神ノ川矢駄沢

3/31(日)晴れ

神ノ川流域は永らく通行止めだったが、運よく3/29(金)より孫右衛門トンネル手前まで開通したとの情報があり、高森リーダーの計画した山行を実施の運びとなりました。当日は、6月中旬並みの気温まで上がる予報で、水流沿いを遡行できる矢駄沢には絶好の日よりとなりました。自家用車で矢駄沢橋袂の駐車スペースに9時前に到着すると、既に2台が駐車していましたが、まだまだスペースは余裕がある広さです。身づくろいをそそくさと済ませ、9時過ぎに出発しました。

矢駄沢橋の上から見ると堰堤が連続しています。左岸側が歩きやすくなっており、途中右からの枝沢を見送りそのまま左岸を進み合計5つの堰堤を越えて入渓しました。

最初に出てくる2m滝は、しょっぱなから濡れたくないので左壁に平行に走るクラック沿いを微妙なバランスでへつってクリアしました。

続く3mの岩組滝を越えると上に巨岩を乗せた3m滝が出てきます。水流の右側も登れそうですが、シャワーになるのでおとなしく左壁にある残置ロープを利用させてもらい、下部はほぼゴボウで強引に越えました。

その先にワイヤーの2本かかる釜の深い2m滝が出てきますが、まだ濡れたくないので右を小さく巻いて越えました。その先は、また堰堤が出てきますが右側の基部を登って越えました。

堰堤を越えると一旦開けますがその先に大きな滝が見えてきます。

10mののっぺりしたスラブ滝です。直登は無理なので、左のガレ沢の方に少し登り小さく巻くと次の大きな滝に出ます。

こちらものっぺりした10m滝で直登は難しく、左側を小さく巻いて越えました。

すると直ぐに本日の第一の核心、7mY字状2段滝に出合います。ここはロープを出してリーダーが左壁のバンド上を登り、もう一段上部のバンドに周り込むところの残置ハーケンを上手く利用して下段をパスし、ピッチを区切って後続を確保します。上段は右の水流の左側登りましたが、シャワーになるので雨具を着込み、念のため錆びてカラビナの穴が朽ちている残置ハーケンにスリングを直付けしてリードを確保しました。リーダーの話だと前回はもっと水量が少なかったようですが、金曜日の雨で増水気味でここで結構濡れてしまいました。

その先は、楽しい登れる滝が続きます。既に前の滝でかなり濡れてしまったので、この5x10mのトイ状ネジレ滝はあえて流れの中を登りました。

この4m滝は大人しく左の岩場を登って越えましたが、簡単な滝はなるべく水流沿いを登って楽しみます。

3mの岩組滝にはグチャグチャの金網の塊が中央にあって少々残念な景観です。
これを越えると右から堰堤の連なるガレ沢が出合います。
ここで10分ほど休憩して遡行を再開しました。

6x7m滝の右を小さく巻くと、直ぐに美しい流れのスダレ状5x7m滝がでてきます。水流を登れそうなので慎重に足場を選んでいきました。

石組みの小滝を連続して越えるとスダレ状のスロープ滝が2個続きます。水流中を楽しく登っていきましたが、さすがに少々寒くなってきてしまいました。

堰堤が1個出てきますが、ステップが左右に取り付けてあり簡単に越えられます。その先で堰堤の連続する大笄沢が右から入る二俣になりますが、左の矢駄沢にも石垣状のステップ付き堰堤が5個連続します。

堰堤の上には神ノ川林道の新・旧道が交差していて、越えたところで振り返ると裏丹沢の山並みが臨めました。

堰堤登りで少し体が暖まってきましたが、再び滝場が連続します。水流沿いを果敢に攻めていきます。

左から2条8m滝が水を落とし込むポイントを越えると・・・

3mの滝が2個続きます。ちょっと登りずらいのでトップにお助けを出してもらいました。

そこを越えると、本日第二の核心、2条12m滝となります。

右側ルンゼと水流の間をロープを出して突破しましたが、ここでも少しシャワークライムになりました。

その先も3m程度の滝が連続しますが快適に越えて行けます。傾斜が徐々にきつくなってきて右から3:1で枝沢が入るところで遅そ目の昼食休憩を取りました。

そのすぐ先で水はほぼ涸れてしまいゴーロ歩きになります。日陰の枝沢には残雪がついていました。

振り返ると裏丹沢から道志の山並みが鮮やかです。

時間も押してきたのでco1150mあたりの右岸尾根登山道が近づくあたりで遡行を終了し急斜面に取りつきました。

自分は根っこや立木たよりに急斜面を登る久し振りの詰めでリーダーに度々遅れてしまいましたがどうにか登り切れました。

到着したヤタ尾根の登山道はこんな感じで一安心です。

しばらく鹿柵などが設置してある広葉樹の尾根を下っていくと、植林帯の下りになっていきます。

1時間程度の下りで神ノ川の流れが見えてきて、そこから5分程度で駐車地点に戻れました。
矢駄沢は、滝と堰堤が連続し、適度にアスレチック的な動きやシャワークライムが楽しめる好印象の沢ですが、気温の高い時に入渓するのがお薦めです。
林道が開通し神ノ川水系の沢に入渓しやすくなったので楽しみが増えそうですね。


メンバー:高森(L) 坂部
山域:丹沢
山行形態:沢登り
コースタイム:
矢駄沢橋(9:10)-Y字状2段7m滝(10:00/43)-神ノ川林道交差地点(11:55)-12m多条滝(12:15/13:04)-co1170m二俣(14:08)-co1255m登山道(14:26/39)-矢駄沢橋(15:37)
地形図:大室山・中川
報告者:坂部

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