至仏山頂から尾瀬ヶ原・燧ヶ岳・会津駒ヶ岳

至仏山


(天候)4月19日:晴

今年の鳩待峠の開通は4月18日とアナウンスされたのを受け、翌19日に早速至仏山へ向かった。関越道を走っている最中から車の数が多いなあと思っていたが、藤岡JCTで上信越道へと向かう車が一定数いてそこから先は少し落ち着いた感じ。沼田ICで降りる車も多かったが、鎌田の交差点では丸沼方面へ行く車の方が多くて、この分なら至仏はそれほど混雑しないのかなと安心していたところ、戸倉の駐車場入り口に「満車」の表示が!長らく戸倉の駐車場を利用しているが、第2駐車場に回されたのは初めてだ。
戸倉の第2駐車場で師匠sと合流して、バス待ちの列に並ぶが係員が配車の調整に苦労している様子が伺えた。待ち時間暫しで乗り合いタクシーに乗車して鳩待峠へ。一昨年、やはり4月の開通直後に至仏山へスキーに来て以来だ。

至仏山はぼくが初めて山スキーに触れた思い出の山である。その時には今日同行のおふたりに加えて、おふたりの友人や前の山岳会のメンバーなど6人ほどのパーティで鳩待峠から至仏山に上がり、ムジナ沢を滑って山ノ鼻の小屋に2泊して尾瀬周辺のスキーを堪能。最終日はムジナ沢の右岸尾根をシールで至仏の頂上まで上がって登山道沿いに鳩待峠へ戻った。
借り物の板とブーツで、滑りもプルークボーゲンを交えた初心者然としたものだったけれども山スキーの楽しさに目覚めて、懲りずにスキーを履いて山に登り続けている。

雪の壁に囲まれた鳩待峠休憩舎
鳩待峠では大掛かりに除雪作業が続けられていた。

鳩待峠では、ダンプカーと重機が忙しく積もった雪の片づけをしていた。その間を縫って、大勢の人が行き交っている。その一角でスキーにシールを張り、出発準備。

鳩待峠から山頂までの登りに急なところはないので、のんびりと樹林の中を登り始める。しばらく登ると、右手の樹林越しに至仏・小至仏の稜線が見えてきた。先行者が点々と連なって歩いているのが見える。本当は山ノ鼻の小屋に泊まって、翌日も尾瀬のスキーを堪能しようと思っていたのだが、翌日の予報が余りよくないこともあり日帰りの計画に変更したのであった。が、来てしまうとやはり1泊してゆっくりと山を楽しみたかったなあという思いも湧いてくる。

鳩待峠からの登りの途中で見える主稜線
少し登ると樹林の向こうに主稜線が見えてきた。

1866.9m峰は稜線伝いに進まず、北側をトラバースしてCo1900辺りで夏道に沿ったトレースと合流する。トラバース中は北側の眺めが開け、また時おり尾瀬ヶ原やアヤメ平の稜線、燧ヶ岳なども視界に入るが、黄砂の影響か遠望はなんだか霞んでいてすっきりした眺望にはならず、少し残念である。

ゆったりした主稜線への登高
傾斜はゆるく樹林の斜面を快適に進む。
小至仏山
小至仏山が目の前に見えてきた。

夏道沿いに戻ると再び樹林に囲まれるが、しばらくすると傾斜が緩みまた周囲の眺めが開けてくる。オヤマ沢田代に差し掛かったのだろう。小至仏のピークからワル沢を滑る人も多いのでピークまで登っている人もいるが、我々は至仏の山頂を目指し、小至仏のピークには寄らずに基部をトラバースして進む。小至仏を越して山頂が近づくと傾斜がやや増してくるが、急傾斜というほどではなく小至仏を巻き終えてから20分ほどで至仏山頂着。

頂上付近で休憩する登山者
頂上付近はたくさんの人で大賑わいだ。

うん、すごい人だ。年に一度のフェスティバルとは言え、ほんとうにイベントに押し寄せた人混みのような山頂に何とか空きスペースを見つけて荷物を降ろす。
山頂標などは、写真撮影の順番待ちになっている。今シーズンは山頂標の根元が埋まっているくらいの積雪量なので、そこそこの積雪量ということだろう。

少し雪に埋もれた至仏山山頂標
山頂標は根元が少し雪に埋まった状態だ。

見下ろす尾瀬ヶ原、遠くに燧ヶ岳、平ヶ岳と見えることは見えるのだが、ぼんやりと霞んでいて解像度悪し、という感じである。新潟方面も細部がはっきりせずに、少し迫力に欠ける景観になっている。
最初に至仏の頂上を踏んだのがGWの時期だったので、頂上から見下ろす残雪の尾瀬ヶ原と燧ケ岳の姿はとても印象的で今でも好きな景色のひとつである。

平ヶ岳と越後三山
平ヶ岳に続く稜線と少し霞んで中ノ岳・越後駒ヶ岳が見える。
山頂から見下ろす尾瀬ヶ原と対岸の燧ヶ岳
すっきりとした眺望はえられなかったが、大好きな風景に再会できた。

山頂で暫し景観を楽しみ、行動食をお腹に入れてからスキーとブーツを滑降モードに。
西側の岩場に沿って少し滑り降りて、人込みを抜ける。今日はムジナ沢を滑る予定だが、ムジナ沢の方へ進むのは少数派なようだ。ムジナ沢を滑るのは久しぶりなので楽しみだ。
人込みを抜けた辺りから左手へムジナ沢の源頭を横切るようにトラバースする。途中岩と藪が露出しているところもあり、そういうところは慎重に雪を繋げて進む。ムジナ沢右岸側の源頭では結構な人数のグループが陣取って順番に滑り降りている様子なので、我々はさらに左へと進み左岸側からエントリーすることにした。

ムジナ沢源頭から下を見下ろす
さて、降りますか!源頭部からこれから降るムジナ沢を見下ろす。

見下ろすと広い広い!傾斜は少しあって、登りではちょっと苦労するのだが、降りは快適そのもの。ドロップポイントがCo2050くらいでボトムがCo1420くらいなので、標高差630mほどだ。大斜面を一気に降りて行くのはまさにカ・イ・カ・ン。

ムジナ沢源頭から尾瀬ヶ原を見下ろす
源頭から見下ろすと、尾瀬ヶ原まで一直線に雪の斜面が続いている。
振り返って見る自分のシュプール
自分のシュプールを振り返って…。

意外と重い雪に足を取られつつも30分かからずにムジナ沢出合付近の尾瀬ヶ原の一角に到着。目の前に猫又川がうねって流れている。この辺りは、無雪期は研究見本園と言われる一角だが、今は見渡す限りの雪原である。
尾瀬の周囲の山や沢には年に数回足を踏み入れているが、尾瀬ヶ原には5年以上来ていない。それまでは年に一度は歩いていたのだが、コロナ禍もありとんと足が遠のいてしまった。

尾瀬ヶ原から見る燧ヶ岳の様子
少し霞んでいるが燧ヶ岳も大きく見える。
尾瀬ヶ原からの至仏山
尾瀬ヶ原から見る至仏山はほんとうに嫋やかだ。
猫又川拠水林と燧ヶ岳
猫又川の拠水林と燧ヶ岳。ちょっと画になる風景では…。

ムジナ沢の余韻を噛みしめつつ、山ノ鼻を目指して雪原を歩く。右手には至仏の稜線が連なっているが、尾瀬ヶ原からはほんとうに嫋やかな山並に見え、西側の峨峨たる斜面の様子や、北側から眺めた時の鋭く尖った様子を想像することは難しい。
そうこうしているうちに、山ノ鼻エリアに到着。テントを張っているグループや小屋に出入りしている人々を横目に、川上川沿いに続く鳩待峠へのトレースを辿る。

残雪の山ノ鼻研究見本園
残雪の研究見本園付近を山ノ鼻に向かう。

山ノ鼻・鳩待峠間は雪が少ないと、木道がむき出しになっていたり、変なトラバースを強いられたりとスキーだと油断できないルートなのだが、今回は雪もたっぷりで木道の露出もなく比較的楽に歩くことができた。山ノ鼻から1時間ほどで鳩待峠まで戻ってきた。

雪解け水が流れる川上川
煌めく川上川の流れが春を告げていた。

滑り降りてきて終了!の通常の山スキーとは異なり、最後に登りが待っているのは面倒くさくもあるが、周囲の景観を楽しみながらのんびりと登り返すのも悪くはない。
行きに支度をしたのと同じ場所で片づけをして、休憩所の窓口で乗車券を購入。今年は1,300円と前回より値上がりしているような気がする。尾瀬では山小屋の宿泊料金もだいぶ値上がりしたようだ。

そう言えば、鳩待峠で何やら新しい建物が建築中だった。休憩所を更新するのかと思っていたら、なんと星野リゾートが新しい宿泊施設を作っているのだとか。星野リゾートかぁ…。別段、星野リゾートを否定するわけではないけれど、何処を切っても星野リゾートになるような未来はあまり見たくないなぁ。ということで、他の事業者さんにも踏ん張っていただきたいと思う。こちらとしても、がんばって他の事業者さんを利用することで応援したいと思うのでありました。


山行実施日:
2025年4月19日
メンバー:
I(L) 古巻 T
山域:
山行形態:,
コースタイム:
鳩待峠(9:18)-Co1970付近(10:20/48)-至仏山(11:35/12:05)-ムジナ沢出合(12:30/45)-山ノ鼻(12:55)-鳩待峠(14:00)
地形図:
至仏山・尾瀬ヶ原
報告者:
古巻

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