黄瀬川


昨年より計画していたが、天候やメンバーが揃わず実施できずにいた黄瀬川だが、高森さんの参加を得て実施に漕ぎつけた。とは言え、台風15号が接近しており、オプションで付けた赤水沢下降を諦め、猿倉温泉に下山する1泊2日の行程となった。

14日:曇り時々晴れ
朝5時半に家を出て上野駅より新幹線に乗ると9時には七戸十和田駅に降りたつことができ便利になったものだとしみじみ思う。そこから予約していたタクシーで事前情報では1時間林道歩きを短縮できる蔦沼林道からのアプローチを試みるが途中工事中の為先に進めず、戻って奥入瀬川から黄瀬林道を少し入ったゲート前まで約1時間30分かかる。身支度を整え、サワグルミとトチノキの木漏れ日のさす樹林の中に続く林道を行く。林道から見える黄瀬川は平凡に見える。

1時間半程の林道歩きでコバヤシゲートに到着。社有地のため立入禁止とあるがご勘弁いただきそのまま前進。途中昼食をとるが水場が無くしょうがないので野菜ジュースを沸かしてカップ麺を作る。そこそこ食べれるがやはり水の方が美味しく食べれるだろう。

そこから30分ほどでロープが張られている松見ノ滝への入り口に到着。左の山道に少し入り、右側を斜面から沢形に入り、少し藪漕ぎはあるが20分ほどで滝上に到着する。

黄瀬川は川幅7~9m程で流れの中の石に苔がついていて滑りやすい。

しばらくの間平凡な河原とそれほど深くない釜が所々にあるルートをいく。黄色っぽい川床が川の名称の由来だろうか。

30分ほどの歩きで川幅が少し迫ってきて両岸もえぐれてくる。

前方にやっと小さいながら滝が見えてくる。イワナも走るが魚影は濃くない。

幅広のスダレ状滝6mが初日で一番大きな滝である。

釜の右側をヘつっていき滝の右側がホールドスタンストもしっかりしておりフリーで登って越える。

その先も淵が続くがヘつって越えられて楽しい。

左岸から3段トイ状7m滝が流れこんでくるところを過ぎると大きな釜を持った富士山状滝4mがでてくる。

少々バランシーなヘツリが続き、後半は荷物に後方に引っ張られ腕の力がなくなってくるがどうにか耐えて滝下にいく。滝そのものは難しくなく右側を登れる。

しばらく河原状となるが、左岸から5m滝の流れ込みを見送ると幅広3条5m滝が出てくる。出だしが重荷ではきつそうなので空身で釜に腰までつかって左側水流の右側に立ちこもうとするが1回目は足場が決まらずドボンする。2回目は慎重に処理して登る。滝の上はすぐに釜がある状態であったが荷物を2つ引き上げ後続の高森さんを確保する。

滝上の釜は、左をヘつって1mトイ状滝を通過する。

その先、長根沢が右から10:1で流れ込んでくるところはナメ状になっている。

右岸にも左岸にも焚火跡があるテン場好適地がある。左岸側のテン場を今夜の宿と決めタープを設営し焚火の準備を完了させた。

時間があったので、長根沢に釣りに入ってみる。浅瀬で1匹焼き魚サイズを釣り、4m滝の滝壺で3匹釣るが、1匹はサイズはでかいがやせ細った岩魚で食料事情が悪いのか?そういえば静かな沢でアブやトンボなども少なかったことを思い出す。

夜はお決まりの焚火を楽しみ、ラジオの天気予報で翌日夕方雨模様であることを確認し、赤水沢下降は諦める。

15日:曇り後小雨
翌朝、薄曇りの中、7時半ごろ出発する。しばらく平凡な河原を行くと前方に滝が見えてくる。

大きな釜の5m2段スダレ状滝。釜の右側をへつって取り付き滝下までいき観察すると、右側潅木沿いラインが登りやすそう。なことはわかっていたが、のっぺりしたスラブラインにトライし上部でホールドが無くあえなく滑り落ちてドボン。朝っぱらから全身ずぶ濡れとなる。

その先はナメ、瀞、釜が所々かかるが、いずれもへつって通過できる。

この2m滝は右側に取り付いてみる。

滑るとずぶ濡れにはなるくらいなので、へつりもそこそこ楽しい。

1m滝の釜が大きく右側を胸まで浸かってへつって滝下に取り付き突破した。

その先は一旦河原状となるが、左から6mスラブ滝の流れ込みを過ぎると左手に圧倒的な柱状節理の岸壁が出てくる。思わず見惚れてしまう。

そこから平凡な河原が続くが行くと淵を持った4m滝がでてくる。ここは左側ヘつって越えられた。

これは、珍しい上向きに流れる滝。U字溝に沿って流れが落ち込み1m程上に噴出している。ここは右側をヘつって通過する。

両岸の崩壊が目立ち始め、左岸、右岸交互にスラブ状壁の地形が続く。特に難しい滝は無く気持ちよく遡行していく。

大きな岩が増えてくると、20x40mのナメ滝の右に巨岩が転がる「黄瀬松島」に到着。

しばらく巨岩滝が所々にある渓相が続くが、いずれも弱点を縫って越えて行ける。

平凡な河原、ナメ、釜、小滝を織り交ぜながら、特に難しいところもなく1時間以上遡行していく。

そろそろ飽きてきた頃に広い河原状となり、前方に草原台地が見えてくるところを少し行くと右側から黄瀬川からの沢の流れ込みと出合う。ここで昼食をとる。

黄瀬沼に続く沢は事前情報通りヤブ沢で歩きにくい。所々、踏み跡があり両岸上の水芭蕉帯に逃げている。

30分ほどで黄瀬沼に到着。あいにくの曇り空だが静かな沼だ。驚いた水鳥が1羽水面を切っていくが飛び上がれない。登山道木道を見つけ櫛ケ峯ー猿倉の登山道を目指す。

しばらく木道で楽をするが湿原も終わると赤テープのついた笹ヤブ登山道に突入する。赤テープが2mおきぐらいにあり迷うことは無いが、背丈以上の笹ヤブが延々と続く。

笹は所々テープでマトメられているがそれでも切り分けるのに腕力を使い疲れてくる。後方を振り返ると黄瀬沼が望める。

結局、エアリアのコースタイム1時間10分のところ2時間ちかく藪漕してやっと登山道に出た。全く一般向けの道ではない。

登山道は所々ぬかるんでいる。見晴らしの良いところで電波が入り猿倉登山口にタクシー手配ができた。

下山途中で通過したガスで覆われ幻想的な矢櫃萢。この先で雨模様となるが、結局ギリギリヘッデン不要の時間に猿倉温泉登山口に到着し、ちょうどきたタクシーで酸ヶ湯に向かい汗を流した。

天気が今一つだったのは残念だが、水量が少なかったためか特に難しいところも無く遡行を楽しめた。黄瀬沼からの登山道がヤブ化していてある意味核心であった。

遡行図

bema


山行実施日:
2019年9月14日~15日
メンバー:
坂部(L) 高森
山域:
山行形態:
コースタイム:
9/14:黄瀬川林道ゲート(10:56)-松見ノ滝入口(13:35)-黄瀬川入渓(13:52)-長根沢出合泊場(16:05) 9/15:泊場(7:32)-柱状節理(8:26)-黄瀬松島(9:44)-黄瀬沼沢出合(11:38/12:01)-黄瀬沼(12:35)-登山道(14:45)-矢櫃橋(16:35)-猿倉温泉(17:49)
地形図:
陸奥焼山・八甲田山・酸ヶ湯
報告者:
坂部

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