南会津、ブナの黄葉

(集中山行・秋A班)伊南川久川横向沢


(天候)10月15日:晴;10月16日:晴

今年の秋は、南会津の大博多山集中

今年の秋の集中山行は、南会津の一等三角点峰・大博多山(だいはだやま)集中である。伊南川支流久川縦向沢沿いの登山口から尾根伝いに登山道が開かれており、地元では「でぇはたやま」と呼ばれ親しまれているそうだ。

今回の参加者は、総勢7名。内訳は1泊組3+2名の2班、日帰り組2名1班。春の集中よりも参加者が増えてめでたい。3つの班それぞれのルートから大博多山山頂を目指して集中する。我々A班は高森リーダーとふたりパーティ。当初計画では、尾根を乗っ越して塩の岐川の支流八重倉沢源頭に1泊する計画だったのだが、スケジュールの都合上初日朝発となり、かつ東北道の事故渋滞に巻き込まれて現地到着が遅くなったため、横向沢遡行のみに計画を変更することとなった。塩の岐の支流も興味深かったので少し残念だが、先週末の山行の疲れも引きずっており、無理のない計画への変更に異議はない。

東北道を西那須野塩原ICで降り、通いなれた駒止峠越えのバイパス経由で会津山口へ。そこから久川沿いの林道に入り、縦向・横向合流点傍の広場に車を停めたのが既に正午に近い時間であった。お腹も空いたしお昼を食べて出発しようという、あまりない展開だ。

出発前、リーダーが道路わきのカーブミラーの支柱を覗き込んでいる。何をしているのかと思ったら、「むかごがあります。」と言う。確かにカーブミラーに絡みついたつるにむかごがたくさんついていた。早速、収穫に励む。
まずは、駐車地点から横向沢に沿って延びた林道を終点まで辿る。途中でむかごを追加で収穫したり、ミツバやミズコブも目に付くので、頂きながらのんびり進む。キノコも採れないものかとキョロキョロしたり、林に入ってみたりもしたが、残念ながらこちらは収穫を得られなかった。

横向沢沿いの林道
横向沢沿いの林道をのんびりと歩く

横向沢に入渓する

小一時間歩くと林道終点に到着。先に堰堤がある。堰堤の天端が林道と同じくらいのレベルのため、上へは登らずに堰堤を越えられる。越えて先に進むと、すぐに2基目の堰堤が出てきて、これは右岸から巻いて越える。

林道終点
林道終点に到着

堰堤先の沢の流れはいたって穏やかである。周囲の樹林も秋の彩り。天候もよく、歩き出しは遅いが、計画変更により初日の工程はだいぶ短い。2~3mほどの小滝というか、段差というかをいくつか越えると、目の前に「大滝」が登場。おぉ、滝があったのか。落差は12mくらいか。捻じれるように水を落としており、結構ちゃんとした滝だ。さて、どう越えよう。傾斜もさほどない斜瀑ではあるが、けっこう滑っている。冒険する必要もないので直登は避けて、右の樹林を登り落ち口付近へトラバースして越える。

横向沢最大の滝
「横向大滝」!滑ってます…

「横向大滝」を越えると、またしばらく平凡な流れになる。20分ほど進むと、右にナメで出合う小さな流れを合わせるところで3mの斜瀑があり、さらに進むと「大滝」と同じくらいの落差の滝が登場。3段になって流れていて、「大滝」より傾斜はゆるい。下段の左脇から取り付き流れを直上、中段左、上段右で快適に越える。
その上で、右に水量の少ない枝沢を分ける。

三連瀑
三連瀑はそのまま登れそう
三段の連瀑を登るって越える
下段は水流中央を直登。中・上段も左・右と快適に登れる。

このあたりで時刻も14時をまわり、Co900付近からテン場を探すモードになるが、ここはという決め手に欠けるところが続く。あまり上流に行くと泊まれるところが無くなってしまいそうなので、Co950に近い辺りで手を打ってタープを張る。やや狭いが二人なので何とかなりそう。寝床の準備を終え、薪を集めて焚火の準備を進めるが、品質のいい薪があまりなく、焚火がきちんとできるかやや心配だ。それでも、何とか焚き火らしく育てて、夕食の準備を進める。

狭い川原の今宵の宿
今宵の宿。ちと狭いが、二人なので何とかなりそうだ

焚火と熱燗でのんびり過ごす

ご飯を炊いて、メインは高森さんが準備してくれた鶏鍋。採集したミツバはお浸しにして、ミズコブはぽんず生姜和えでいただく。ミツバは少し硬くて香りはともかく食感はイマイチだが、ミズコブはお酒の進む美味しさ。ミズコブはこれまであまり食材に取り入れてこなかったが、今年は9月の朝日でもメニューに加えて好評だったため、ミズコブ信者は今後増えそうだ。

林道で収穫したミズコブとミツバ
林道での収穫物。ミズコブとミツバ
夕餉の品々
夕餉の品々

ビールで乾杯の後は、熱燗に移行。ぼくは、田島のコンビニで仕入れた地元酒蔵の開當男山純米、高森さんはなんと川場村の蔵元吉田酒造の地元銘柄「誉国光」という。
焚火はしょぼいが、つまみに焼き味噌も追加し、焚火を囲んで(挟んで?)の熱燗宴会の夜は更けていった。

焼き味噌
焼き味噌も作ったよ
熱燗、そして炒り銀杏
秋も深まり、熱燗のおいしい季節である。銀杏も旬だよね~。

穏やかな源頭から稜線にかけて、黄葉のブナ林を逍遙

翌朝は8時出発!という超のんびりペースである。集中時刻は12時30分なので、結構余裕があるはずだ。朝食をゆっくり食べて、ゆっくりと出発。
テン場から上流はごつごつナメの2m滝なども現れるが、だんだんと藪っぽくなっていく。そして予想通り、上部にテン場とできそうなところはほぼ無かった。

源頭部のナメ滝
源頭部にも小さなナメ滝が懸かる

出発から40分くらいのところで水が涸れそうになったため、水を汲む。左右からのボサも煩わしいが、遡行に支障があるほどでもない。赤土の溝になった沢型を淡々と登って行くが、周囲に広がるブナの黄葉は素晴らしく、好天と相まって、しばし見惚れてしまうほどである。

源頭部のブナ林
天気もいいし、ブナの森の黄葉は素晴らしいし…

出発から1時間と少しで稜線に抜ける。基本的に藪尾根だが、濃い藪ではなくとても歩きやすい。そして、相変わらず周囲の紅葉は素晴らしい。紅葉を愛で、きのこの写真を撮り、のんびりのんびりと進む。30分ほども進むと、目指す大博多山も近くなる。途中で交信時間となったため、休憩を兼ねて交信。
さすがに、まだ山頂に行ったパーティはないようだ。…というか、無線の電波より、LINEでのやり取りの方が確実…って、里も近いのでキャリアの電波が入るようだ。場所によるが、IPが届くところならLINEも有効な連絡手段なのだなあと、時代の変化を改めて感じる一幕でもあった。

陽ざしを浴びた秋のブナ林
沢はショボいけど、周囲の景観は美しい

無事に全員で集中を果たす

10時50分、大博多山の頂陵に乗る。と、急に藪が濃くなったような…。陽当たりがいいからだろうか。傾斜がなく、進むのに苦労はないのだが、今まで歩きやすい藪尾根だったのに、急に手のひらを返したように藪で進路が遮られる。地形図だけでは、この変化を捉えるのは難しいだろうなぁ。11時山頂着は当然トップだ。
集中時刻を12時30分としたので、まだだいぶ余裕がある。写真を撮ったり、周囲の眺めを楽しんだりして過ごす。ついでにお昼も食べてしまって…なんだかのどかだなあ。

山頂からの眺望
遠くに二岐山、中景は駒止湿原周辺の平らな地形が特徴的だ

2着は日帰り班の丸山・星野チーム。ラストは、大塚、齊藤、坂部のB班だった。B班の到着は12時半ちょうどくらいで、無事7名が集中できた。集中の集合記念写真を撮って、13時過ぎに下山を開始。途中、少し急なところもあるが、特段の問題もなく1時間ほどで下山完了。

B班到着
B班のメンバーは、藪の中から山頂へ直接登場
山頂で寛ぐメンバー
山頂で寛ぐメンバー
下山路
下山した登山道も、黄葉の登山道でした

縦横向沢出合の駐車スペースへ戻る途中も獲物を物色しながら、ゆっくりペースで車に戻った。

下山後の温泉は古町温泉赤岩荘。熱めの湯にゆったりと浸かっていい気分。温泉の駐車場で解散式をして往路同様3班に分かれて帰路に就いた。


山行実施日:
2022年10月15日~16日
メンバー:
高森(L) 古巻
山域:
山行形態:
コースタイム:
[10月15日] 駐車地点(12:00)-林道横向線終点(12:50/13:00)-C1:Co930付近(14:35) [10:月16日] C1(8:00)-稜線Co1190圏(9:15)-1203m地点(9:38)-大博多山山頂(11:00/13:10)-登山口(14:10)-駐車地点(14:55)
地形図:
会津山口・城郭朝日山
報告者:
古巻

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