2021.10.10 曇り
10月10日、当会で2班に分かれ
それぞれ別ルートから山頂を目指す〈集中山行〉を行いました。
目的地は鬼怒沼山横の〈物見山山頂〉。
一方は日光沢ルートから、もう片方は大清水の方から山頂を目指します。
今回は後者B班の「根羽沢北場沢」遡行の様子をレポートします。
・アクセス〜入渓地までのアプローチ(5:30〜)
国道401号を直進し〈大清水駐車場〉にて駐車後、装備の用意を行います。
大清水というと尾瀬沼登山口のイメージが強いと思いますが、
バスには乗らずここがスタート地点となります。
約1時間弱ほど林道を道なりに歩くと、物見橋と根羽沢が見えてきます。
そのまま根羽沢を左手(右岸)に進み、堰堤を数カ所過ぎた所が入渓地となり、
北場沢との出合へ降りることができます。
入渓地には目印が無いので、様子を伺いながら下降します。
・北場沢遡行開始(06:30〜)
入渓後すぐ現れる、巨大な岩肌を眺めつつF1深淵の小ナメ滝を越えると程なく、
「3段の滝」(2m×3段)が見えてきます。
この3段滝は形が面白く、この沢の中でもとても印象的な景観です。
2段めから少し難易度が上がります。2段目は左壁を登り3段目は左から巻いていきます。
私は2段目で滑り落ちました。(注意です…)
その後の6mナメ滝は左側から登ります。
その後間もなく見えてくる岩壁がせり出た広い空間も印象的です。
穏やかな道が続き、3mナメ滝やナメが続きます。
程なくして2双の大滝が出現。2双12m。北場沢で一番大きな滝になります。
右側に残置ロープがあるので高巻きできるようになっていますが、
今回は左から巻きました。
その後の5mナメ滝や3m幅広のスラブ状のナメ滝を越えれば
あとは小気味よい穏やかな道やスラブ、苔むした綺麗な景観が続きます。
癒されますね〜
この一見穏やかなナメの沢の中には青ゴケがびっしり続いてますので、
フリクションの効かないラバーソールの人間にとっては、地獄の道と化しますので
歩行に注意です。
その後は徐々に水量が少なくなり、開けた場所に現れる最後の小滝。
この滝を見送ると、早い時点で沢は終了します。
さて。
ここから尾根まで標高約300m詰め上がりでひたすら登りになります。
この北場沢の核心部は〈詰め上がり〉だと言われるほど、尾根までの道は結構ハードです。
急勾配な上に歩きにくいので、気合で乗り切るほかありません。
登山初心者の方は粉骨砕身、気合で頑張ってください。(下山の道もなかなかです)
※私は途中、辛くて視界が真っ白になりました。
登って
登って
登るしかない
ようやく尾根に出ますが、
喜ぶ間もなく、まだまだ更に100mほど登り、
物見山の山頂を目指します。そして…
ようやく物見山山頂に到着です。
展望はあまり拓けませんが、山頂からは鬼怒沼と湿地帯が覗けます。
辿りついただけで感動です。
—
A班集合時刻より1時間以上早く到着したので、お昼休憩をとりつつ
尾瀬山沼の方へ足を伸ばします。歩いて20分程。
時期的に花は咲いてませんが、尾瀬を想起させる広大な湿地帯です。
その後、A班と山頂で合流し、集中山行は大成功でした。
お疲れ様でした!
・下山(12:50〜)
下山は物見山の登山道から、湯沢出合まで約1時間半ほど。
標高1000mを一気に降ります。
こちらも非常に険しく、しんどい以外の感想が出ないので割愛します。(笑)
とはいえ、下山途中で珍しい柱状節理の岩が現れたり、紅葉しかけている木々を見ながら癒されるスポットもあり、もっと体力をつけて余裕があれば
色々な発見が出来そうです。
湯沢に下降すると、帰路の反対側には大滝が見えます。
余談になりますが、往復路で通る根羽沢の林道の道中(物見橋あたり)には、「根羽沢金山跡」と思われる道があり廃鉄路が見えます。根羽沢金山は1982年頃まで金銀を採掘していた鉱山だそうで、この先にはトロッコの軌道跡や坑口跡があるそうです。
こちらも気になりますね。
15時30分に大清水駐車場に到着し、遡行終了です。
お疲れ様でした!
大清水駐車場(5:30)-北場沢出合(6:30)-2双12m滝(7:57)-最終滝(9:25)-物見山(11:15)-鬼怒沼(12:00)-物見山下山(13:00)-湯沢出合(14:45)-大清水(15:45)