盆堀川千ヶ沢石津窪

畑リーダーが練習がてらあきる野の石津窪山行を企画したため便乗させていただいた。私も久しぶりの沢歩きなのでとても楽しみにしていた。

各地で桜の開花が進み夏日も記録された3月下旬であったがあいにく気温が低い週末となってしまった。武蔵五日市駅で集合し盆堀川沿いの林道を進み伝名沢橋のゲート手前に駐車。身支度を整える。朝9時で車の温度計は5℃とやや寒い。行きには気が付かなかったが実はこのゲート、施錠されていなくて奥にもう一つあるゲートまで車で入れるようだ。しかし手前から歩いても入渓点まで約40分、良いウォーミングアップになった。奥のゲート前には車が4台あり10名ほどのグループが身支度を整えていた。挨拶すると同じ石津窪へ行くとのこと。我々はそのまま先行させていただいた。シーズン初めには人気沢のようだ。

市道沢を左に(1:1)で分け千ヶ沢を進む。水流は細いが所どころ水溜まりのようなポケットがある。小さい魚が泳いでいるのが見えた。Co380で右から(1:2)で石津窪が合わさる。水流も少なく林道からは流れは見えにくいが下降点にピンクテープが垂れさがっているので良い目印になった。

  

石津窪は「窪」と言うだけあり両岸がV字状に切り立った狭くて水流の細い流れだった。出合からはこの奥に25mもの大滝があることがちょっと信じられない。ところが遡行して間もなく小滝が次々に現れてある意味予想を裏切られて面白い。滑りも加わり気が抜けない。畑リーダーは時折膝まで濡らしながらなるべく水線にルートを取ったが私は冷えるのを嫌いちょっとズルをした。

大小幾つかある滝はほぼ畑リーダーがリードをしてくれた。私にも2か所譲ってくれて楽しませてくれたのが嬉しかった。計画の段階で大滝は濡れるのを嫌がり巻く予定であったが目の前に立つとリーダーは「登りたい」とやる気を見せたので石田さんには申し訳ないなと思いながら登らせてもらった。下部10mほどは残置が無いがステップ・ホールドとも豊富なので濡れるのを気にしなければ難かしくは無いと思う。上部はハーケンがベタ打ちしてあるので好きなラインを取れた。核心は大滝よりもその下にある2,8,6m連滝だった。特に6mはハング気味で中間でホールドが遠い。残置ロープが2本垂れているので心配なら利用すると良いと思う。左岸の崩壊が進んでいるので将来が心配だ。

 

 

大滝から先は水流がさらに痩せて尾根が近くなるので退渓場所を探しながら進んだ。林業の目印がペイントしてある杉を目安に右岸尾根へと登った。尾根の反対側斜面は伐採されていて陽当たりが良かったのでここで昼食休憩をとってから下った。急勾配の尾根を降るとゴールの千ヶ沢直前でさらに傾斜がきつくなりザックに仕舞ったロープとハーネスを再び装着し懸垂する羽目になった。

今回訪れた石津窪は短時間で遡行できる上に内容が豊富で思いのほか楽しめた。今まで数か所行った秋川水系の中では一番楽しいかもしれない。計画してくれた畑さん、経験豊富なアドバイザー石田さん、ありがとうございました。いい沢初めが出来ました。今シーズンもよろしくお願いします。


メンバー:畑(L) 石田 牛久
山域:奥多摩
山行形態:沢登り
コースタイム:
伝名沢橋ゲート(09:00)-石津窪出合(09:40)-大滝(11:10)-(11:40)-退渓点(11:50) -千が沢(13:10)-伝名沢橋ゲート(13:45)
地形図:五日市
報告者:牛久

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