葛葉川本谷

秦野駅を出るとバス停には長蛇の列。一瞬驚いたが、並んでいるのはヤビツ峠行きのバスで、私が乗る菩提経由渋沢駅行きのバスはガラガラだった。全く知らなかったが秦野は工場地帯で、見たことのある企業の工場がたくさんあり、へーと思っているうちに菩提原に到着。ここから葛葉の泉まで歩く。くず葉学園を過ぎると山っぽい雰囲気になり、丹沢野外活動センターからは急坂になる。葛葉の泉に向かっていると思われる車にどんどん追い抜かれ、心のなかで「乗せてください」と思いながら登って行く。思ったより早く40分で到着。葛葉の泉で水を汲んでいる人に「何しているんだ?」と不振に思われないように、コソコソ準備をして、コソコソ出発する。小さい堰堤を下ったところから入渓する。なんだか薄暗くてこんな雰囲気だったかなと思いながら進んでいくと、ゴルジュのなかに小滝が続き、それっぽい雰囲気になる。初めての単独沢登り。ちょっと大人になったような誇らしい気分になる。滝には落ち葉が積もっており、先行者はいなさそう。ここで滑って怪我をしてもきっと誰も今日のうちに見つけてくれないのだろうと思い、気を引き締める。いくつか滝を登っていくと、板立ノ滝に到着。右上に残置シュリンゲがあり登れそうな雰囲気ではあったが、ここは登らないことにしていたため、右から巻く。あまり登りすぎると下るのが逆に怖いので、小さく巻いて残置シュリンゲのすぐ上を通って落ち口に出る。最後の数歩は岩が出っ張っていて、斜めがけしていたバックに岩がぶつかりそうなため、ここで落ちたら大変と慎重に通過する。

板立ノ滝

快調に滝を越えていくとガードレールが見えてきた。大平橋は近いようだ。橋の手前は3段の滝となっており水流を登る。手を濡らしたくないが、どう頑張ってもバランスが取れないので仕方なく左手はそっと水の中に置く。5mCS滝の手前、右手からチョロチョロ出てきているところで、水はなくなる。水がなくなるとなんだか飽きてしまい、時間が経つのが遅くなり、足取りも重くなり、距離も長く感じる。まだかなーと散々思ったところで富士形ノ滝に到着。左から登る。Co950付近、目印となる靴がぶら下がっているところで少し休憩を取るが、この靴は誰のなんだろう?遭難した人のものだったら嫌だなと思うと、あまり視界に入れたくない。ここで休憩するのも縁起悪くないかと思い、休憩はそこそこに、左を詰めて行く。適当なところで尾根に上がり、立派な踏み跡を辿り、最後は鹿の通り道と思われる獣道をトラバースして三ノ塔尾根に出た。登山道に出ると、チラホラ登山者がいたのでヘルメットを外す。階段状になっている尾根を登っていると、大きな影が横切る。どんだけ大きな鳥?と思い見上げるとパラグライダーだった。三ノ塔の手前の道標で地図を見ていると、通りかかった外人さんに「サンノトウ、スグソコ」と声を掛けられる。ピークを踏むことに意味を見出せないので、「いいです」と外人さんに返し、そのまま二ノ塔へ向かう。少し下ると二ノ搭までの道のりが一望できる。眺めもよく、パラグライダーがたくさん飛んでいるのが見える。しかし、道はぬかるんでヌチャヌチャで、せっかく沢で綺麗になった沢靴がまたも汚れてしまう。私もこのまま飛んで帰りたい。

尾根からの展望

二ノ塔で昼食休憩を取り、そろそろ行こうかなというタイミングで、おばちゃんに「どこから来たの?」と声を掛けられる。「葛葉川です」「ええ、この寒いのに?」「(心の声)いや、そうじゃなくて」「一人で?」「(心の声)それそれ」という会話をし、満足したので下山する。脳内で一人反省会をしながら、ふと向こう側の尾根を見ると、パラグライダーが木に引っかかっている。え!と思ったが、人間も一緒に引っかかっている様子ではなかったのでそのまま通過。下山は誰にも会わないまま、1時間弱で葛葉の泉に到着。急いで靴を履き替えて時計を見ると、バスまで27分。登りは40分だったので、下りは30分くらいか。27分はかなり微妙だが、ギリギリ間に合わないのも悲しいので、くず葉学園までの下り坂はひたすら走る。葛葉の泉からの帰りと思われる車が時々通る。リュックを背負って走っている姿は、絶対滑稽だと思うが仕方ない。住宅街では早歩きモードに切り替えるが、再度時計を見るとあと10分しかない。散歩しているおじいさんをゆっくり抜いて、最後50mくらいを走ってギリギリ間に合った。初めての単独沢登り、ワクワクドキドキしたが、沢自体はもう少し水量があって、緊張するポイントがある方が楽しいと思った。ちょっと物足りなかったなと思ったが、翌日少し腿が筋肉痛っぽくなったのは、やはり緊張していたのだろうか。それとも帰りに走った影響か。


山行最終日:2019年2月17日
メンバー:K
山域: 丹沢
山行形態:
コースタイム:
秦野駅(07:44)-菩提原(07:55)-葛葉の泉(8:40)-入渓(09:01)-板立ノ滝(09:46)-大平橋(10:04)-富士形ノ滝(10:35)-Co950付近(11:12)-三ノ塔尾根(11:50)-三ノ塔分岐(12:12)-二ノ塔(12:26/12:35)-葛葉の和泉(13:35/13:41)-菩提原(14:05/14:07)-秦野駅(14:23)
地形図:丹沢
報告者:K

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