モミソ沢(岩トレーニングと遡行)

2021.9.12:曇り

厳しい暑さから急激に気温が落ち着き、すっかり秋ですね。
だいぶ涼しくなってきた爽秋、今回は表丹沢の水無川水系・モミソ沢へ行ってきました。
モミソ沢入渓地点のすぐ横には、高さ15mほどの岩場・懸垂岩(モミソ岩)がありまして、この懸垂岩にて岩トレーニングを実施して頂きました。
先輩方にみっちり教えて頂いた後、モミソ沢の核心部・大滝まで目指して遡行します。

・モミソ沢・懸垂岩へのアプローチ

戸川公園から戸川林道を直進すると車で15分ほどで新茅山荘に到着。
山荘前の駐車場は広く、ここで支度を済ませて9:00に出発です。
林道沿いに5分程歩けばすぐに下降ポイントがあるのでそこから水無川へ降りていきます。

新茅山荘へ続く戸川林道は比較的フラットだが、砂利や泥が多いダートコース。
スタート地点の新茅山荘。車は山荘前のスペースに駐車できます。
下降ポイント。ガードレール沿いの看板とテープがあるところが目印です。

 

 

・懸垂岩での岩トレーニング

水無川を渡ると、目の前にすぐ懸垂岩が見えてきます。
午前中はここで岩トレーニングを実施して頂きまして、
坂部さん・高森さんに懸垂下降の仕方など詳しく教えて頂きました。

目の前に現れる懸垂岩、高さ15m程。

 <岩トレ内容>
 ・ザイルのたたみ方
 ・ロープの連結と末端処理
 ・ロープワーク(ダブルフィッシャーマンズ・ノット、フィギュアエイト)
 ・懸垂下降トレーニング(下降、固定)
 …など


ロープ1本、結び方が違うだけで様々な用途に対応できたり強固な結び目になったりと
初心者の心中では一々感動を覚えつつ、教えていただいても秒で忘れてしまう自分の頭の残念さに愕然です。皆さんには大変ご迷惑をかけてしまいました。
これから自分で練習あるのみです。水滴石穿。頑張ります。。。
坂部さん、高森さんご指導ありがとうございました。

懸垂下降・固定の練習風景。固定する時にエイト環が回転してしまい、慣れないと難しい。

 

・モミソ沢 入渓(13:00~)

懸垂岩の左側にひっそりあるのがモミソ沢の入渓地。
入渓すると、さっそくゴルジュが見えてきます。
5分ほど歩くとさっそく2段5m最初の滝が出現。ここはロープ出して頂き、右側から登ります。

入渓地点。入渓後、すぐにゴルジュが広がる。
最初の2段5mの滝は右側から登る。坂部さんにロープを出して頂きました。

 

次の小滝を歩いて越えると

スイスイと進む坂部さん。

さらに2mの滝が続く箇所に出るので、
左側(右岸)の岩壁から巻いていきます。

右側に滝が3つほど続いています。滝を右目に、左側から巻く。

滝を超えると左から支流が流れてきました。勢いが良く本流のように見えますが、ルートはその右側へ向かいます。すると間もなく横に広い岩壁(滝3m)が出現。ここでもロープを出していただき、画面中心よりやや左側から登ります。

滝の勢いは弱い。

次にまた3mの滝を左側から巻いていき、後に続く小滝も越えて更に登ります。
この辺りから滝が枯れて水量がかなり少なくなり、
倒木も多く、大きな木が岩に挟まっている箇所が多数ありました。

そして、登った先に3段8mの滝。
1段目は壁正面から登るのではなく、右側から登って行きます。

1段目の滝を登る富田さん。
3段目4mの滝もそのまま登っていきます(私はロープを出して頂きました)

 

ここからは一段と狭いゴルジュ状の小滝の連続になります。
狭い上に、大小問わず倒木がゴロゴロ倒れており、道は見事な荒れっぷりです。

大きな倒木の下を潜って登る滝。荒れ荒れです。
次の小滝も突っ張って登る。
CS(チョックストーン)の小滝(2m)。と、その次3m滝ではロープを出して頂きます
最後に大きな倒木の間を登り、狭いゴルジュ帯を抜ける。倒木で狭いので荷物を先に送る。

 

狭いゴルジュを抜け開けた場所に出ると、程なく核心部の大滝(8m)に到着。
「大滝」という言葉から凄い水量の滝を想像しておりましたが
完全に枯れ滝でした。(ここまで来て当たり前か)
この大滝は、左側に回り込んだ場所から巻いて上まで登ります。

モミソ沢の核心部・大滝の真下

写真の位置より少し後退し左側へ回った所から
坂部さんが先頭で支点を作り、後続の高森さんがビレイを行い、
お二人に支点を作っていただきました。
メインロープにプルージップを巻きつけ、片手で動かしながら大滝の上まで登ります。

大滝の左側から登って支点を作ってくださる坂部さん・高森さん
ロープで自己確保しながら大滝上まで目指します

 

大滝上到着。時間の都合もあり、今回はここで折り返しになります。
右岸尾根に向かうので、左側に続く斜面をトラバースしながら帰路に向かいます。
随所に赤いテープ(リボン)の印がありますのでそれが目印になります。

 

尾根からは水無川までひたすら下りです。下り続けて30分程で水無川に合流します。
水無川を渡ったら、そのまま新茅山荘の駐車場へ続く階段へ出られます。

水無川に合流。尾根に出た後は後はひたすら下り。

ゴールの駐車場到着。
山行3時間、トレーニング含みの行程7時間20分。
お疲れ様でした!

 

・9月のヤマヒル状況

駐車場に戻り、ふと沢靴を見るとウネウネしたものが間違いなく付いている。しかも複数。
なんとヤマビルが私の足に複数に着いていました(失神)

足首に噛みつき始めたヒルを坂部さんに剥がしていただきましたが、
しかしちょっと潰すだけでは死なない。ゴムのような生き物。生きる吸血ゴム
それがヤマビル。恐怖です。

「剥がして、塩なとで弱らせてから必ず仕留める
剥がしただけだとまた人間にくっついて被害が出るので、これがヒルに会った時の極意だそうです。

次回は冷静に仕留められるヒルハンターになるべく、
ヒル対策をしっかりしていこうと思います。

遡行図


メンバー:坂部(L) 高森 富田 綿貫
山域:丹沢
山行形態:沢登り
コースタイム:
新茅山荘(9:00)-懸垂岩(9:12)-トレーニング・昼食 - モミソ沢入渓地(13:30)- 3段8m(14:15)-大滝(15:20)-左側尾根(右岸尾根)(15:50)-水無川(16:20)-新茅山荘(16:30)
地形図:大山
報告者:綿貫

“モミソ沢(岩トレーニングと遡行)” への4件の返信

  1. お疲れ様でした、楽しい報告書でした。
    立派なヒルハンターになって下さい、期待してまーす!

    1. ありがとうございます!初めての記録作成で苦戦しました。
      ヒルの生命力の高さに驚きです…次回出会ったら必ず仕留めます!(笑)

  2. ああ、やっぱり出たんですねぇ…(合掌)
    「生きる吸血ゴム」…いいコピーだ(笑

    血を吸う以外は悪さしないんですけど、いつ見ても気持ちのいいものではないですよね…

    いろいろとお疲れさまでした!

    1. >血を吸う以外は…
      確かに、そう考えたら蚊より余程良心的かもしれませんね…(笑)
      次回も雨後の丹沢なので不安しか無いですが、
      ヒル駆除セットを常備して臨みます!

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