小室川谷

今回はゴールデンウィーク遠征の前に近場の小室川で泊り山行練習を行った報告です。
小室川は東京近郊で沢登りをされる方には広く知られ、源頭は大菩薩峠で程よく長い流程は雑木林に囲まれて春は新緑、秋には紅葉が目を楽しませてくれます。また淵、ゴルジュ、滝などがバランスよく配置され遡行を飽きさせず、直登困難な滝も巻きがしっかりしているので敷居も高くは無いのも魅力。
また下山ルートも色々選べるので一泊してゆっくりと楽しみながら遡行するのが良いようです。
尚、今回の山行の目的は、「泊り装備の重量に体を慣らす、山の恵みを存分に味わう、沢で泊まる楽しさを体感する」としました。

07:15
東方から参加のメンバー3人は青梅駅に集合し丹波山村を目指す。このところ天気が安定せず日替わりで変化するので心配したがこの日は朝から快晴で気温も上がりそう。前日の雨の影響で沢の増水と絶好の釣り日和のため釣り師とのバッティングが懸念材料か。

三条新橋から泉水谷林道を進む

09:00
やや遅刻してしまったが伊藤さんとの待ち合わせの三条新橋到着。
泉水谷林道ゲート前の駐車スペースは予想どおり車で一杯だったので国道沿いの駐車場に停車した。
身支度を整えてブリーフィングの後、いざ出発。
夕食のお楽しみのための荷物が入っているので致し方ないが大きなザックがずっしりと重い。
泉水谷林道を歩くこと約50分で小室川出合に降り立った。泉水谷の水量は増水後に減水し始めたようで平水から約5cm増の水嵩だった。比べて小室川は未だ減水していなく10cm増くらいだ。

小室川出合い 若干増水していた

09:50
増水の流れに早速膝まで浸かりながら遡行開始、雨水が混ざる沢の水はやはり冷たい。それでも日差しが当たりキラキラと輝く流麗な流れは気持ちが良い。
15分ほど歩いた辺りで前方に釣り人が見えた。
ルアーマンの3人組で、挨拶し先行しても良いか伺ったところ有難いことに快く了承してくれた。釣果と、どこまで釣り上がるのかを伺ったところすぐ先の7m滝までの予定で余り釣れていないとのことだった。確かにここまで淵の中を気にしながら来たが走る魚影は全くなかった。

7m滝  右に恐らく釣り師の下降用と思われる残置ロープがあるが心もとない
お助けロープを出して確保

10:40
最初の滝7mに到着。右に残置ロープが垂れていたがあまり信用できないため高森リーダーがフリーで登り2番手の綿貫さんにお助けロープを出す。綿貫さんは今回初めて重い荷を背負っての泊り山行であるため慎重に確保を行った。ちなみに手足が長いので遡行のコツが掴めればグンとレベルを上げられそうである。

沢歩きが楽しくなる明るい渓相
水が冷たいのでなるべく浸からないように進みたいが 腰下くらいまで濡れてしまう

その後、ワサビ田や崩壊地など明るい渓相を歩き、Co920で左から15mの滝を落とし出合う枝沢を過ぎると滝が続くゴルジュに入る。

11:20
2条1.5mを越し小休止していると上流から2人組のルアーマンが下ってきた。またもや挨拶がてら釣果を伺うとヤマメ・イワナが半々くらいの割合でぽつぽつ釣れたとのこと。この二人が遡行した後を追ってきたのだが足跡が全く見当たらなかったので「遡行が上手ですね」と話したらはにかんで笑っていた。
同じ釣りをするにしても餌師に比べるとルアーマンは余裕があるというか肝要な気がする。気のせいかな。

ゴルジュ入口には右から3段20mの立派な滝で出会う枝沢がある。ゴルジュ内はそれほど困難ではないが出口にある6m滝は残置ロープが垂れている右から登り懸垂で降りた。

伊藤さんのスムージーな下降
綿貫さんも頑張ります
S字峡入口 水量が多いため左から巻いた
巻いた後、沢に戻る

12:15
少しのゴーロの後、初日の核心である「S字峡」に到着。高森リーダーは水線突破が希望だったが増水のため断念し、左壁から滝を巻き1P懸垂で沢に降りると一旦左岸へ渡り再び右岸、その後左岸へとプチ徒渉を繰り返した。プチ徒渉と言っても水流が強かったので適所ではロープで確保をする必要があり、フォロー、フォロワーとも良い経験が出来た。

滑るためロープで確保しながら流れを渡る
S字峡出口 絵にかいたような曲線だ

S字峡を抜けるとCo1000で左から松尾沢が出合う。
ここで昼食を摂った(13:30~14:00)

ゴルジュを抜けると沢が平坦になり1~4mの小滝が続く。多くの滝が現れるがいずれも深い釜を備えていてこの山域の樹林の健全さと豊かさを感じることが出来る。この辺りから淵の中を走る魚影が認められた。

果敢に水線突破をする女子たち
ズルをして..もとい テクニックを駆使して濡れずに通過する男子たち

15:30
Co1045の2条2m滝を過ぎ、インゼルを通過すると名物の「石門」が現れる。観光名所なので記念撮影をした。

名所で記念撮影 当会での集合写真は珍しいが必要だと思う

ワサビ田跡やいくつかの枝沢を通過するとこれまた名物の「小室淵」に到着。時期が良ければ是非泳いで取りつきたいところだが今回は左からまとめて巻いた。

小室淵 次回訪れることがあれば是非泳ぎたい
ゴルジュ出口から下方を見物

巻き終えると右から「中の沢」が合わさる。1日目の目的地だ。

16:30
中の沢出合の少し上流で幕を張った。
最低限の宿泊準備を済ませ釣り支度をするが時間的に釣りが出来るのは30分くらいだ。
時間に追われながら果たして人数分釣りあげられるかプレッシャーが掛かったがすれていない魚のお陰で何とか目標クリアできホッとした。
*因みに小室川は漁業権が設定されているので釣りをするには遊漁料が必要だ。今はコンビニで24時間購入できるので大変便利になった。

無事に魚を調達できたので幕場に戻り急いで調理の支度を進める。
食担はリーダーにお願いしていたが、持参したウドの天婦羅を作りたくて私も調理をお手伝いした。
ヤマメを捌いて串に刺し塩焼きに、ウドの葉は天ぷらに、茎はきんぴらに、根は酢味噌和えにした。
他に鹿肉を焼き、前日に採れたアミガサ茸は炊き込みご飯にして戴いた。伊藤さんのブルーチーズも絶品だった。
朝から良く動いたのでお腹も空いていたこともあり、全ての料理が大変美味しく焚火を囲みながらお酒も進み楽しい宴は22時過ぎまで続いた。
残念なことに調理と食べるのに夢中で食事中の写真が全くなかった。

4人には十分なスペースの幕場
釣りたてのヤマメを焚火で塩焼きにしていただく贅沢

翌朝は5時に起床
7時出発を目標に支度を済ませ6:30には出発した。
出発と同時に霧雨が落ちてきた。
二日目の予定はCo1470のフルコンバ窪をフルコンバへ詰めノーメダワ経由で三条新橋へ下山する予定だ。

朝一から積極的なリーダー あと少しで突破出来そうであった
断念し右から巻いた

幕場から直ぐに2条4×6mはリーダーが膝上まで浸かりながら左からチャレンジするも諦め右斜面から巻いた。

07:50
4×8m斜瀑、3mは残置ロープのある左から巻き1P懸垂。その後、短い区間だが倒木地帯となる。比較的巨木が根元から滑り落ちている。特に枯れていたようには見えないので自重に耐えられなくて倒れてしまったのか?

3m+3mのあとちょっとしたナメがあり6mと2条小滝はまとめて左から巻き。

雨乞いの滝


Co1185の「雨乞いの滝」10mは左から巻き。

4段40mナメ滝
水量が多いので迫力満点

08:20
そして二日目の核心である「大ナメ滝」4段40mに続く。
左から一つ登り、釜の縁を横断し右へ移った。

滝ツボの縁を横断
最上部の滝へと右を登る

4段目のナメ滝は右に残置ロープがあるが水量の多さから登るのを諦めて水流を左に渡り岩壁を登ったがこちらもツルツルの岩だったためロープで確保して通過した。ナメ滝の上はやや荒れた渓相となった。

敗退し大黒茂林道をガスの中ひたすら歩みを進める
大黒茂林道
都水道局の巡視道のため比較的整備されている
ミツバツツジが満開だった
小ぶりなイワカガミ 長い下山路であったが可憐な花が癒してくれた

Co1240で時間切れのため敗退を決め右岸の大黒茂林道で下山となった。
この林道は山をぐるっと迂回しながら大黒茂谷へ続くため非常にロングコースであった。途中、何箇所も道を塞ぐ厄介な倒木があり、この処理に体力を奪われながら下山まで実に6時間を要しなかなかしんどかった。

疲れたが大変収穫の多い山行となった。リーダー始めメンバーの皆さんありがとうございました。

夏に再訪したい。

遡航図


山行最終日:2022年4月24日
メンバー:高森(L) 伊藤 綿貫 牛久
山域:大菩薩連嶺
山行形態:沢登り
コースタイム:
4月23日 三条新橋地点1(09:00)-小室川出合(09:00)-Co930小休止(11:20)-S字峡(12:15)-松尾沢出合昼食(13:30~14:00)-石門(15:40)-中の沢出合幕場(16:30)
4月24日 中の沢出合(06:30)-20mナメ滝(08:20)ーCo1260敗退点(09:40)-Co1250大黒茂林道(09:45)ー大室茂谷(13:30)-泉水谷出合(14:30)-三条新橋(15:30)
地形図:丹波・柳沢峠・大菩薩峠
報告者:牛久

“小室川谷” への2件の返信

  1. 記録ありがとうございます!速筆ですね!見習いたいです…><
    集合写真も新鮮で良いですね〜^^
    楽しい沢泊でした♪ありがとうございました。

    1. お疲れさまでした!

      筆が早いのは時間が経つと記憶が薄れてしまって書けなくなるので必死です!
      写真は背中からばかりじゃなくなるべく色んな角度から写したものを使いたいと思っていて
      楽しさが伝わる記録を目指しています。

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