4月初旬、25年の春のレスキュー訓練を行いました。先輩たちはお馴染みの丹沢・細川橋近くの河原になりますが、私は今回初めての訪問です。気温も随分と暖かくなり、沢シーズンの始まりを告げるような行楽日和。西丹沢ビジターセンターへ向かうバスは満車でした。

今回は丹沢・細川橋付近の斜面で実施します!

今回は3班編成で、私たちは星野さんをリーダーとした4名でのB班。セルフレスキューの基本に忠実に一連の所作を練習しました。
B班の特筆内容としては、通常はリーダーレスキューのみですが、今回「セカンドレスキュー」を行いました。(私は今回初めての実践です。)また、空中懸垂・登り返しも時間が取れたので橋の上で練習しました。
以下実施したメニューを記載します。
リーダーレスキュー(自己脱出・セルフブレーキシステム)
救出者1人を想定したセルフブレーキシステムを一連の流れをセットとして行います。
まずはロープからの自己脱出、そして介助懸垂の用意し事故者を助けに行きます。
これを全員順番に実施。

ディスタンスブレーキシステム
次は救出者2名で事故者を助ける想定のディスタンスブレーキ。
コントローラーと救出に向かう人間を分けます。最初の自己脱出の部分は同じ勝手ですので省略します。

セカンドレスキュー
そして今回、セカンドレスキュー。セルフレスキュー読本には記載がありましたが、私は今回初めて行いました。後続者が事故した想定で、限られたロープでセカンドを救出します。リーダーレスキューと同じ要領で上でビレイしているリーダーがまずテンション張ったロープから自己脱出し、介助懸垂の用意をして助けに向かいます。
ポイントはロープが1本しかないので、あまりのロープでシステムを作り、事故者のところまでロワーダウンできるかどうか。

ライジングシステム
お昼休憩を挟み、午後からはライジングシステムの「1/3システム」、「1/5システム」ロープワークの練習です。
ライジングシステムはいつも手順を忘れてしまったり、何が2で3で、5で6なんだっけ…? とわからなくなることがあるので自分の備忘としてまとめました。(雑絵ですみません)
昨年、レスキューの勉強会資料を作ったものの追加分です。
ライジング(レイジング)システムとは= 倍力システム
滑車の原理を利用して小さな力で重たいものを引き上げるシステムのこと。事故者を上に引き上げる必要がある時、このシステムを使って少ない力で上へひっぱり上げます。


引く力や長さは理論値という意味で、実際はその通りにはなりません。
1/3は基本かつシンプルですのでこれは基本として覚えるとして、それを応用したのが1/6になります。ただ実際は1/3システムでも人一人を引き上げるのは重いので、人数少ない場合は1/5か1/6システムが適しているのはないかなと思います。特に一人なら1/6で引き上げられるように練習したいですね。


1/5システムに関してはレスキュー読本に載っている「補助ロープあり」の形と、「補助ロープなし」で作るものがありますが、今回は補助ロープなしの方で作成しました。自分が昨年、レスキューの勉強会で取り上げたのもこちらです。メインロープだけで作成できる上、引き上げやすくて好きです。(補助ロープありのシステムが単純によくわかっていないというだけでもあります・笑)


搬送法・心肺蘇生法・救急用品の確認
斜面から降りて、意志のある怪我人を一時的に移動させるドラッグ法、持ち上げる吊り上げ法、背負って運ぶ背負い法、意識のない人の背負い方・・・など基本的な搬送を学びます。
意識のない人を背負うのはとても大変です。

空中懸垂・登り返し
最後に場所を変更し、橋の上で空中懸垂の練習を行います。
数々に苦手なものがある中で、私にとっては苦手レベルトップと自負する空中懸垂。C班の皆さんは勇ましく、橋の一番高いところからスルスル降りて行きますが、今回は高さが低い橋の端っこの場所で練習させていただきました。笑

すんなりと降りて登り返す星野さんに対して、私は登り返しでロープにつなげたスリングが 噛んでしまい、途中で行動不能に。 自己脱出の要領で補助スリングを使って、スリングをナイフで切り、石田さんに補助していただきながら事なきを得ました。(恥)全然ダメダメですね・・・
空中懸垂・登り返しは、自分がうまくできるイメージができるまで、まだまだ訓練が必要そうです。 どこか身近な場所で練習できるといいのですが・・・
良い場所があれば教えてください…できれば多摩川沿いとかであれば…
以上、一連のメニューを行い、今回の訓練は終了です。
お疲れ様でした!