徒渉訓練A班(丹波川三条新橋周辺)

天候:晴

毎年恒例の徒渉訓練を丹波川三条新橋周辺で実施した。夏のハイシーズンを前に徒渉や泳ぎの技術的な確認と練習を行うとともに、改めて水に慣れるということも訓練の目的だ。当日は、梅雨明けを思わせるような夏空が広がる訓練日和となり、訓練の目的は十分に達成できたと思う。…が、今年は徒渉訓練の成果を発揮できるような山行が実施できるのだろうか…という悩ましい状況もあり、気持ちはちょっと複雑だ。

ところで、今年の徒渉訓練の記録は既にB班の詳細な記録が公開されているので、屋上屋を重ねることにならないよう、ポイントとなるエピソードを中心に書かせていただくこととする。(え、手抜きなだけだって?いやいや…簡潔な記録文を書くことも大切な…ブツブツ…)

まず、河原に降りて、担当の伊藤さんより簡単なブリーフィング。その後各班に分かれて訓練を実施した。

我々A班は、最初に、橋のすぐ上流の辺りで、単独徒渉、流木を使っての徒渉を実施。
水勢はやや強めか。丸腰の単独徒渉だと少々心もとない感じだ。
流木を支えにして渡ると、少し強い流れなら安心して渡れる。が、古巻が選択した流木は、流心に差し掛かる前にぽっきりと折れたので、慌てて戻りリトライ。
…という事で、折れない流木を選定することも重要である。

単独での徒渉
まず、単独での徒渉を練習する
流木を使っての徒渉
流木を使うと、安定した姿勢で徒渉することができる

続いては、スクラム徒渉。
2人が互いのザックのショルダーベルト等を掴んで横並びになって渡るのだが、やはり安定感はひとりでの徒渉より格段に上がる。
もちろん、先頭に徒渉に有利な人が来ることが、より安定した徒渉につながるのは言うまでもない。
今日は練習なので、先頭を交代しながら練習をした。

4人でのスクラムも練習したが、人数が多いと後ろの人は渡り方がいい加減になっちゃうかも…という意見も出た。

4人であれば、むしろ縦列でのスクラムの方が有効に感じた。
もっとも、一番後ろにつくと、雪山ラッセルの最後尾のように、大変楽ちんでもあるので、渡り方がいい加減…は同様なのだが、むしろ弱い人がそのポジションにつけるのであれば、積極的なメリットと捉えることもでき、徒渉のメソッドとしては有効だろう。

続いて、少し上流に移動してザイル徒渉の練習を実施。

まずは、振り子での徒渉方法の確認である。トップは下流に確保者を置いて、三角法での徒渉が可能だが、末端を交換しないので、ラストは対岸の支点に固定されたザイルのみを頼りに振り子のように徒渉することになる。流された場合のバックアップがないので、安全面では末端交換法を選択すべきだろう。徒渉できる距離を末端交換法より長くできるという利点?はあるかもしれないが、本来は無理して長い距離を徒渉しようとするのではなく、安全に徒渉できる地点を選ぶなどを優先させるべきなのだろう。

ザイル徒渉
ザイル徒渉~トップは、三角法で渡る

振り子、末端交換法どちらを使うにせよ、3人以上の場合の中間者は、両岸に固定されたザイルに体重を預けて徒渉をすることになる。この場合は、斜め下流に向けて徒渉できるようにザイルを張るのがコツだ。

中間は固定ザイルで
中間者は、固定ザイルで渡る
末端交換三角法のラスト
末端を交換すれば、ラストも三角法で徒渉ができる

ここで、お昼に近くなったので、へつり&泳ぎの練習前に食事をしてしまおうと、黒川谷出合い付近の中州で休憩。日が差して暑いくらいであるが、後から考えると、水に浸かった後に休憩にした方が体に優しかったように思う。

さて、休憩後は、さらに上流へ移動して、ゴルジュ突破のためのへつり、泳ぎの練習だ。

黒川谷の出合から上流へ向かい、最初のゴルジュは例年だとそれほど深くないのだが、今年は底がえぐれたのか左岸の壁沿いを胸まで浸かって通過した。

さらに上流は、毎年右岸側をへつりで越える。左岸の岩場から飛び込んで、泳いで対岸へ渡る。などなど、様々な方法にチャレンジして突破する箇所だ。
水深は、やや深めだが、まず伊藤A班リーダーが右岸へつりに挑戦。核心で若干試行錯誤をしていたが、何とか突破して、上流の河原に到達した。

右岸へつりでゴルジュを突破
訓練最後のゴルジュ、核心部突破なるか…

伊藤リーダーによると、水量が多い分、いつもは届かないホールドにも手が届いたとのこと。水量が多い=困難という単純な図式が成り立つわけでもないということである。
その後、順番に右岸へつりに挑戦したが、2名突破、2名敗退の結果となった。

敗退した2名は、ザイルに引っ張られて泳いで難所をクリア。
古巻は敗退組だが、2度目のチャレンジの際に、かなり粘ったため、軽く低体温症に。実際の遡行においても、粘りすぎずて低体温症になるケースは考えられ、どうしても進めない場合は、一つの方法に拘らず、潔く高巻くなどの代替手段を使うことを考えるべきだろう。
…まあ、今日は訓練なので必要以上に粘ったのだが、核心の一手がうまく組み立てられず、悔しい思いをした。

ゴルジュ突破なるか...
核心部手前で粘ったが…、あえなく敗退…
ザックピストン法
ザイルを引いてもらえば、後続は楽に難所を突破できる.これも、ゴルジュを突破するのに必要な技術だ

今日は、これ以上上流には行かずに、ここから泳いで戻る。
冷え切った体は、休憩をした黒川谷出合いの中州で温めた後、三条新橋へと戻った。

三条新橋の真下の河原では、先にもどっていたB班の丸山リーダーが、橋からザイルを垂らして何やらの練習をしている。
メンバーに聞いたところ、空中懸垂の練習だそうだ。
丸山さん曰く、なかなか練習する機会もないから…とのことで、A班のメンバーもお相伴に預からせていただく。
確かに、実戦で使う機会は多くないが、いきなり遭遇すると慌てることになるだろうから、ぶら下がった状態で制動を効かせながら下降するという体験はしておいた方がよさそうだ。

空中懸垂の練習風景1
実は、橋の欄干をまたぐ時が一番度胸が要ります(笑
空中懸垂の練習風景2
本番では、ここまで長距離の空中懸垂はそうそうないかもしれないが、こういう状況での制動技術は体験しておいた方がいいだろう

今年も無事、徒渉訓練を終わらせることができた。
個人的には、7月になるまで、今年は一度も泊りの山行をしていないので、次は泊りの荷物を背負っての山行で、泊りの勘を取り戻して夏に臨みたいと思う。


メンバー:伊藤(L) 坂部 高森 古巻
山域:奥多摩
山行形態:訓練山行
コースタイム:
開始(9:30)-終了(14:30)
地形図:柳沢峠
報告者:古巻

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください