焼切沢

東北遠征 第4弾 「岩手山焼切沢」
前日は、岩手山山麓の焼走り野営場に泊りました。当初、テント泊の予定でしたが野営場に着くと土砂降りの雷雨になってしまい、止む無くコテージ泊に変更してもらいました。おかげで、久しぶりに布団に寝れたし、朝の準備も手早く済ませられるので大分楽でした。

8/8(木) 天候:曇り時々晴れ

野営場から七滝登山口の駐車場まで10分程度。7時過ぎには出発できましたが、前日の雷雨のため増水が気になるところです。平日ですが登山者がちらほらいました。岩手山そこそこ人気の山なんですね。

朝もやかかる駐車場でそそくさと準備をして出発です。

40分程度だらだらと登山道と林道を登ると七滝への下降点にでます。ロープを伝って滝下に降りたつと、すごい迫力で水を落とす七滝30mです。上部に10m程度の滝が続いているのが見えましたが、後5つの滝が続いているのかは不明です。温泉成分の流れているので岩が赤茶色ですが、苔との境界から増水はほとんど無いようで一安心です。温泉&岩盤沢なのでアブの攻撃がほとんど無いのも助かりました。

写真だと迫力が伝わりませんね。

一旦、下降路を戻って滝上部に続く山道を探して登山道を少し行きますが、見逃していたようで分岐まで戻ると薄い踏み跡がありました。おそらく下降路の途中から明瞭な巻き道がついていたのだと思います。

滝上部の徒渉点にはトラロープが設置されていました。沢の水は少々濁りが入っていますが、やはり苔との境界から昨日の雷雨の影響はあまりないようです。

最初に出てくるのは2m5条滝。今回も大塚さんにリードを任せましたが、果敢に難しい所に突っ込んでいくのでついて行くのが大変です(途中、危険個所でも後続をおいて先に行ってしまうので注意しました~)。

すぐにジェット水流のトイ状連瀑帯に突入します。右に左にヘつって越えて行きますが、最後の4mと5m滝は右を小さく巻きました。流れそのものはトイ状で激しいですが渓がそれほど深くないのでどの滝も巻こうと思えば比較的楽に巻くことができます。

一旦流れが落ち着きます。

そしてまたジェット水流地帯となります。

ジェット水流中の滝は2-3m程度の斜滝で苔で覆われた比較的平坦な側壁が続くパターンが多く巻く必要はそれほど出てきません。

それでも、こんな側壁の立った細い流れもあり、巻きを余儀なくされるパターンもあります。

3x4mのトイ状下部が2条の滝。滝壺の右側をヘつります。うぐい滝川で鍛えたヘつり能力全開です。

再び流れが少し穏やかになります。ジェット水流地帯、少し穏やかな地帯を繰り返して高度を上げていきます。

この岩間2条滝は右の水流側に入って行って越えました。しくじっても危険が無いところは、積極的に水流沿い突破にチャレンジしました。

再びジェット水流地帯となり、左側をしばらくヘつっていけましたが、段々側壁が立ってきてジェット水流も連続した斜度を持つ地帯になってきて危険を感じたので、左側の樹林帯に入って、ジェット水流が収まってくるまで長く巻きました。

巻き終えたポイントです。

再び、2-3mの小滝や釜付き小滝が幾つか出てきますが、いずれも比較的簡単に越えることができます。

co1010mで細い流れが右から入りますが、枝沢がほとんど見られない沢でした。
そこを越えると、多条多段15x40mの水流瀑が綺麗に水を落としています。この滝は中央部分の弱点を拾って越えました。

再びトイ状ジェット水流地帯が始まります。

この滝は、右の岩場を樹林帯まで登って巻きましたが、岩が脆いので後続にはロープを出してもらいました。

突っ込んでいけば越えられたような・・・。

この特徴的な2条3m滝を越えると二俣となります。

左俣沢と大地獄谷が1:1で合わさります。

左俣沢はジェット水流滝が続いています。再び水流ぎわの弱点を拾って突破していきます。

まだまだ流れの勢いは弱まりません。

ここで左を小さく巻こうと上に登ると登山道がありました。

夢中になって登っていたので登山道が沢を横切っていたことに気付きませんでした。もう少し先の湯の華採取場のあるco1200m付近まで行きたかったけど、次の目的地 夏油温泉の自炊部のチェックインが17:00までと言われていたので、ここで切り上げることにしました。

大きな滝は出てきませんが、ジェット水流がこれほど続く沢は初めてでした。
危険を感じるところは簡単に樹林帯に登って巻けますし、登山道がすぐそばに平行してついているのでいつでもエスケープ可能です。
真夏向けの1本と思います。
下山後は、入浴は夏油温泉でできるので駐車場で着替え、途中のスーパーでを買い出しして夏油温泉に急いだのでした。

 


メンバー:坂部(L) 大塚
山域:岩手山
山行形態:沢登り
コースタイム:
七滝登山口P(7:14)-七滝(7:54/8:05)-七滝上焼切沢入渓(8:20)-左俣沢出合(11:30)-登山道交叉点・脱渓(11:47)-七滝登山口P(13:15)
地形図:松川温泉
報告者:坂部
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