(雪上訓練B班)土樽スキー場跡

天候:雪

26日:今シーズン最強寒波が襲来するとの予報の中、雪洞及び雪上訓練を実施した。予報通り雪の降る中、土樽駅に10:09にYFさんと越後湯沢方面から電車で到着。既にROさんは水上方面から到着していた。待合室で雪山装備を身に着けているとJH号の3名も到着し準備を整える。待合室は別のグループも車で到着し大賑わいとなる。

駅を11:00頃に出発し下り方面のホームから1.3m程の雪壁に取りつきワカンを装着する。早速ハードなラッセルが始まる。スキー場跡方面に向かっていくと、一旦除雪済み道路に出て楽をする。ログハウスの脇から斜面に取りつき再び交代でラッセルする。きりが無いのでスキー場跡下部の沢形斜面に移動し、プローブを刺して積雪量を確認。垂直方向2.5~3m、水平方向3m以上の斜面を選び、3人づつ2組みに別れ12:00頃から穴掘り開始。最初は少し下方向に掘り進みそこから水平方向に1.5m程堀って右方向に穴を広げていく。雪は上の方は簡単に掘れるが下部は結構固くて力がいる。掘る人と雪をかきだす人に別れひたすら作業を続ける。1時間弱掘って少々穴が広がったところで昼食休憩をとる。上の雪洞はトイレにすることを決定し、30分ほど更に掘り充分な広さを確保できたので、長方形に穴を掘って完成させる。下の穴は2人で掘り進められるほど大きくなっていたが、まだ6人収容するには不十分。JHさんの持参したソリ2台をフル稼働させ雪をかきだし掘り続け16:00頃にやっと完成する。6人用4時間、3人用2時間かかるとみると良い。

雪洞内のようす

A班の食材紛失事件と私のテルモス水漏れ事件があったが、入口をタープでふさぎ側壁に人数分の棚を切って銀マット引いて夕食の準備をしつつ、宴会を始める。水作りは奥の壁を掘って雪を直ぐに調達できるので便利だ。棚に立てたろうそくの灯がいい感じで、側壁の雪で割ったバーボンが体にしみわたる。大阪なおみの全豪の勝負の行方を時々確認しながら時は過ぎていき、いつの間にかシュラフに入っていた。

27日:6時過ぎに起床する。奥の方の天井はほとんど変化が無かったが、前の方は30cmほど下がっていた。朝食、パッキングを済ませ外に出ると相変らず雪が降っている。8時過ぎにTIさんとNTさんが日帰り組の迎えと雪上訓練の道具を取りに土樽駅に戻っていくがラッセルで時間がかかりのろのろだ。ラジオでは湯沢で182cmの積雪があったと報じていた。関越道もチェーン規制でのろのろ運転になったようで、日帰り組のAIさんが巻き込まれかなり遅れる。その間残りの4人はワカンをつけて雪洞前の斜面を登り下りして踏み固め訓練用斜面を作る。TNさんは9時に到着。電車で来たTKさんとTIさん、車のYYさんがNTさんたちと合流し10時頃に戻りやっと2班に別れ訓練開始となる。

ラッセルとワカン歩行はここにたどり着くのに十分おこなったので省略し、アイゼン歩行をまずは開始する。ピッケルの持ち方を確認し垂直の登り降りを繰り返し練習するが下りも登りも雪が崩れやすくイマイチの環境である。遅れていたAIさんも途中で加わり、今度は斜めに上り下りを行う。谷足を進捗方向、山足は少し山側に向け歩くのがポイント。次にアイゼンをはいたまま滑落停止訓練を行う。雪が柔らかくピッケルでは全く止まらないが形を何度か練習する。次にスタンディングアックスビレイの練習を行う。足元にピッケルを刺して構築するビレイポイントはスリンゲを短めにして足元近くにカラビナが来るように調整するとセカンドが滑落した時真下に引っ張られるので止めやすい。長めのスリングだと斜め前方に引かれ引きずられる可能性があるので注意する。

スタンディングアックスビレイ

耐風姿勢訓練は、木を使った単独徒渉と同じく両足とピッケルで三角錐を作るイメージで風が弱まるまで耐える。昼前だが、降雪がひどく寒いので雪洞に入って昼食をとる。昼食後はビーコン操作とプロービングによる埋没者捜索の練習を何度か繰り返す。最期にシート搬送。タープで小野さんをくるみ、カラビナをタープの内側にいれスリンゲでインクノットして止める。ザイルで足元をインクノットで結んで、更に頭の方に向かって各カラビナにインクノットで結び伸ばしていき完成。足元から引っ張ったのでザイルが短すぎたのが若干失敗。引っ張る方向を考えてザイルに余裕持たせるようにすべきであった。運搬者はワカンを装着し、ラッセル要員を先行させ交代で引っ張り林道まで脱出させた。14:00とちと早いが一通りこなしたので訓練終了とした。帰りは、JH号に越後湯沢まで送ってもらい駅前の江神温泉(400円)で汗を流したあと、中野屋でへぎそばを食し帰宅した。


山行最終日:2019年1月27日
メンバー:古巻(L) 伊藤 坂部 / 石田 K(27日のみ)
山域:谷川連峰
山行形態:雪山
コースタイム:
26日:土樽駅(10:55)-土樽スキー場跡下部斜面(11:55)-雪洞堀り開始(12:00)-完成(16:00)
27日:雪洞前斜面(8:30)-訓練終了(14:00)-土樽駅(14:30)
地形図:土樽
報告者:坂部

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