東北遠征第2弾「下北半島 うぐい滝川」
東北方面遠征5日目は盛岡から下北半島 薬研温泉への移動日。葛根田川周遊の出発地 滝ノ上温泉駐車場に放置していたミニバンを回収し、高速で下北半島に向かいます。盛岡から下北半島は300km程度あり、東京で言えば南会津に行ける距離です。10時ごろ盛岡を出発し、下北半島の南部で昼食、むつ市で翌日の昼食まで買い出しをして前から行きたかった恐山に立ち寄りました。恐山で入浴したり周遊コースを巡ったりして意外と時間がかかり(キャンプ場で焼こうと殻付きホタテをむつ市で探し回ったのも原因)、薬研野営場は管理にさんのいる営業時間には間に合いませんでしたが、利用料金(570円)は料金箱に入れておけばよいとのことでスマホの充電もでき自由に使用させていただきました。自分たちを含め6組程度しか泊り客はいなかったので、焚火をしながらのんびり過ごせました(キツネがうろうろしていて食物を狙っているので要注意です)。
うぐい滝川は恐山に行きたかったのでそのついでに選んだ沢ですが、標高125mから入渓してスラブ状のゴルジュを通過し、最後は標高差100mの長滝というスラブ滝を登って終了する短い沢で恐山 宇曽利山湖 西側に突き上げていますが本州最北近くの沢ということで興味津々、面白そうです。
翌朝は標高50m程度なのにガスがかかる天気でしたが、あがってきたので身支度をして8時頃と遅めの出発となりました。
8/6(火) 天候 曇り時々晴れ
野営場から10分程度で入渓点のうぐい滝川の林道にかかるco125m朝比奈大橋に到着です。橋手前の駐車スペースにミニバンを停め橋のたもとからすぐに入渓できます。予告通りリードを大塚さんに任せ、多少アブがうるさい(自分の尺度でアブ密度40%ぐらい)のでモスキートネットを被っての遡行となりました。
しばらく歩くと左、右の側壁にスラブがでてきて徐々に狭まってきます。
そして、最初のゴルジュ入り口に到着。側壁がかなり立ってきますが高さはそれほどないので圧迫感はありません。
ゴルジュかかる滝(落ち込み)は、大きな深釜を備えるパターンでヘツリを余儀なくされます。
ゴルジュ内も水路上になっていて深いのでへつって進んでいきます。この程度の斜度ならどうにかなりました。
倒木のかかる4x5mスダレ滝は、最初倒木上を行こうとしましたが諦め、右の苔スラブを倒木を利用して越えました。
そこを抜けてゴルジュをしばらく行くと、次第に開けてきて林道にかかる橋(co160m)が見えてきます。入渓点から1kmちょい、ここまで1時間かかっていません。終了点までがそこから3km程ですから12時頃には脱渓しちゃいそうです。
橋を過ぎてしばらく行くと再び両岸が立ってきて、ゴルジュが始まります。
またまた、ゴルジュ内での微妙なヘツリが強いられますが、緊張感のない登りをしていた自分は2回ほど胸までドボンしてしまいました(真夏なんで問題ないです)。
華麗にヘつる大塚さん(大塚さんは一度もドボンしませんでした)。
ミヤマクワガタも沢登りしていたので、救助してあげました。
第二ゴルジュを過ぎると短い巨岩帯がでてきますが、特に問題なく岩間をうまく越えられます。
その先に砂止めのフェンスが構築されていました。下北半島の沢筋は結構林道が奥まで伸びていますが林業が盛んなんですかね。青森ヒバとか育てているのかな。
しばらく穏やかな渓相が続きます。癒しの空間ですね。
この4x5m滝は面倒になったのか大塚さん左の枝沢に入って、続く2m滝とまとめて巻いていました。
スダレ状小滝の上に木材で組まれた壊れた橋のような物体がかかっていました。フェンスもあったし、昔はここまで林道が来ていたのでしょう。
最近の倒木がかかる4x6mスダレ滝。左を登りました。こんな小滝が幾つか出てきます。
なんか美しい均整のとれた5段の流れ。
そうこしているうちに長滝沢との出合。川原状でちょっと荒れていますが、3:2といったところ。ここでちょっと早いですが昼食休憩としました。
本流から見上げる長滝。ここからスラブ状の滝が標高差で100m続くはずです(大塚さんが本流をそのまま行こうとするので、ここが長滝で計画したルートであることを教え修正しました)。最初の登り出しは左側を行きました(両手が離せる程度の斜度です)。
自分の感覚での長滝の構成ですが、5×8, 20×40, 10×13, 4, 15×30, 4×6, 5, 2, 4mといった連瀑で途中のトイ状4m以外は直登可能です(ロープ不要)。
この部分は流石に斜度があるので両手を使っていますね。
流れが一旦大分収束され、トイ状滝が見えてきます。
4mトイ状滝は右側を登って巻きました。
まだまだ、スラブ状滝は続きますがさして困難もなく突破していけました。
最後は林道の橋に出ますが、その先もスラブ状の滝が続いているのが見えました。脱渓時間はジャスト12:00。ここから藪に覆われた林道を文句を言いながら戻ります。時々若いヤマブドウがあり少し気分転換出来ました。
40分ほどでヤブヤブ林道が終わり、13時半頃出発地点に戻りました。短いながらゴルジュ、ナメ、巨岩帯、スラブ滝があり飽きさせない沢でした。ちょっとアブが多かったので、山菜や紅葉の時期に遡行するともっと楽しいかもしれません。
下山後は、薬研温泉 晃山樓で青森ヒバづくりの浴槽・浴室で汗を流し、本州最北端 大間崎、景勝 仏ヶ浦と下北半島一周観光をして、次なる目的地 鹿角市 道の駅あんとらぁへ向かったのでした。
朝比奈大橋co125m(8:12)-co160m橋(9:03)-co315m二俣(11:14/34)-右俣・長滝沢遡行-co430m林道(12:00)-朝比奈大橋(13:25)