芦川濁沢

8月も半ばになるにもかかわらず、コロナの影響で遠出しにくいことや、諸事情によりなかなか沢に行けてません。7月の連休に足慣らしでナメラ沢に行って以来、今シーズン二回目の山行は濁沢に行ってきました。

前日、山梨某所でピックアップしてもらい、某所で仮眠。寝苦しかったです。夜明けとともに自然に目が覚めて、準備を整えて出発し、30分ほどで駐車地点に到着しました。

車(道路)からすぐに入渓。この暑い中、林道を延々と歩くのも辛いので、嬉しい!

入渓地点

道路からすぐの沢。何も知らなかったら期待はできない雰囲気ですが、入渓して3分でいきなり大滝です。昔、「玄関開けたら2分でご飯♪」とかってCMがあったような気がしますが、「入渓したら3分で大滝♪」です。

朝6時半にこれです。

いやあ、目が覚めますね。まだ6時半ですよ。休日の6時半に何をしているんだろう私!でも、この「何をしているんだろう」感、けっこう嫌いじゃなかったりします。

1段目は右から簡単に登れます。とはいえ、高さがあるので注意しながら登ります。2段目からはザイル必須。リーダーがささっとリードしてくれて、確保してもらい登ります。そんなに難しくはないものの、高さがあり、また、登攀的な沢は今シーズン初のため、ドキドキしながら登ります。いざ登ってみると、バランス感覚や足裏感覚が、馴染んでいないというか、なんだか自分で自分が心配になります。

2段目を登って、一安心。「いやー、朝から痺れるね」と言ったのもつかの間、続いて3段目の登攀。ここもリーダーがザイルを引いて、右壁に取り付き、斜上して行きます。一箇所、屈むような姿勢になっていて、「!」となるものの、華麗に登って行きました。

さあ私の番です。うーん、2段目より難しい。リーダーがちょっと屈むような姿勢になっていた箇所は、スタンスが低いところにあり、バランスを取りながら一段下がる。こ、これは・・・。ちょっとびびる。久しぶりの私にはちょっと難易度が高い。技術的にというか、精神的にというか・・・。ザイルがあるので落ちることはないものの、バランスを崩したら、ズリーンとなることが予想されるため慎重に、自分と対話しながら登りました。

大滝のあとも8m・9m滝が続きます。8mは、右から簡単に巻けます。9mは左を登るものの、スタンス・ホールドが細かく、自分で自分の感覚をまだ信用できない私は、情けないことにお助けシュリンゲを要求。通常であれば何でもないものの、どうも自分の感覚を信用できない。これがブランクというやつですね・・・。

2条20mは、右から高巻きます。巻道があるものの、ザレていて少し神経を使う巻きでした。

滝が続く沢ですが、こんなほっとできる癒しポイントもありました。

つかの間の癒しポイント

癒しポイントもつかの間、20m滝が行く手を阻みます。「白竜の滝」と言うらしいです。白竜の滝を見ながら、無意識のうちに願い事を心のなかで唱えていたことに気づきました。なぜ?と思ったら、あれですね。ドラゴンボールが7個集まったら、ドラゴンが願い事を叶えてくれるって漫画の影響だったみたいです。

登ると願いが叶う滝です。

ここは右のバンド帯を登りました。中間地点に残置ロープがあるものの、そこに行くまで(取りつき)がちょっと難しい。リーダーが絶妙なバランスで登っているのを見て不安になる。いざ、ザイルを出してもらい取り付こうとすると、やはり難しい。誰かいたら、足を押さえてもらいたいところではあるものの、他には誰もいないため、意を決して細かいところに立つ。しかし、次の一歩が遠い。あれこれやっているうちに、駄目かも・・・、このままでは振出しに戻ってしまう・・・。でも、でも、振出しに戻ったところで誰も助けてくれる人はいない!と気合で登りました。はい。

巻き終わると、石垣がありました。なんでこんなところに・・・。

昔の人は、こんなところで何を?

続いて9m、裏見の滝です。記念撮影してささっと巻きます。滝ばかりでお腹いっぱいになって来ています。

裏見の滝

次の3m滝は、最初の数歩が難しいので、ショルダーしてもらったら登れるかな?と思ったものの、リーダーはひょいと登って行ってしまう。

基本、ショルダーでないと難しいです。

ザイルを出してもらい、私も挑戦します。でもね、取り付いて3秒で「これは無理」とわかりました。格闘技とかで、組み合った瞬間に相手が強いとかわかると言いますが、そんなかんじですね。秒で、「これは登れない!」とわかりました。せっかくザイルを出してもらいましたが、私は左から小さく巻きました。

二俣、奥の二俣までは、比較的平凡な渓相になり、黙々と遡行していきます。奥の二俣でお昼休憩を取り、水がなくなりそうなので、たっぷり水を補給しました。

最後の12mの登攀。リーダーがザイルを引いていきます。下からは見れないものの、1段上がったところが悪いらしく慎重にルートを見極めます。いざ自分が登ってみると、なかなか痺れる登攀でした。

2段目が難しいです

最後は、急斜面の詰めで登山道に出ました。登山道に出る直前に、人の声がしました。まさか、こんな斜面を登っている人がいるとは思わないだろうなあ。見つかったらびっくりするだろうなあ。

登山道から1,128mピークを目指します。ピーク行かなくてもいいんじゃない説があったものの、行かないと下山できないため行きます。(どっちでもいいなら、ピーク興味ない派です)

1,128mピークからは、北岳が綺麗に見れました。まあ、来てよかったかな。

北岳

このピークは、小高山というらしいです。そのままの名前ですね。

小高山という標識がありました。

ピークから尾根を下山します。何か所かわかりにくいところがあり、地図とにらめっこしながら、なかなか気の抜けない下山となりました。暑い中、2時間半で駐車地点に戻りました。

結論。夏場の下山は短い方がいい。熱中症に注意。水はたくさん持とう。

遡行図


メンバー:伊藤(L) K
山域:御坂
山行形態:沢登り
コースタイム:
駐車地点6:30-入渓6:33-大滝6:36-白竜の滝8:31-裏見の滝9:45-二俣11:00-奥の二俣11:48-登山道14:00-小高山14:21-駐車地点16:30
地形図:市川大門
報告者:K

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