防署や日本赤十字社などで行われている救急法の講習会を受講してみようと思います。

こんなに簡単に焚火ができるなんて少し驚きました。
何かコツがあるのでしょうか?
早く沢で焚火、してみたいですね。
焚火の後始末もしっかりと行い、本日の訓練は終了となりました。

 


メンバー:古巻(L) 丸山 高森 星野
山域:丹沢
山行形態:訓練山行
コースタイム:
モミソ岩(9:00-15:30)
地形図:大山
報告者:星野

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