この12月から再び渓人「流」にお世話になる事になった
久しぶりなのでこの会の山行スタイルに慣れるため早速今回の山行に参加させていただいた。
リーダーの綿貫さんが前回(2023年1月9日)遡行した時に思うように滝が登れなくて悔しかったらしくリベンジ山行を計画したとのこと。
スタート前に今回の目的(目標)を伺ったところ「滝をリードで登る事!」と力強い回答を戴いた。この2年間で積んだ経験が活かせると良いなと思いながら山荘を後にした。
入渓するとゴーロ、というか崩れ落ちて来たような大小の石が点在していて地味に歩き難い。水もところどころ伏流になっている。
しかし直ぐに現れた滝(F1)を皮切りにしっかりした水流が戻り勾配がつき始め面白くなってきた。
沢床が落ち着かないせいか苔が付いていなく気を使うことなく歩けるのがいい。
*今回足元は3人がフェルト、1人がラバーだったがどちらでも大差ない感じだった。
やる気がみなぎるリーダーは序盤から良いペースで歩いていく。アイドリングに時間が掛かる私は遅れ気味についていった。
今回のテーマが滝登りリベンジなので途中の記録は省略させていただくがリードとフォロー確保練習のためもあり全部で3回ロープを出した。ところどころリーダーの雄たけびとも呻き声ともとれる気合いが渓に響いて面白かった。
11:30に今回の核心であるF10に着くと小休止しながら前回登ったルートを確認した。あまり休み過ぎると気が抜けるし寒いのでよろしくない。体が冷える前に行動を再開した。
これから登る水流右手の壁を見ると沢山ボルトが打ってありルートもいくつかあるように見える。
綿貫さんは前回チャレンジした中央のルートを登るのが目的だったので意気込みを聞いたら「とにかく一人で登りきる」と力強く応えた。そして全員が登り終えるのに2時間くらいを見積もっていたがそれは無いなーとみんなで突っ込んだ。
2つ目のボルトで支点を取った後に行き詰ったように見えたが外野からの的確?お節介?(笑)なアドバイスもあってか本人予想を大きく短縮する15分で見事登り切った。滝の上から満足気な声で「ビレイ解除~♪」のコールを聞いたらこちらまで嬉しくなった。
F10から少し進んだ辺りで右に逃げ、気持ちいい源次郎尾根で海を眺めながら昼食を摂ったのち下山した。
源次郎沢は遡行距離も短く、比較的難かしい滝も無いためかシーズン中はとても人気のルートで滝では順番待ちをする場面もあるようだ。今回は流石に初冬の時期だけあり終始貸し切りで存分にリベンジの目的を果たせたのではないかと思う。今回の綿貫リーダーのようにトレーニングのために同じ沢を繰り返し遡行するのは実力アップにとても良い事だと思う。おそらく2年前とはこの沢の見え方が違ったのではないだろうか。
この向上心を私も見習わなければ、と感じた一日となった。
戸沢山荘(8:00)-入渓(8:40)-F10下小休止(11:30)-F10上(12:30)-源次郎尾根(12:45)-戸沢山荘(14:00)