中川川東沢本棚沢

天候:晴

当日朝、西丹沢自然教室前に集合。身支度を整えてツツジ新道を進む。道が東沢側へ乗っ越すあたりで、中間尾根から林道を目指す。用木沢出合から遡行すると多数の堰堤越えが待っているので、それを回避するためである。

林道へは、尾根伝いにショートカットする
林道へショートカットする尾根は、藪もなく歩きやすい。

林道までは思ったより時間がかかるが、藪などもなく薄っすらと踏み跡が続いていた。林道へ出る直前にオレンジ色の導管が林の中を通っている。何かの工事用のようだが、何を運ぶ導管だろうか。林道に降り立った箇所にはモノレールの終着点も…。
なかなか大掛かりな工事のようだ。

モノレール終着駅
工事用のモノレール。ちょっと乗ってみたくもある。
小さいユンボとオレンジ色の導水管
何を運ぶための導水管だろうか?大々的に工事が行われている様子だ。

そこから林道をさらに25分で「たなさわ橋」と銘板のある橋に到着。ここから入渓となるが、少々休憩。沢を覗くと水量は多めだ。
と、ここで丸山Lがヘルメットを被る。普通の沢では滅多にヘルメットを被らない丸山Lだが、今日は気合が漲っている。

休憩後、橋の左岸側から踏み跡を辿って入渓。岩盤が発達した渓相で、なかなか気持ちがいい。

岩盤の発達した渓相
東沢本棚沢は、岩盤の発達したきれいな渓相だ。

しばらくは穏やかな沢を遡る。と、すぐに4mほどの斜瀑を従えた10m滝が登場。

最初の10m滝
最初に現れる大きめの10m滝は、右壁を登った。

丸山Lはザイルを引いて、右の壁を登り始めた。何箇所か残置がある。
半分ほど登ったところで水流の方へトラバースするが、ステップが狭いのと手があまりないのとでちょっと嫌らしい。水流右の広めのステップに立てれば、その先はホールドスタンスとも豊富で格段に登りやすくなる。

この一歩がちょっと微妙
左のテラスへ移る一歩が少し微妙だ。

10m滝を越えて15分ほどでCo1010の分岐。左俣の方が水量は多いが本流は右だ。二俣からは、荒れた様相の沢をしばらく辿ると、やがて沢が狭まり3~4mほどの滝がいくつか続く。
二俣から約10分で、本日のメインディッシュその1の本棚が目に飛び込んでくる。…が、すごい量の水を落としている。

東沢本棚
本棚はすごい水量のため、直登を諦める。

本棚の下でしばらく休憩して、滝を眺め写真を撮り、思い思いに過ごす。
休憩後、水量の多さに丸山Lは直登をあきらめて、左のルンゼから高巻きに転じた。
少々足場は悪いが、難なく高巻きを終了。気を取り直して先に進む。

本棚を高巻き中
本棚は右岸のルンゼに入り、途中から右へとトラバースして高巻いた。

次は、左岸の斜面から大量の湧水が流れ出ている10m滝だ。
ここは、水流右を一段上がってそのまま水流右を登っていくが、途中半身を水流に突っ込むように登っていかなければならず、結構ずぶ濡れになる。丸山Lがリードする様子を見て、みんなカッパを着込む。
本棚沢は水量のあまりない沢だと思っていただけに、本日の濡れ方は想定外だ。

左岸に流入する流れは湧水だ
左岸から多量の水が湧き出る10m滝
左岸に湧水のある10m滝をリードする丸山リーダー
左岸に湧水のある10m滝は、水流の右側から取り付き直上するが…
10m滝を水流を浴びながら登る
10m滝の中間部は、シャワークライムとなった。

激シャワーの10m滝を越えると、スラブの発達した階段状の滝が2つほど続いた後、ゴルジュとなる。ゴルジュ内はやや滑るが、登れる小滝が続いて快適。

ゴルジュ内の滝は快適に登る
ゴルジュ内の滝は少々滑るが、快適に登れる。

ゴルジュを抜けると、大岩を左に従えた20mの滝が懸かる。丸山Lによると、通常はほとんど水量のない滝(というか、壁というか…)だという。ところが、今日は上からまさにシャワーのように水流が降り注いでいる。
ルートはシャワーの先の泥ルンゼなので、ずぶ濡れ必至である。
なるべく体に水をかぶらない姿勢で瀑水をやり過ごしてルンゼの基部へ。

大岩のある滝全景
特徴的な大岩のある20m滝
ほんとうのシャワークライム
大岩のある滝は普段は水がないというが、シャワーのごとく水が降り注いでいた。

丸山Lがザイルを結びルンゼを登っていくが、結構落石がある。一度ヘルメットへ落石の直撃を受けたので、安全のために再び滝の水を潜って大岩の基部まで戻り待機する。やれやれ…

大岩のある滝、泥ルンゼを登る
大岩のある滝は、滝と大岩の間の泥ルンゼから越える。

泥ルンゼの下部は滑りやすいものの、比較的容易に登れる。しかし、上部三分の一くらいが結構難儀である。スタンスが遠かったり、手が微妙だったりと少し苦労する。もっとも、セカンド以下はザイルで確保されているので、少々無理をしても登れるというありがたい状況ではあるのだが…。
核心部には、古い残置シュリンゲが下がっており、それも使いながら強引に体を持ち上げ、「ファイト!一発!!」的に何とか登り切る。無事全員が登りついたのち、今度は、フリーで一段上がって右へトラバースしていく。
落ち口少し手前にワンポイント微妙なところがあり、丸山Lからもう少し上からの方がいいかも…とアドバイスがある。先行していた高森さんはそのまま越えて行ったが、坂部さんと古巻はもう一段上がってからトラバースをし直すことにした。ただ、こちらもあまりよろしくなく、結局安全のためにロープを繋いでのトラバースとなった。

この滝のすぐ上が、メインディッシュッシュその2の涸棚40mなのだが、様子を見に行った丸山Lが、「水がザバザバ流れている」と苦笑交じりに教えてくれた。涸棚下に到着すると、確かに普通に水のある滝となっており、なかなか見事な眺めではあるが、登るのはやめておいた方がよさそうだ。全員、クライミングシューズを用意して登る気まんまんだったのだが、早々に諦めて、日当たりのいい滝の下の広場で昼食休憩とした。

涸れていない40m涸棚
見事な大滝と化した40m涸棚

昼食をぱくつきながら、滝を下から眺めてルートの観察などをしたが、この滝はその下の20m滝同様、水が無ければ側壁のように見えて、気づかなければそのまま左へ延びる涸れた枝沢に引き込まれてしまうだろう。

涸棚は見上げるような高さなので、高巻きも面倒かと思ったが、左の涸れ沢を少し登って左岸の斜面に取り付くと呆気なく滝の上に出ることができた。落ち口から下を覗くと、40m涸棚の上にもう一つ10mほどの滝があることが確認できた。
滝の上からの眺めはさすがになかなかだ。しばし広々とした眺めを楽しむ。

闊達な涸棚の上からの眺め
涸棚を巻き終わると、落ち口からは広々とした眺めが広がる
涸棚上の10m滝落ち口から
涸棚の上には、もう一つ10mほどの滝が懸かっていた。

最後の詰めは、沢型をそのまま詰めるのではなく、巻き道から沢を突っ切り、対岸の踏み跡を辿る。15分も登るとツツジ新道の1400m付近、ちょうどベンチのあるところへ飛び出した。

ツツジ新道1400m付近へ詰め上げる
涸棚の上から、尾根を詰めてツツジ新道1400m付近のベンチへ

本日は、サイドメニューもなかなか面白く登ったり、スラブの発達した渓相を楽しんだりしたが、やはりメインの二品を堪能できなかったので、不完全燃焼な気持ちが残った。
丸山Lも機会があればまたリベンジを、とのことなので、また機会を捉えてメインディッシュ二品を味わってみたい。

遡行図(中川川東沢本棚沢)
遡行図(中川川東沢本棚沢)

メンバー:丸山(L) 坂部 高森 古巻
山域:丹沢
山行形態:沢登り
コースタイム:
西丹沢BS(7:25)-棚沢橋(8:40/9:05)-本棚下(10:15/25)-本棚上(10:40)-大岩の滝下(11:25)-40m涸棚下(13:30/14:00)-涸棚上(14:15/20)-登山道(14:35/50)-用木沢出合(15:42)-西丹沢BS(16:30)
地形図:中川
報告者:古巻

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