大菩薩沢マミエ入り沢

大菩薩沢マミエ入り沢


天候:晴

前泊は、道の駅甲斐大和。
国道沿いで少しうるさいかとも思ったが、交通量はさほどでもなく、騒音はまあ許容範囲内。坂部さんと、鶏冠谷の際の落石事故を振り返りながら、静かに前夜祭。
翌朝、伊藤さんが合流し、伊藤号で小屋平バス停手前の駐車スペースへ移動。ここで身支度を整える。途中、車が数台通過するが、みんな上日川峠まで行ってしまうようだ。

今日は、ここから石丸峠、長峰登山道経由で大菩薩沢のCo1170付近へ尾根伝いに下降して入渓。Co1220の二俣を左俣のマミエ入り沢へ入るという計画だ。わざわざ750mを下降して登り返して来るという物好きな計画だが、とは言え、よくあるパターンでもある。

小屋平から石丸峠へは、出だしが少し急な山道。ゆっくり目のペースで登り始めた。石丸峠が近づくと眺めも開けてきて気持ちがいい。石丸峠の道標のある稜線は素通りして、牛ノ寝通りとの分岐で少々休憩。地形図では、この地点に「石丸峠」と記載がある。
「石丸峠」からは10分ほどで、長峰への分岐となる。ここにも道標があるが、踏み跡は、牛ノ寝通りよりかなりか細い。

長峰登山道分岐
牛ノ寝通りから長峰への分岐には道標があるが…

長峰の登山道は、しばらく急な下りだ。所々で、踏み跡が乱れてわかりづらいが、尾根を外さないように下れば問題ない。尾根が広がる標高1400m付近から、南東へ下る支尾根に入る。こちらは踏み跡もないが、藪もないので下りやすい。谷が近づいてくると、ジグザグを切る仕事道が現れる。植林用の道だろうか。しばらくジグザグに沿って下り。谷が目視できる辺りから、谷めがけて急下降し、大菩薩沢へ降り立った。

降り立った付近は、ナメの小滝が続く穏やかな渓相だ。10分ほど休憩してから、遡行を開始する。

大菩薩沢入渓点
大菩薩沢-入渓点付近は開けて穏やかな渓相

小滝をいくつか越えていくと、少し渓が狭まり、20分ほどでマミエ入り沢の出合いに到着する。マミエ入り沢はゴーロで出合っているので、しばらくそんな渓相なのかと思ったが、すぐに、ハングした岩壁の下に懸かる滝や、ガレたルンゼが左右に現れる。両岸とも側壁は傾斜が急で、ゴルジュ状の地形が続く。ただ、ひとまず通過に困難な箇所はない。

張り出した岩の下に懸かる滝を登る
マミエ入り沢-張り出した岩の下に懸かる滝を登る

二俣から10分強、倒木のうるさい5m滝を越えると、2条に落ちる10m滝。左岸の斜面が傾斜が緩く、その斜面を落ち口目指して登る。落ち口付近は右手の岩が張り出しておりちょっと緊張。

10m2条の滝
10m2条の滝は、比較的傾斜の緩い左岸の岩場を登る

先に進み、3つほど滝を越えると、沢は少し開けて明るくなる。
右岸からは、目を惹く滝を懸けた枝沢が続けて流入し、癒しの渓相だ。

Co1300付近枝沢の滝
Co1300付近で右岸から合流する枝沢の滝
Co1320付近、右岸枝沢の滝
Co1320付近で合流する右岸枝沢の、目を惹く2条の滝

Co1320付近の分岐を過ぎると、沢はまた狭まりゴルジュ状となる。左右の壁は脆そうな岩質で、ゴルジュの中には、大きな倒木や崩れた岩が堆積して、荒れている。

岩屑の積み重なった滝
左岸の岩壁から剥れた岩が積み重なった滝

しばらく倒木帯が続き、その先にすだれ状の4m滝がかかる。沢はわずかに左に曲がり、すぐにトイ状の8m滝、4m+2mのスラブ滝と続くが、この4mスラブ滝がちょっと微妙…。リーダーが偵察するも、直登は見合わせて巻くことに。
すだれ状4mの下までクライムダウンして、仕切り直し。
右岸斜面に活路を見出そうとするが、結構な急斜面で、登攀にも気を遣う。ロープを出して、かなり上部まで登り、問題のスラブ滝を越えたところへ懸垂下降で戻る。
振り返ると、微妙な4m滝をショルダーなどで強引に越えてしまった方が、時間がかからなかったのかもしれない。

Co1400先のゴルジュ入り口
ゴルジュ入り口の末広がり4m滝と、その上のトイ状ナメ滝

復帰してからも、しばらくゴルジュの中の連瀑帯となる。少し落ち着いた、右岸から水量の少ない枝沢の出合うCo1440付近でお昼休憩。休憩後も、極狭いゴルジュの通過などもあり、早く開けたところに出ないものかと思ったところで、少し沢が開けて、Co1470の二俣となる。

倒木の詰まったゴルジュの突破
倒木の詰まったゴルジュ内の滝を登る

左俣は多段のスラブ滝。坂部リーダー、本当はこの左俣の多段滝を登りたかったようだが、今日は時間の制約もあり、泣く泣く右へ進む。
この左俣の滝は、確かに登って先を見てみたくなる滝だ。横向きに懸かる最上段は立っていて、登れるかどうか下からはよくわからないが、最上段の基部までは困難なく登って行けそう。

Co1470左俣の連瀑
Co1470二俣、左俣に懸かる多段のスラブ滝

一方、右俣の方はと言えば、岩屑の堆積した渓相だが、どうも岩屑がなければ、左俣同様スラブの続く渓相なのでは、とも思わせる。

Co1470二俣、右俣の渓相
右俣は岩屑が詰まっていなければ、すっきりとしたスラブだった…かも

マミエ入り沢は、全般的に切り立った脆い岩質の側壁に挟まれていて、倒木、落石のために埋まりつつあるような印象だ。降雨時や降雨後は、遡行は見合わせた方が安全だろう。増水もさることながら、ゴルジュの中で大木や大岩が降ってきたら、逃げ場なしで命に関わる…。

倒木も多く、荒れた様子
マミエ入り沢は、倒木も多く荒れた渓相だ

二俣より上流も、これでもかというくらい滝が続くが、流れはだんだんに細くなる。滝は、剥がれ易いホールドや崩れるスタンスに注意する必要はあるが、直登あるいは小さく巻いて越えていける。

上部まで登れる滝が続く
水が涸れる辺りまで、滝が続いて楽しめる沢だ

二俣から約1時間で、Co1750の分岐となる。時間も押してきており、ここは、下山に有利な右に入る。すると、水はほぼ無くなり、ガラガラの浮石地帯となる。落石に注意しながら慎重に登る。
途中、右手後方から道型が現れるが、山仕事の道だろうか。その道をしばらく辿るが、やがてそれも不明瞭となり、ごく低い笹がはえた斜面となる。

小金沢連嶺は、縦走するとたおやかな稜線が続き開放的だが、それとは対照的に、稜線直下のこの辺りは発達した岩壁が続き対比が印象的だ。その岸壁の裾をトラバースするように登り、さらに笹の斜面を登って行くと、Co1910m圏ピーク付近で登山道と合流した。そこからは、狼平の広々とした景色を楽しみ、合流から20分ほどで牛ノ寝通りとの分岐に戻ってきた。

小金沢山をバックに
最後の登りで小金沢山を振り返る

時間がやや遅いせいか、分岐には誰もいない。10分ほど休んで、小屋平まで降り、やまと天目山温泉で、一日の汗と埃を落とした。
その後、伊藤号で道の駅まで送ってもらい、車を乗り換え大月経由で帰路に就いたが、小仏峠の渋滞もなく、順調に都内へ戻り、新宿駅で解散となった。


山行実施日:
2021年5月29日
メンバー:
坂部(L) 伊藤 古巻
山域:
山行形態:
コースタイム:
木屋平BS付近P(7:03)-石丸峠(7:53)-牛ノ寝通り分岐(7:58/8:05)-長峰分岐(8:17)-大菩薩沢Co1170付近(9:15/28)-マミエ入り沢出合(9:48)-Co1320分岐(10:27)-Co1440分岐(12:55/13:15)-Co1470二俣(13:34)-Co1690奥の二俣(14:09)-登山道1910m圏ピーク付近(15:20)-牛ノ寝通り分岐(15:40/50)-木屋平BS付近P(16:30)
地形図:
大菩薩峠・七保
報告者:
古巻

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