秋のレスキューA班

秋のレスキューは、海沢園地の三ツ釜の滝で行いました。

A班は、春のレスキュー「滝を登攀中にリード者が滑落したら」の復習と、引き上げの復習、背負い搬出を行いました。

まず、「滝の登攀中のリード者が滑落したら」の想定として、2人パーティ、ロープは2本。当会では、一番多い状況です。ロープ1本はリード者が使用しているので残りのロープ1本で何ができるかを考えます。

早速訓練開始。

リード者が滝を登っていたら落ちてしまいました。黄色い人がリード者で、緑の人がビレイヤー。赤い人は訓練中に事故が起きないようリード者を確保しています。紫の人は、順番待ちしながら復習中。

助けに行くぞ~

ビレイヤーが助けに行きます。リード者が落ちないよう確保したうえで、ビレイヤーは自己確保を解除します。

確保時、リード者は下がってしまいます。
バックアップも忘れずに

今日は便利な階段で助けに行けますが、実際は恐ろしい高巻きかもしれません。

安全な支点を取り、ビレイヤーの持っているロープでリード者をつなぎ変えるシステムを作って、リード者の所に降りていきます。

緑の人がビレイヤ‐です

リード者をビレイヤーのロープで確保したら、ビレイヤーは滝の下に降りて、また高巻いて支点に戻り、リード者をロアーダウンで滝下に降ろします。リード者を確保した際に、リード者のロープや登攀具など、回収したほうが後々使えて良いのではと話し合いました。

この訓練は、ロープが足りること、滝つぼがないことが前提です。リード者が、降ろすにはロープが足りない高さで滑落したら引き上げるしかないのか、下が滝つぼだったら、状況に応じて滝つぼに落としてから手繰りよせるのか等々考えたらきりがありません。

わたくし、入会して2年。入会当初からずっとずっと疑問だったことを皆さんに聞いてみました。

私:そもそも沢登りで自己確保が取れる場面なんてほとんどなくて、ほぼ自己確保を取っていないですよね?自己確保を取っていない状況で事故が起きたらどうするんですかね?

A班:・・・。どうすんのかなぁ。どうにかするんだろうなぁ。。。

私:!?

気を取り直して、3分の1システムと5分の1システムです。

滑車×3

このシステムは動ける負傷者や、荷物の引き上げには有効ですが、意識のない人を一人で引き上げるのはほとんど不可能です。当会で1番多いのは2人パーティでの沢登りです。一人での引き上げは男性でもかなり困難で女性の私には残念ながら出来ません。滑車も使ってみました。(写真参照)滑車×3の威力に驚きましたが、この場合でも意識のない人は引き上げられないように思いました。滑車の威力が素晴らしいので全員装備の話も出ましたが、一つ1万円近くすることや、事故がない場合ほとんど出番がないこともあり、話は沢へと流れていきました。

 

最後に背負い搬送を行いました。

じゃれてないです。立ち上がれないんです!

今までの訓練で、ハーネスを使用したり、ザックと雨具の搬送等々色々行いましたが、今回は、前日にネットで見たザックとストックで出来る搬送をしてみました。写真がなくて残念です。感想は今まで行った背負い搬送の中で、もっとも素早く準備できるとわかりましたが、負傷者を背負って沢を歩くのは、負傷者の上半身をしっかり固定して、介助者の両手がフリーにならないと、歩けないことがわかりました。雨具は雨の時は着てしまうので、ザックとハーネスをつなぐ背負い搬送が一番有効かもしれません。

 

レスキュー訓練をするたびに、沢って怖いなぁ、事故ったら何もできないなぁとつくづく感じます。正直訓練していても、役に立つことはほんのわずかだと感じます。ですが、訓練するたびに、安全について考え直しています。今後は、当会の沢登りに合った訓練をしていかなければいけないなぁとつくづく反省しました。

 

 

 


メンバー:伊藤(L) 石田 坂部 K田 小野
山域:奥多摩
山行形態:訓練山行
コースタイム:
訓練開始(9:50)-訓練終了(14:30)
地形図:武蔵御岳
報告者:小野

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