天気は冴えないが、多少降られても影響なく遡行できる真名井沢を遡行した。アプローチでは雨に降られ、その後も厚い雲に日差しを遮られ暗くてじめじめしていて、全く爽快感が感じられない山行だった。
鳩ノ巣駅の駐車場に車を停めて、上り列車に乗って川井駅にやってきた。無人の改札を出て青梅街道に降りてきた。この辺りの駅は街道から改札に至るまでの道に味わい深さを感じる。
街道に出るとすぐに大正橋を渡る。深く切れ込んだ大丹波川に架かる大正橋から、さらに高所に架かる青梅線の橋梁を見上げる。
上成木川井線と林道真名井沢線を歩いて入渓点までおよそ1時間20分。歩き始めたころから雨が降り始めて、入渓点に着くころには本降りになっていた。
入渓点への入口付近では2人パーティの先行者が支度していた。それを脇目に山道を進んで、入渓点で沢支度をした。
入渓後しばらくは堰堤が連続する。
左右に小さなワサビ田跡を見ながらしばらく行くと、正面に落差12Mくらいの枝沢に懸る簾状の滝が見えてくる。
この辺りから渓相が良くなってきて、小ゴルジュとそれに続く小滝を越えていくと(3:2)の水量比で左岸に顕著な枝沢を分ける。
程なくすると上流から笛の音が聞こえてきた。遡行していくと5~6人のパーティが5M滝の右壁を登攀中だった。時間がかかりそうだったので右岸を巻いて滝上に出る。
いくつか滝を越えていくと、この沢で最大落差の8M滝が懸る。直登はかなり難しいが、高巻きは左右いずれにもルートを取れそうだ。
二分した流れのいずれかまたは両方に滝が懸っているところがいくつか見られるようになる。
900Mを過ぎるとほとんど水が涸れる。
この涸棚を越えるとしばらく伏流となってガレが続く。
ガレを過ぎると倒木が煩くなるが、尚も沢筋を進むと幾つかの涸棚が現れ、やがて沢形も薄くなって土の急斜面になる。右岸を少し登れば赤杭尾根の登山道に出る。
赤杭尾根を登り、舟井戸経由で鳩ノ巣駅に降った。
川井駅(8:45)-入渓点(10:05)-830M(11:35)-登山道1200M付近(12:45/13:05)-鳩ノ巣駅(14:55)