天候:晴
今期2回目となる秋のレスキュー訓練。私は初参加となりますが、当会では年2回(春/秋)にレスキュー訓練を実施します。今回は上級向/初級向の2班に分かれて行い、初級A班は基礎的なロープワークの確認や岩トレを織り交ぜた内容で企画していただきました。
執筆が大変遅く秋レスキューの記事が既に冬になってしまいましたが(申し訳ありません)、訓練で学んだことを再整理・記録したいと思います。
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・実施概要
場所:丹沢 モミソ懸垂岩
時間:9:00スタート 15:30終了
内容:
❶レスキューに必要なロープワークの確認
❷「怪我人を下ろす」(シングルロープのリードレスキュー、ディスタンスブレーキ・介助懸垂)
❸「怪我人を上げる、登り返す」(ライジングシステム、宙吊りからの自己脱出(登り返し)
❹「怪我人を安全に運ぶ」(ドラッグ法、背負い搬送、雨具を使った搬送など)
❺救急セットの確認
[AM] ロープワークの確認、リードレスキュー、ライジングシステム
[PM] 岩場に登って再度リードレスキューとディスタンスブレーキ、登り返し、搬送法、救急セット確認
山中で事故やアクシデントが起きた時、自分たちでできる限りの善処をし、事故者や自分達の安全を確保する技術と知識のことです。沢登りにおいては、登攀中にアクシデントに合えば宙吊り状態になった事故者を速やかに収容する必要があり、加えて奥地であること・携帯が通じない場所であることが多く、対応がよりシビアになります。スムーズな対応が必須となり、参加者全員に求められる知識です。
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・実施記録
❶レスキューに必要なロープワークの確認
まずはセルフレスキューに必要なロープワークのおさらいをしていただきました。レスキューに限らず使用頻度がかなり高いので、手際良くできるよう修得しておく必要があります。
①「ダブルフィギュアエイトノット」…
ロープとロープを結びつける時やロープとハーネスに結びつける時など様々な場面で使用、非常に汎用性が高い。ハーネスに結ぶ時は一旦8の字で結び、ロープをハーネス下から上に通し、結び目がダブルになるように逆からロープを沿わせる。
②「インクノット」…
支点のカラビナや立木にロープを連結するときに使用する。別名クローブヒッチ、マスト結び
③「プルージック」「フリクションヒッチ」(フリクションノット)…
プルージック…今回はビレイヤーの自己脱出時、登り返しの練習で使用
→フリクションヒッチ…今回はライジングで引き上げる時に使用。
ライジングの時、カラビナを使って滑車となるシステムに。
❷「怪我人を下ろす」リードレスキューとディスタンスブレーキ・介助懸垂
リードクライマーが宙吊り状態になってしまった状況からの救助とディスタンスブレーキでビレイヤーが懸垂して振り分け救助の練習を行いました。
①シングルロープによるリードレスキュー
宙吊りになってしまったリードクライマーをビレイヤーがコードを使ってテンションの張ったロープから脱出
②介助懸垂・振り分け救助
Dチェーンを使って1本のロープに2人分ハーネスがかけられるよう用意して下降。事故者のロープを外して、地上まで懸垂する振り分け救助の用意をして、岩に登ってから介助懸垂。
❸「怪我人を上げる」 ライジングシステム、宙吊りからの自己脱出
ライジングシステム:
ライジングとは負傷者を上部へ引き上げること。設ける支点とカラビナの数によってシステムが違ってくる。
宙吊りからの自己脱出:
事故者の救助ではなく、自身に意識があり宙吊りになった場合の脱出方法。
フリクションノットを2本セットして登り返す。
❹怪我人を安全に運ぶ
事故者の怪我を悪化させることなく安全な場所に運び、救助を待つ必要があります。搬送法には様々な方法がありますが、今回の訓練では3つの方法を実践しました。
ドラッグ法:
安定した場所に運ぶまでのワンポイント的な搬送方法。負傷者の後ろから体全体を引きづる。
背負い搬送と雨具を使った搬送:
単純に負傷者を背中に背負う方法。背負い搬送だとあまり長い距離は運べない。雨具を使って固定すると運送者に負傷者にも負担が少なく長距離を運ぶ事ができる。
最後に各自の救急セットの確認を行いまして、A班のレスキュー訓練終了です。
訓練で使用するロープワークはやることが多く複雑で、ついていくだけで精一杯でした。これからもレスキュー訓練を続けて一つずつ覚えていきたいと思います。
モミソ懸垂岩(9:00)-新茅荘(15:00)-終了(15:30)