毛の又沢川(春集中A班)

右から登り左へ抜けました。

梅雨入り目前の週末、恒例の集中山行が2班で実施されました。
A班の報告となります。
春の集中山行のテーマは「山菜と魚、メンバーの経験・技量を考慮した行程管理」です。どういうことかというと”集合時間に間に合うように各班で自由にルートを設定でき、食料は米・調味料のほかは現地で調達し山の恵みを堪能せよ的なノリで、もし、山菜や渓流魚が確保できない時は醤油ご飯だけになってしまうこともあるとか。その代わりに食材を持たないため、いつもより荷が軽くコンパクトです。
通常は二日目のお昼頃に落ち合う山頂だけ決まっていて各班のリーダーが好みのルートを決めますが今回は参加者が少なく天気予報も芳しくなかったことからリーダー会がルートを指定することとなりました。A班は毛の又沢川を遡行し上権現堂山を目指すルートです。
関東圏では山菜はもう盛りを過ぎているので実施される山域は関東以北になり、裏テーマに「雪渓処理」も設定されいます。山菜はさておき、泊り装備で雪渓を歩くいい機会となりました。

釣りは・・・・腕が追いつかずちょっと残念な結果に。
ところで、毛の又沢川を沢登りで検索してもあまり情報が集まらずイメージが膨らみませんでした。
魚沼市小出から川の流れを辿ると魚野川→破間川(あぶるまかわ)→松川川→毛の又沢川(けとさわかわ)当て字なのか読み方も一筋縄ではいきません。予想入渓点から山頂付近登山道のコルまでは距離約3.5㎞、高低差約480m。地形図からはそれほど難所が読み取れないので雪渓次第では単調な沢登りになってしまうのではないかとイメージしていましたがさてさて行ってみてのお楽しみです。

3日(金)21:00
JR青梅線小作駅の近くで伊藤さんの車に乗せていただき新潟県を目指す。関越道を走っていると途中雨が降っている個所もあり山行中の天気が気になる。休憩を挟み約2時間30分で小出インター到着。近くの道の駅ゆのたにでB班と合流し前泊。気が付くと空には星が瞬いていた。

4日(土)07:00出発
荷の軽量化で薄めのシュラフにしたおかげでやや寒く5時過ぎに目が覚めてしまった。沢の中ではもう少し着込んで寝る必要があると感じた。
天気は曇り、予報によると2日間とも雨の心配はないとの事で一安心。
翌日の山頂での集中までB班とお別れしA班は一足先に道の駅を出発し川沿いの県道を入渓点に向け車を走らせる。
沿道には立派に育ちすぎてしまったウドが見られちょっと不安が湧いてくる。松川川から毛の又沢川沿いの林道に入ると轍はしっかり付いているものの道幅が狭まり水量もグッと減った。大きな堰堤を超えたCo260付近に車を停め入渓点まで林道を歩いた。

スタート前にみんなでパチリ。期待と不安で一杯です。赤・黄・青の信号機トリオです。
目的不明なソーラーパネルの脇から沢へ降りました。
水量は少なめ、砂利で真っ平です。

08:30 入渓
道の脇にソーラーパネル付きの支柱があるところから沢へ向け斜面を降りる。沢に立つと対岸から入る枝沢に早速残雪があった。渓相は小砂利が堆積した平坦な川原であった。入渓点が下過ぎたのか直ぐに背の高い堰堤が見えた。巻くのが面倒くさくないと良いなと思って近づくとありがたいことにスリット堰堤であった。膝上くらい浸かっただけで通過出来たのでラッキー。

スリット堰堤でした。
平凡な渓相からいよいよ変化がついたかと思ったが直ぐにまた平凡な沢に。 
まとまった雪が現れた。右岸と左岸で雪の残り方にはっきりと差が出ます。

暫く平凡な河原歩きの後、Co300で小ゴルジュ地形を超えると川床の砂利が無くなり石が大きくなり沢らしくなる。序盤のキーポイントにあげていた2か所ほど大きく屈曲している所には何かしら変化を期待していたが特にこれといった特徴は無く蛇行していただけであった。

高さ2.5mくらいありそうな雪のトンネル。静かに通過します。
徐々に大石が目立つようになりました。
好ポイントが続くが魚はお留守。

09:30 変化
Co330辺りでようやく落ち込みを備える滝未満のちょっとした段差が現れた。そして右に岩壁が見え始める頃から巨石も目立つようになり1mほどの小滝が続く。ここから少し糸を垂れてみた。一度針がかりしたが食いが浅かったのかバレてしまった。見守る2人に申し訳なく泣きたくなった。当たりがあったのはこの場所だけで他には全く魚がいるようには感じられなかった。実際のところは腕が足らないのは言うまでもない。

まとまった量の雪渓が現れた。
リーダーの歩いた後をトレースし慎重に進む。
雪渓上流部が悪かったため右の斜面に逃げました。

Co400で沢を覆うやや立派な雪渓が現れた。トンネル状に口が開いていて出口も確認できるが歩くには高さが足らないのでチェーンスパイクを着けて雪の上を歩いた。伊藤さんから雪渓を歩く際の注意点を聞き慎重に歩いた。雪面にスパイクが刺さる感じが面白く、まったく滑らないので安心だ。雪渓の終点部分が悪かったので一旦右の斜面に上がり雪が無くなり斜面の緩くなったところから沢床に戻った。

ようやく沢登りっぽい渓相になりました。
Co430二俣で昼食休憩。
ようやく魚とご対面。右手に注目!
念願の一匹。一安心。

Co430二俣で昼休憩
この先から釣れそうな雰囲気がしたので昼飯もそこそこに釣りをするため先に1人で出発する。
始めて最初のポイントで大きなイワナが釣れホッとする。この先は入れ食いになるのか!と遊漁料2,150円払った甲斐があったなとワクワクしたが信じられないことに後が全く続かず結局釣れたのはこの1匹だけだった。貴重なおかずなので傷まないように手早く下処理を済ます。

突然滝が続くようになった。釜が深く左のバンドをつたい上部へ。
ロープ出しました。
でかいCS

12:00 沢登り
Co420二俣を右に進むと今までの沢歩きから一変、Co574二俣まで滝が連続する区間となった。
この沢の核心はCo467から始まる2条10m,10m,6mの3連瀑であった。

3連瀑一つ目の10m。右の枝沢からまとめて巻きました。
ここから巻きました。
あまり高く上がり過ぎないように注意し沢へ戻ります。
よく見ると落ち口に木が横たわり堰き止めています。CW4m。
3人では十分な幕場。枝と草を除けました。

下から順に数えると、Y字2m、スライダー状2m、斜3m(左から巻き、ロープ確保クライムダウンで復帰)、2条3m、CS2.5m、2m、2m2条10m、10m、6mはまとめて右から巻き(ロープ確保)、CW4m(右から巻き)、2段1m、SC2条2m、トイ状3m(ステミング)核心以外は特に難しい滝は無く楽しく通過出来た。気が付くと一日目の終了点である二俣Co520に到着していた。

イワナはお刺身にして戴きました。
必死で探した山菜を調理します。
山菜は捨てるところがありません。

14:40 幕場着
予定していた二俣は残念なことに平地が無く寝られそうもない。仕方なく左の本流を少し進むと200m進んだあたりで幕場を見つけた。草や枝を少し切り開いて寝床を整え食材確保に出掛けた。ところがまたもや釣れない。二俣の右沢にも入ってみたが魚は全く釣れなかった。ウドが少し採れたのでこれを大切に使いおかずにした。
夕食は火を囲みお酒をちびりながらゆっくり楽しんだ。普段例会には顔を出せずゆっくり話も出来ないので貴重な時間を過ごせた。

5日(日)07:00 出発
曇り
朝食はイワナのアラで出汁を取った雑炊を戴いた。一匹のみの魚だったが全てありがたく戴いた。
準備を整え7:00に出発。二日目も滝が続く。

2m、荷揚げ。
Co540大石。07:35
CS4m。左斜面から小さく巻き。
トイ状4m。
2条3m。左の枝沢から巻き。
所どころ口を開けた雪渓。

6m(左から、荷上げ、星野ロープ確保)、CS4m、トイ状4m、2条3m(左枝沢から巻き)と滝が続き遡行が楽しくなる。Co574二俣右を過ぎると瀬尻に砂が目立つようになり源頭域に差し掛かったことを感じさせる。先を望むと稜線も大分近くに感じられるようになった。
朝は曇っていたが徐々に陽が射してきた新緑が眩しいほどに活き活きしている。
それにしてもこの沢は入渓点から毛虫が非常に多く、あらゆる葉に集っているのが玉に瑕だ。触れても痒くならないのがせめてもの救いだ。

所どころ融解が進んでいたため巻きに入った。

CS3mを超えると厚みのある雪渓が沢床を埋めていた。少し雪渓の上を歩いて進むがCo600二俣を過ぎると穴があいていたり薄い個所も見られるようになり雪渓を進むのは危険と判断し右の尾根から山頂を目指すことにした。

09:00 脱渓
雪渓の沢を後にし、藪の中尾根を山頂目指し直登する。当然毛虫が藪と共に我々に立ちはだかった。気が付くと体やザックに引っ付いている。しかし登るのに必死でとても毛虫に注意を払ってなどいられない。

辛くてもにっこり。
立ち木と毛虫をかき分け山頂を目指す。
不意に登山道に飛び出た。
最近リニューアルしたのかとても奇麗な山頂標識。
素晴らしい天気もあり良い眺め。疲れも吹き飛ぶ。

意識を失いそうになりながら約2時間半の藪漕ぎをして不意に登山道に飛び出した時の安堵感と言ったら無かった。とても快適な登山道を歩くこと5分、11:35に上権現堂山頂に到着した。陽射したっぷりの山頂からは八海山や会津駒ヶ岳を始め格好良い山並みが奇麗に見えてここまでの苦労や疲れもどこへやら。山の不思議だ。

無事に山頂で再会です やったー!

12:30 集中
昼飯を済ませ12:00にあらかじめ予定されていた無線交信を交わすとB班も山頂まであと標高差で50mのところに居るとのこと。お互い13:00の集中時間前に山頂に到着できた。ここまでの辿ってきた様子などを語り、労いあった後、全体の集合写真を撮り12:50B班の古巻さんの車を停めている長松登山口に向け下山開始。途中で山菜を確認したりしたがこの下山コースもなかなか長く駐車場に着いたのは14:30であった。
全員で古巻さんの車に乗り込み伊藤さんの車を回収してから小出インターに向かい、途中にある神湯温泉クラブという立派な入浴施設でさっぱりしてから帰路に就いた。
小作駅には20:00到着
天気に恵まれた二日間で無事にテーマもクリアし心地よい疲労感で家に戻った。

運転してくれた伊藤さん、企画したリーダー会、一緒に行ったメンバー、皆さんありがとうございました。

遡行図


山行最終日:2022年6月5日
メンバー:伊藤(L図) 星野(食)牛久(記)
山域:越後三山
山行形態:沢登り
コースタイム:
DAY1 Co270デポ地(08:00)-入渓点(08:10)-雪渓潜り(09:10)-雪渓歩き(11:00)-Co420二俣昼食(11:30)-3連瀑(13:00)-Co520幕場(14:30)
DAY2 幕場(07:00)-CS4m(08:00)-Co600雪渓(08:20)-脱渓(09:00)-登山道(11:30)-山頂(11:35ー12‐50)-長松登山口(14:30)
地形図:須原
報告者:牛久

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