会津駒ケ岳

天候:晴のち曇

昨シーズンは、緊急事態宣言下なかなか遠出ができないままシーズン終了となり、スキー山行に関しては山行回数ゼロの寂しいシーズンとなった。
今シーズンは歩き中心のスキーに2度出かけたが、本格的なスキーは今シーズン初めて。会のスキー人口が減ってしまったので、どうも積極的に計画しづらい状況だ。

会津駒ケ岳はスキーでは4回目になり、様子も分かっているので、シール登高含めテクニカルな面でのコンディションの確認にもなるだろうと計画。さて、今回はどんな具合になるだろう。

朝7時半頃野球場前の登山者用駐車場に到着したが、十数台が駐車している。おかげで、入り口近くには停められず、かなり奥に空きスペースを見つけて駐車することに。
早速身支度を整え、スキーをザックに括りつけて歩き始める。
登山口へ続く林道は、いつもなら最初の橋の手前辺りまで雪がなく数台が入り込んで駐車していることが多いが、今日は入り口まで雪が積もり壁ができていた。ステップのできた雪の壁をよじ登って、林道を歩き始める。この雪の量なら登山口まで雪が繋がっていて、シールで歩いていけるかとも思ったが、どうせ階段のある登山口からはスキーを担がねばならないので、時間的にもさほど有利にはならないと判断しそのまま歩き続ける。

登山口へ続く林道入り口
今年は雪が多く、林道の入り口は雪の壁になっていた。

駐車場から45分で滝沢登山口に到着。出だしの階段には雪はなく、登山道もところどころ地面が見える。途中でスキーを履いたまま登っている方を追い抜く。夏道は狭いし傾斜がそこそこある場所もあるので、スキーは担いじゃったほうが楽で早いと思う。

会津駒ケ岳滝沢登山口
登山口の階段の雪は解けていた。夏道沿いにスキーを担いで登る。

登山口からさらに40分で、やっとアンテナ跡へ。ここでスキーを履いてシール登行に切り替える。
歩き始めは青空が見えていたが、だんだんと雲が多くなってきた。高曇りなのでガスに覆われることはなさそうだが、数年前にホワイトアウトになりかけた経験があるので、様子を見ながら登る。
車の台数はそこそこ多かったが、山に入ると人に会うこともまれな密度になる。トレースを見ると、ツボ足やスノーシューのトレースが多い印象でスキーは多くないのか?
雪は程よく締まっており、沈むことはない。久しぶりの本格的なシール登高でややペースは遅めだが、気持ちよく高度を稼ぐ。

アンテナ跡からはスキーを履いて
アンテナ跡からは、シール登高可能だ。出だしは緩傾斜で、ウォーミングアップモード。
大戸沢岳方面の眺めが開けた
1時間ほど登ると大戸沢岳方面の眺めが開ける。

樹林帯から出ると、周囲の眺めが更に開けるが、相変わらずの曇り空で遠望は微妙である。
雪面が凍っているところが少し出てきたので、クトーを装着。つぼ足、スノーシューの踏み跡も乱れているので、クトーがあった方が安心だ。それに、頂上直下は半分くらい表面が凍っていたので、効果大であった。

標高1950m付近から
標高1950m付近まで登ると、さらに眺めが開ける。遠くに、たかつえスキー場が見える。

駒ケ岳の頂上が見えてくるが、駒の小屋の建つピークには上がらず、東側を巻いて直接頂上を目指す。ただ、曇天で凹凸が判別しづらいく、かつ無木立で距離感がつかみづらいので、いつまで経っても頂上に近づかない感じがする。

とは言っても、実際に近づいていないわけではなく、一歩一歩歩いているうちに頂上には到着するのであるが…。(当たり前だ…)
アンテナ跡から3時間ほどで頂上に到着。頂上を示す標柱が完全に埋まっているので、地形と周囲の様子からの判断であるが、ここより高いところはないので間違いないだろう。北の只見から越後駒にかけての空は明るいが、南は雲に覆われていて、いつもはダンディな姿を見せる燧も雲を纏って隠れたままだ。近くの大戸沢岳や中門岳はよく見えるし、たかつえのスキー場もよく見えるのだけれども…。

頂上から南方の眺め
頂上から南方向を眺める。残念ながら燧ケ岳は望めず。送電線の切り開きが白く目立っている。
頂上から北方の眺め
北へ目を転じると、中門岳へ続くたおやかな稜線が見える。只見方面は雲が切れているのだろうか。
頂上から越後駒ケ岳方面
越後駒ケ岳は頂上までよく見えるが、中ノ岳は雲に隠れている?手前の荒沢岳から灰ノ又山の稜線が見えているようにも見える。

風はさほど強くはないが、長居するには少々寒いので、写真を数枚撮ってから、すぐにシールを外して滑降の態勢を整える。

滑降前の一枚
滑降前に、滑り降りるコースに向けて一枚。小屋のあるピークの裾を巻いて夏道の尾根に合流する。

最短で往路を引き返すルートは、少し表面が凍っていて嫌らしいので、回り込みながら往路に合流。やはり、この降りは快適で気持ちがいい。(ので、滑降時の写真はないのであった…)
雪が多いので、樹林帯も程よく滑りやすい。急斜面は、左右に適当にかわしながら降って行く。

今回は、アンテナ跡へ至るトレースから左に寄った窪状を滑り降りるが、途中で夏道方面へ復帰しようと思ったのが間違いで、そのまま素直に林道まで降りてしまった方がよかった。変な斜面のトラバースをしたり、林道のすぐ上は3mほどの雪壁となっていて、傾斜の緩いところをエッジでステップを切りながら降りる羽目になった。おまけに、やっと林道へ降り立ち、このまま国道までスイスイだと思ったら、林道の側壁が雪崩れてデブリが溜まった個所が3か所ほどあり、スキーを外さなくてはならずに、面倒で時間のかかる最後になった。

下山時間が想定より少し遅くなったので、お風呂は残念ながら我慢して地酒を買いに酒屋をはしごする…。
(ふ)風呂より地酒www

2年ぶりに檜枝岐を訪れ、雪の駒ケ岳に登って一日を過ごす…。贅沢で至福の時間となった。
また、来年も再訪したいし、宿題になっている大戸沢岳の最高点や三岩岳にも行ってみたい。


メンバー:古巻
山域:南会津
山行形態:スキー
コースタイム:
登山者用駐車場(8:00)-滝沢登山口(8:45)-アンテナ跡(9:25/35)-Co1730付近(11:07/17)-会津駒ケ岳山頂(12:40/55)-林道(14:25)-滝沢登山口(14:35)-登山者用駐車場(15:05)
地形図:檜枝岐・会津駒ケ岳
報告者:古巻

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