この週末は飯豊前衛を予定したが、夜に結構な量の雨が降るようで沢泊りを諦め、裸山ダイレクトスラブと御前ケ遊窟の日帰り2本に切り替えて、スラブを楽しむことにしました。
道の駅ゆのたにで前泊し六十里越の国道を走る。入渓点への仕事道を過ぎスノーシェッドを越えたところのスペースに車を停め9時前に出発した。天気は少し雲がかかるが、おおむね晴れで裸山方面に見えるスラブも登りやすく乾いていそうだ。国道からの仕事道は車でも通れる幅だがすぐに行き止まりとなる。

左岸の踏み跡をたどって行くと高さ20m、幅80mの堰堤が行く手を遮る。堰堤手前につけられた鉄梯子を利用して対岸に渡り、3段ぐらい付けられた溝に落ちないように越えて行き、堰堤上に乗る。

堰堤上から裸山ダイレクトスラブに続く沢方向に軽く藪漕ぎしながら進み、沢床に降りたつ。駐車スペースからわずか25分ほどだ。その後、細い流れの岩盤にいくつか小滝が懸る急な登りが続く。

岩盤上に小滝をかける沢が継続し、短い巨岩帯を越えるとco700m付近の二俣に着く。右沢を更に詰めていく。

40分程度登るとスラブ帯の基部に到着する。後ろを振り返ると越えてきた堰堤と毛猛連山の山並みが臨める。

スラブ帯が始まったところで自分はサワタビのフェルトアタッチメントを外してラバーにしました。

しばらくはそれほど急傾斜ではなくフェルトで十分対応可能です。

ここら辺がフェルトでの限界で同行者はクライミングシューズに替えました。

ここからは、スラブの弱点を見極めながら登っていきます。

結構急斜面で緊張する所もあり、途中1箇所で潅木に支点を取って5m程ロープ確保しました。

ゆっくりめで1時間弱登ると裸山南側尾根の末端の潅木帯が見えてきます。

振り返ると大きなスラブ斜面の先に越えてきた堰堤、六十里越の国道、そしてその先に毛猛連山が展開され良い景色です。

右前方には、山頂が少し色づいてきている浅草岳が臨めます。

裸山手前の小ピークで20分程度昼食休憩をとり、軽い藪中についた踏み跡を辿り山頂を目指しました。

山頂には三角点がありましたが、標識はなかったです。北東側尾根を30分ほど下降し松が数本尾根上に生えているところあたりで、入りやすそうな右側の藪に突入します。

ヤブ下降なので特に困難もなく10分程度で沢形に出ることができます。

桑原沢は、所々、小滝がありましたがほとんどがクライムダウン可能でした。桑原沢本流に出て最後に出てくる堰堤の手前の5m滝は左岸側を巻き降りましたが、潅木の続く沢床への下降点を少し探す必要がありました。

裸山ダイレクトスラブは気持ちの良いスラブ登りで、全行程6時間程度周回できるお手軽なルートでした。沢下降中は天気予報通り雨が少しパラツキましたが、本降りにはならず駐車スペースまで戻ることができ良かったです。下山後は、次なる目的地の御前ケ遊窟方面に只見経由で向かいました。

なお、翌日の御前ケ遊窟は夜中に降った雨でスラブが濡れていることやアプローチで2時間以上かかったので、結局、入口のシジミ沢出合で引き返した偵察山行となりました。次回機会があれば計画したいです。
国道脇駐車スペース(8:45)-ダイレクトスラブへの沢入渓(9:09)-ダイレクトスラブ基部(9:43/53)-裸山山頂付近(11:25/53)-桑原沢下降点(12:33)-桑原沢本流出合(13:48)-国道脇駐車スペース(14:56)