曇りのち晴れ
今年の会夏山行はお盆休みに3班に分かれ計画された。
私は丸山(L)さん、坂部さんと3人で2泊3日の日程で南アルプスの小太郎沢と立石沢に行く班に参加予定だった。
降って湧いた台風さえ来なければ・・・・。
11日(木曜日)夜、道の駅しらねに集合し、翌朝とりあえず芦安まで入る事にしたものの台風の影響か朝から強い雨が降っていた。
6時ころには一旦青空が覗いたが翌日はさらに台風が接近し、天候悪化が予想されることから南アルプスの計画は中止にした。
他の2人は一旦帰宅し、台風通過後の14日(日曜日)に奥多摩の沢を再計画してくれることとなった。
仕切り直しの沢は日原川支流で記録が見当たらない無名沢。
*帰宅後、守屋氏の登山詳細図で確認すると「ガニ沢」となっていた。
朝7:20に鳩ノ巣駅に集合し、車で日原林道八丁橋を目指す。
駐車スペースにはすでに車が4台停まっていた。
身支度を済ませてルート確認をする。沢をタワ尾根に詰めあげ一石山神社へ下り日原林道から駐車スペースまで歩いて戻る約半日のルートだ。
ガニ沢は鉱山で有名な孫惣谷の一つ下流で日原川に注ぐ支流で水量は少ない。
出合から源頭までほぼ一直線にタワ尾根に詰めあがる感じだ。
このタワ尾根の北側(小川谷側)には何度か尾根歩きで訪れたことがあるが南側(孫惣谷側)は初めてなので楽しみであった。
孫惣谷林道最初の左ヘアピンカーブから入渓したが崖になっていてのっけから懸垂することになってしまった。
沢床に降り立つと大きな岩石がゴロゴロ転がっていて荒れた印象だ。
水流はこの岩石に埋もれてしまって伏流となっていた。しかしすぐ上流から水の流れる音が聞こえているので一安心。荒れた涸れ沢ではとても遡行する気になれなかった。
歩き出すとすぐに石積み堰堤が2つ、苔むしていて古くからあるようだが崩壊はしていなくしっかりしていた。
右から合わさる涸れた枝沢を過ぎると、堰のように塞ぐ岩盤があり、岩の右側を削り取るようにしてトイ状に水流が落ちる5mほどの滝が現れた。
3人とも「(滝が)あったねー!」と嬉しい声が漏れる。
ここはリーダーがロープを引いて登る。やや岩肌が脆い所もあるが滑りは無く楽しめて登れる。
この滝が最初で最後かもしれないと思いじっくり楽しんだ。
嬉しいことに直ぐ次の滝が見えた。スダレ状の6mで軽くシャワーを浴びながら気持ちよく登った。
3つ目の石積み堰堤を超えると鉱山から伸びる鉄製のパイプ?軌道?トロッコ?が沢を横断していてなんともゲンナリ。この上にある4つ目の堰堤を超すと、大きな岩の左右から水が回り込みながら落ちている。
この辺りから沢が落ち着きだして奥多摩らしい苔むした感じとなった。
左右の水流ははじめインゼルかな?と思ったが上流で合わさることは無くそれぞれ別の方向へと別れて行った。Co870の二俣であった。右が本流だがどう見ても左の方が水量が多くこちらに進路を取りたくなる。
Co860辺りから出始めたワサビ田跡はかなり上流まで見られた。
Co900で右からの枝沢を過ぎると左に立派な岩壁が沢に寄りそう。
すぐ上流で右の岩肌から湧水がみられ喉を潤した。
Co1000でソーメン滝、ついで3m、両壁がやや立ってくるCo1065でいい目印となる大岩が右に鎮座していた。
このころから本格的に水量が寂しくなり沢を塞ぐ倒木があるCo1080でいよいよ消えてしまった。
思ったより蒸し暑さは感じなかったが長そうな詰めに備えて薄着になったり外せる装備は外した。
Co1220で林班標識があり、沢を横断する作業道を見つけたのでこれを右に進んだ。
*帰宅後確認すると左に行くと僅かな歩きでオロセ尾根にぶつかり入渓点近くの孫惣谷林道へ下山ルートを取ることが出来たようだ。
作業道を15分ほどトラバースし、10:50にCo1200、金袋山下方のタワ尾根に合流した。
タワ尾根の下山途中で昼食を摂り、一石山神社へ下山した。
小川谷橋で坂部さんに荷物を見てもらことにして丸山さんと二人で車の回収をしに日原林道を登り返した。橋からデポ地まで25分と思ったより時間が掛かってしまった。
滝は前段だけで水量も少なくさっぱりとした沢ではあったが、急遽計画をしていただいたリーダーには感謝。
車中3連泊の凝り固まった体には程よい運動となりました。
八丁橋(08:15)-孫惣林道下降点(08:25)-ガニ沢(08:30)-6mスダレ状(09:00)-二俣(09:30)-大岩(10:10)-林班標識(10:50)-タワ尾根(11:15)-一石山神社(12:30)-八丁橋(13:10)