今年(2023年)の9月は、結構意欲的に山行への参加を予定して臨んだのだが、諸々の状況が重なって予定通りには山行ができず、少々モチベーションは下り坂であった。
釣りももう一回くらいしたかったよなあ…と考えて、一応9月30日まで釣りのできる南会津エリアでの山行も計画したのだが、どうにも天候が不安定でモチベーションが復活せず、結局計画自体は中止にしてしまった。
ただ、せっかくスケジュールを空けた週末なので出かけるだけ出かけようと、計画したエリアの下見を兼ねて黒谷川辺りで竿も出してみようと出かけてきた。
日釣り券を購入しようと思ったら…
早朝、駒止バイパス経由で向かった只見町の商店で日釣り券を購入しようと思ったら、「今年は売り切れちゃったんだよ~」と言う。売り切れるなんていうことがあるのか~とちょっと驚いたのだが、まあ最終日だしなあ…。「どこか周辺で扱っているところありますかね?」と聞いてみたら、少し先の漁協の役員さんの家ならあると思うから行ってみれば、とのこと。早朝から個人宅を訪ねるのも気が引けるが、取り合えず教えられたお宅を訪問した。
玄関の引き戸が開いていたので、覗き込んでしばらく声をかけていると、台所と思しき所から家の方が顔を出された。用向きを伝えると、ちょっと待っててと奥に声を懸けてくれた。
しばらくして役員と思われる男性が玄関先へやって来て、「お待たせした。まあ、上がれ」と。え?いや上がりこむのは申し訳ないと思ったのだが、何となく玄関先で…という雰囲気ではなかったので遠慮なく上がり込んだ。男性は日釣り券の束を引っ張り出して、「どこから来た?」「あ、東京です。この辺に山登りでよく来るんですが、今日はちょっと釣りでもしようと思って…」などと会話をしながら、日釣り券の準備をしていただく。
何でも、国体の世話係とかもしていて、周辺の山や他所でやる国体に付き添って日本全国の山も登っていた方らしい。若いころはしょっちゅう家を空けて大変だったんだよ~などという話を楽しく聞いていると、最初に顔を出された家の方が「まあ、暖かいものでも」とコーヒーまで出してくれて…もう何だかありがたく、ほっこりした気持ちで、遊漁料1,100円を支払ってそのお宅を辞したのであった。
釣果は推して知るべしwww
その後、とりあえず黒谷川流域の計画エリアを巡って、ついでに糸を垂れたりしたのだが、最終日とあってめぼしい場所は既に先人あり(当たり前だね・笑)のため、落穂拾いのように人の入っていなさそうなところで何か所かトライしてみたが、慣れない俄か毛バリ釣り師にかかる魚がいるわけもなく、結果は予想通りということで…。
昼は少し下流へ戻り、川べりのたんぼの傍らに座り込んで、川を見ながらおにぎりを頬張ったりして、なんかのんびりしていいなあと、よくわからないけれど満たされた時間を過ごしたのであった。
お天気はまだ持ちそうだったので、午後はちょっと流域を変えてみたりしたのだが、結果は変わらず。
3時頃には雨も降りだしたので、竿をたたんで帰路に就くこととした。途中、いつも寄り道をするスーパーで地酒を仕入れて、地元の方との会話を反芻しながら、まあ満足して帰り道を辿ったという訳である。
釣りと沢登りと
毎年シーズンの終わりに、来年は少し釣りを楽しむ山行も組んでみようかなどと思うのだが、シーズンに入るとつい沢登り中心の計画ばかりになってしまう。今年も同じようなことをちょっと思ったりもしているが、来年もきっと例年と同じように過ごすのだろうなあ。
でも、今日みたいにのんびりと過ごす一日は嫌いではないので、懲りずにまた同じようにはるばると好きな場所でのんびり過ごしに出かけるのだろうなとも思ったり…。