梅雨は明けたが少々天候が安定せず週末はどうなるか気をもんだが、大清水駐車場では晴れ間がのぞいていた。今回は片品川根羽沢大薙沢の左俣を遡行して右俣を下降する計画。沢登りルート100にも出ている人気沢で、計画は何度かしたが中々訪れる機会が無く本日初めての入渓となる。
大清水駐車場を少し戻り根羽沢の林道を30分程度で林道終点の広場となり、そこが大薙沢の入渓地点である。
河原に降りると2人組の先行者が4x5m滝の右壁を登っているのが見えた。水は透き通って綺麗で平水のようだ。
我々もこの最初の滝の右壁を巻き気味に越える。念のため後続にお助けロープを出した。
倒木のかかる2m滝の左側を越える。上に起動跡がかかっている。
軌道跡が谷にかかる真下に斜滝が釜を持ってかかる。左側をへつって越えて行った。
軌道跡は金山鉱口に続いている。が、中まで除きにはいかなかった。その先、右岸にも掘った後があった。昔は金が結構とれたのだろうか?
しばらく、所々、ナメが出てくる流れが続く区間となる。
二の岩がナメの上に乗った所を通過すると先行パーティーが休憩していたので先に行かせてもらう。
直ぐに1:1の二俣となり、10分ほど休憩する。誰が積んだのかケルンがある。
左俣に入っていくと、直ぐに綺麗な小滝がでてくる。
その後、しばらく平凡な流れが続く。所々に小滝がかかるのがアクセントとなるが、冗長な感じ。
左から10mクラスの滝を伴った枝沢を見送ると少し斜度が出てくる。トイ状の流れを脇目に越えて行く。と、
5mハング滝+上部が3x7mの2段構成のスダレ滝が出てくる。左壁が登れそうだが、右側にしっかり巻き道がついているので利用させてもらう。
続いて出てくるのがこの沢最大の15m多段スラブ状滝となる。1段目は左の凹角を登り、中段で細かいホールドを拾い、念のため足を押えてもらい右側に移る。
ここは、ロープを後続に出した。
上部は素直に右の巻き道に入って越えた。ここで、最初から巻き道を利用してきた2人組パーティーに先行してもらう。
次に出てくる7m滝は先行者がロープを出して滝上部の右をトラバース気味に通過していた。我々も同様に、右のガレを少し登り上部でロープを出してトラバースした。残置ロープが落ち口に降りたつ1歩の部分にあり利用させてもらう。
その後は、特に大きな滝はなくガレ沢の詰めの様相となる。
そのまま詰めていくと、藪漕ぎもなく登山道に飛び出る。時間は11時過ぎ、入渓から3時間半程であった。向こう側には日光の丸沼が水をたたえているのが良く見えた。
しばらく休憩し登山道を四郎岳方面に行くと15分ほどで四郎峠の分岐となる。
右側に右俣への明瞭な下降路がついておりそれを辿っていく。
右俣上部はガレた感じ。
左側斜面が崩れ岩が押し出してきている。
co1610mあたりからベージュ色のナメ床が1kmほど延々と続く渓相となる。舗装路のようで非常に歩きやすい。
その先で2~4m程度の滝が出てくるが、何れもクライムダウン可能だ。
登山道から2時間程度で二俣に戻ってくる。軌道跡の下の釜のヘツリで失敗し下半身濡れてしまうが、お愛嬌といったところ。
入渓点から直ぐの4x5m滝は左岸の立木から懸垂下降で通過した。
最後に根羽沢の林道で少しワラビをとって帰京した。
大椛沢は特に難しい所もなく癒し系の沢であったが、1度は遡下降してみるのもいいだろう。
遡行図
大清水P(7:05)-大薙沢入渓(7:35)-二俣(8:36/46)-尾根(11:08/20)-四郎峠(11:34)-二俣(13:21)-根羽沢出合(14:23)-大清水P(15:00)