天候:快晴
「廊下」「ゴルジュ」「花崗岩の渓谷美」などの言葉に惹かれ、いつか行ってみたいと思っていた沢です。
思いかけず丸山Lに計画していただき、3連休の最終日に丹沢一の美渓といわれる「小川谷廊下」に行ってきました。
一昨日の大雨が嘘のように雲ひとつない快晴、天候も申し分なし。
人気のある沢とのことですが、私たち以外の遡行者はおらず気兼ねなく楽しい沢登りができました。
以前は、入渓点近くの穴ノ平橋の先に駐車場があったとのことですが通行止めで車がはいれなくなっています。
玄倉川沿いの玄倉林道を車で少し進んだところの車数台が駐車できるスペースに停めて、さっそく沢装備を準備します。
駐車場から15分ほど歩くと穴の平橋方面の道路は通行止めの標識があり、チェーンがかかっていました。
立間大橋を渡った後は林道は上りになり、汗をかきながら爽やかな快晴の中を進んでいきます。
駐車場から1時間ほど歩くと入渓点に降りる場所に着きました。
よく見ると右手に石が積み上げられているところがありますが、ここから来た道を少し戻ったところで降りていきます。
固定ロープが張られていて掴みながら急斜面を降りていきます。
降りた場所は穴ノ平沢との出合で、ひらけた河原になっています。
入渓点から歩いてすぐ最初の3m滝が見えてきました。
滝の右側をロープ確保で登ります。
すぐにCS4m滝が見えます。
岩右側へはいっていきます。
右壁に残置シュリンゲあり、そこにもう1本短いシュリンゲをかけ梯子のように足をかけて体を持ち上げます。
滝落ち口あたりにハーケンを打ち、シュリンゲをかけて手掛かりとして登りました。
5m滝は、右側の岩をロープ確保しながら登ります。
明るい花崗岩の2段の2×2mナメ滝は、左をへつってそのまま直登しました。
水の勢いが強い2段のネジレ5m滝は、ロープ確保で左側の岩を登りました。
CS1m滝。
CS3m滝は、大岩の右側の隙間にはいり進みます。
いたるとこに巨石がゴロゴロしています。
陽の光に照らされた花崗岩と緑を眺めながら昼休憩。
少し冷えた体にカップラーメンが美味しかったです。
体が暖まっているのも束の間で、すぐに冷え込みそうなのでレインウェアを着込んで出発しました。
2m滝は、ロープ確保しながら右側を登りました。
両側を岸壁に阻まれたゴルジュは左をへつって進み、左側奥に3m滝。
3mの滝は右側の岩をロープ確保で登り、滝落ち口にクライムダウンしました。
3m滝は釜左側をへつり、そのまま左側を登りました。
滝の裏側をくぐって右側から登れるとのことですが、暑い時期にチャレンジしたいです。
小川谷廊下名物の大岩。
人と比較すると岩の巨大さが伝わります。
暑い季節だと大岩の右側から泳いで取り付けそうです。
以前は大岩にロープがあって上まで登れたそうです。
岩表面はツルツルでとても滑ります。勢いをつけて途中までは登れましたがこの先は難しく断念。
大岩の左側の隙間からはいり、ごぼう登りで前方の岩を乗り越えました。
大岩を越えると、奥にCS2m滝。岩がゴツゴツとしていて沢が狭まっています。
左側岩を越えて進んでいきます。
1mナメ滝は直登します。
釜の水が陽の光を反射して輝いています。
ここから石棚のゴルジュの始まりでしょうか。
釜が深く泳いで滝に取り付けず、右壁の段差沿いに登っていきます。
右壁の中央あたりに長めの残置シュリンゲがありました。
3mネジレ滝は左岩を登りました。
4mネジレ滝はロープ2本使って左側を登りました。
左側をへつり気味で進み、滝下の足元にはホールドがあって進むことができます。滝の勢いが強いので私は足元をすくわれましたが左壁に簡単に取り付くことができました。
それから、左壁の左側から登り始め、途中で階段状になっているところに移って登りました。
前方に見える滝の手前、右岸に大コバ沢が見えてきました。
大コバ沢にかかる2条15m滝。
現時点で時刻は16時近くなっているため、東沢出合いまでは諦め大コバ沢のほうへ向かうことにします。
ロープ2本使って右側を登りました。
大滝を登ってすぐ2m滝は、ロープ確保して滝を浴びながら左側を登りました。
下のほうはホールドがなく濡れていて滑るところをフリクションをきかせながら登ります。
倒木がかかる2段4m滝をロープ確保で登ります。
足がかりもあり滝幅も狭いので意外とすんなり登れました。
2mナメ滝を直登します。
水量が少なくなってきました。
CO753付近の右岸作業道沿いに白いロープが張られています。ここで遡行終了となり、中ノ沢経路へはいります。
下山途中、道が不明瞭になるところが1か所ありましたが、他は明瞭な道がついていて迷うことはありません。
それでも細い道がトラバースしているので慎重に歩きます。
小川谷林道に到着。穴の平橋を渡り、来た道と同じ道で下山しました。
歩いている途中で夕闇となりヘッドライト装着、あっという間に夜となりました。
途中、空を見上げると雲ひとつなく星空が綺麗に見えました。
18:47駐車場着。
時間も遅いことから日帰り温泉に行くか、このまま帰宅するかは各々でということになりこの場で解散となりました。
沢遡行を終えて、、、
行ってみたいと思うのと実際に遡行するのでは違うことを実感、私の実力ではシビアな沢遡行となりました。
登攀技術が試され、緊張感を強いられる場面がいくつもあり登るまでに時間を要してしまいました。
岸壁に阻まれているゴルジュ帯はクライミング要素が強い沢遡行となるのですね。
濡れた壁が滑ったり、ホールドがないところは石田さんに足の置き場をフォローしてもらったり、頭ショルダー(!)をしてもらったりとフォローしていただきました、ありがとうございます。
今回は予定していた東沢出合までは遡行することができなかったので、沢経験を積み力を付けて再チャレンジしたいです。
ヒルの被害状況
ヒル対策なしの強者・石田さんがヒルの餌食に!
私は被害にあわなかったものの、沢靴底に2匹のヒルをお持ち帰りしていました(>_<)。
他のメンバーはどうだったのでしょうか~?
次回から靴底にもヒルよけスプレー必須ですね。。。
立間大橋付近P(9:07)-穴ノ平橋手前下降(10:20)-穴ノ平沢出合から入渓(10:30)-Co670付近で昼食(12:35/58)-大岩(14:12)-Co822大コバ沢出合(15:39)-遡行終了(17:20)-立間大橋付近P(18:47)