セドノ沢右俣大滝の登攀

水無川セドノ沢右俣


(天候)4月20日:晴

昨年は沢はじめが5月下旬になってしまいやや出遅れた感があったので、今年は4月に入ってから少しずつ沢登りの計画にエントリーしている。セドノ沢は数年前に左俣を遡行しているが、右俣は初めてだ。

朝、小田急秦野駅で高森さんにピックアップしてもらい、戸沢出合の駐車場まで車で入る。
本日は3人パーティでの実施だが、もう一人のメンバー、畑さんは自宅から自車で戸沢出合へと集合して全員集合と相成った。

身支度を整えて、天神尾根に続く登山道を辿る。源次郎沢出合先の堰堤の下で源次郎沢を渡り、すぐ上流の本谷の堰堤も右から越えて進むとすぐにまた堰堤。ここは左から越えて本谷を進むと暫くで本谷のF1が水を落としている。鎖の下がった左壁から越えると二俣となり、右にセドノ沢を分ける。

本谷の小滝を登る
本谷に入り小滝を登るが、結構濡れるぞ…

本谷はすぐにF2が懸かるが、2人パーティがザイルを出して登攀中であった。
セドノ沢に入ると5mのF1、6m2条のF2と滝が続くがあっさりと越えて、10分ほどでセドノ沢の二俣である。今日は右俣がルートなのでここは右へ。右俣に入り10分ほどでセドノ沢右俣のF1となる。

セドノ沢入口
本谷F1を越えた二俣を右のセドノ沢へ進む
セドノ沢F1を登る
セドノ沢F1。写真だとのっぺり垂直に見えるが、登るのは難しくない
セドノ沢F2
セドノ沢F2は中央の岩を登って越える

水無川本谷F1、セドノ沢F1に続き、本日3つ目の”F1″である。丹沢の多くの沢では地元遭対協がFナンバーを記したプレートを設置しているので、このプレートのFナンバーはもはや固有名詞と言ってもいいかもしれない。

ゴルジュ奥に右俣F1
手前の小滝の奥が右俣F1

さて、このセドノ沢右俣F1は左から登ることになるが、中間部がのっぺりしていて厄介そう。まず高森リーダーがザイルを引いてリード。やはり中間部ののっぺり地帯で暫し試行錯誤をしたが、中間支点を取りながらジリジリと高度を上げて無事に突破。続く畑さんは、高森リーダーのアドバイスを受けながら同様にジリジリと突破。
さてラストはぼくの番だが、のっぺりの下で行き詰る。体制を変えてみたり、足や手を探ったりするが、どうもすっきりと登れる気がしない。リーダーからは少し離れた右のスタンスを使うと活路が開けますというアドバイスがあり、右のスタンスを使い立ち込んでみる。確かに体制は安定するのだが先が続くのか?あまり時間をかけても…と気を取り直して無理やりにずり上がりながら辛くも登攀終了。…なるほど、ここはジリジリとしか登れないのだということが判明した。

右俣F1を見上げる
どうやって登ろうか
右俣F1の登攀
右俣F1。ここからが問題である…

さて続くは右俣F2。
水流左を直上し、傾斜した上部テラスから落ち口の岩の左を回り込んで越える。残置支点もありF1よりもすっきりと登ることができた。
高森リーダーは最初に来た時にF2は巻いて越えたそうなので、今回は巻かずに越えられて満足そうだ。

右俣F2の登攀
右俣F2は残置を利用して水流左を登攀

F2の先、ゆるいナメ滝を越えるとF3である。2段に落ちる10m滝だが、下段が8mほどの斜瀑となっている。最初に水流左に取りつき、一段上に上がったバンドで水流をまたいで右から斜上していく。上段は少し立っているがバンドにあがってトラバース気味に落ち口まで。落ち口のところは右からの岩が少し張り出しているので、あまり岩に寄りすぎると越えるのが難しくなるので要注意だ。

右俣F3下部
右俣F3はまず水流左から
右俣F3落ち口の張り出した岩
右俣F3の落ち口は、右から張り出した岩がちょっと邪魔

F3を越えて、しばらくガラガラのゴーロ状を進むといよいよF4右俣大滝のお出ましである。
遭対協のプレートの下がった水流左側の岩の上がテラス状になっているので、一旦全員でそこまで上がってから本格的な登攀の開始になる。純正直登ルートは左壁を登って水流方向へトラバースしてから落ち口へ直上するようだが、岩も脆そうで剣呑だし、終了点としていた立木が無くなってしまっているという情報なので、左壁の上部からは右岸巻きルートで滝を越えることにした。

F4大滝に到着
F4大滝に到着

リーダーは全員集合のテラスから左手に一段降りてから左壁を慎重に登って行く。だいぶ時間が経ってからビレー解除の合図があったが少し苦労したようだ。2番手の畑さんは、左下へ降りずに、そのまま身軽に直上して行ったので、ラストのぼくも同じルートでと思ったら意外とバランスが取れずに四苦八苦。やむを得ずリーダーと同じく左へ一旦下がってから改めて登って行ったが、途中に残置の支点やシュリンゲがたくさん残置されている。たいへん助かるのだが、逆にそれがないとなかなかに苦労しそうでもある。リーダーの苦労は2番手以降の比ではなかったろう。
もうザイルにぶら下がって、かつA0しまくりながら登るという非常にすっきりしない登攀…というか登ったのかほんとにこれは…という状態でお恥ずかしい限りである。

まずは6mほど上のテラスまで
まずは6mほど上のテラスまで
最初のテラスで1ピッチ
最初のテラスで1ピッチ
大滝左壁を登攀
大滝左壁を登攀

終了点には太いザイルでガイドロープが設置されており、その先の巻きルートが明瞭。さすが丹沢の沢という感じである。
ここまで登攀開始からはや1時間半。さらに巻き道をよじ登って沢に復帰したのはさらに20分後である。降りたところから下流を覗き込むと、大滝の上にはさらに8mほどの滝が懸かっているのが分かった。

沢に復帰してからさらに10分ほど沢筋を辿り、左岸のルンゼから小尾根に取りついて登山道を目指す。急登30分弱で政次郎尾根の登山道に飛び出した。

詰めの急登
登山道に向けて急登を詰める

登山道に出たところでしばし息を整えてから政次郎尾根の登山道を降る。1時間弱で戸沢出合の駐車場まで戻ってきた。
片づけをしながら、今日こそヒルに取りつかれているに違いないとスパッツをはずすも、何もいない…。まだ活動が始まっていなかったのか、ヒル対策が奏功して生息数が減ったのか。原因は不明だが、まあ喜ばしい結果ではある。

ということで、滝も多くかかり楽しいという巷で評価されるセドノ沢右俣であったが、何だかすっきりと登れない滝もあったなあという印象。
そして、片づけを済ませた後はそれぞれの車に分乗して戸沢出合を後にしたのであった。以上、とっぴんぱらりのぷう。


山行実施日:
2024年4月20日
メンバー:
高森(L) 畑 古巻
山域:
山行形態:
コースタイム:
戸沢出合駐車場(8:05)-源次郎沢出合(8:12)-セドノ沢出合(8:43)-セドノ沢二俣(8:54)-右俣F3上(11:05/10)-右俣大滝下(11:15)-大滝上Co1010付近(13:50)-Co1030付近(14:00)-政次郎尾根Co1100付近登山道(14:15/28)-戸沢出合駐車場(15:15)
地形図:
大山
報告者:
古巻

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