守門大岳

(天候)3月15日:曇

守門岳は、数年前の無雪期に二口登山口をベースに保久礼コース~大岳~青雲岳~袴岳~二口コースと周回で登山したことがある。以前からスキーの名山としても気にはなっていたが、今回は師匠お二人から保久礼コースで大岳往復という計画でスキーのお誘いがあったので、同行させていただいた。もっとも雪深い魚沼の山、保久礼の小屋まで最終除雪地点から往路2時間、復路1時間のアプローチ付きなのだが…。

I師、T師は相乗りで現地入りということなので、単独で魚沼まで向かう。二分の最終除雪地点に朝8時30分集合のため、久しぶりに道の駅ゆのたにで車中泊して翌朝現地に向かった。しかしかなり手前から車の列が…。もしや停められないのでは??と少し慌てたが、奥へ進むとところどころに駐車余地が残っている。皆さん奥まで確認せずに手前に手前にと車を停めてしまった結果なのだろう。本当の除雪終了点の少し手前の脇道を使って方向転換し、空きスペースに車を止め、両師匠の到着を待つ。

10分ほどして到着したI師匠によると、こんなに車が多いのは初めてとのこと。多分50台くらいは止まっているのではないだろうか。まあ何とか停められたのでよかったのではあるが。

二分の最終除雪地点付近
何故か奥まったところには少し駐車余地があった。

準備を整えスキーを担いで数分歩くと除雪終了地点。3mほど雪の斜面を登って雪上に立つ。そのまま車道(路面は雪の下だが)を奥へと進む。西川を雪に埋まった橋で越えてから車道をショートカットしながら長峰、そして保久礼小屋へと進む。

雪に埋まった林道
車道に積もった雪の上によじ登って出発!
橋を渡って更に進む
雪に埋もれた橋を渡って更に進む

途中遠望した大岳直下の尾根にはたくさんの人の姿が…。まああれだけ車が停まっていたのだから当たり前か。ただ、見た感じスキーヤーはそこまで多いわけでもない。スノーシューやアイゼンで登る人もそれなりの割合で含まれていそうだ。
近年は「東洋一の雪庇」というキャッチフレーズに惹かれて訪れる登山者も多いようだ。

越後三山を望む
越後駒ケ岳と八海山。中ノ岳は駒ヶ岳に重なって判別できない。
守門大岳に続く斜面が見えた
写真では分かりづらいが、大岳の斜面に人がたくさん見えた。

出発から約1時間、長峰の手前で最初の休憩。空は高曇りで気温はやや低い感じである。
休憩地点から30分ほどで左手に保久礼の小屋が見えてくる。半ば雪に埋もれているが、小屋の前に荷物が置いてあるので誰かが使っているのか。

昼少し前、キビタキ避難小屋の先Co1060付近で2度目の休憩。肝心の小屋は雪に埋もれてしまっているらしく見当たらない。
この辺りから樹林を抜け視界が広がる。前方は一面のだだっ広い雪の斜面で、滑降が楽しみ…と思ったら一回緩んだ雪が固まった斜面でガチガチじゃん。滑降、楽しくなさそう…。実際、降りてくるスキーヤーはスピード控えめの安全運転である。
そんな中、I師が母川を降りてみましょうと言うので、沢筋の雪に期待することにした。

保久礼コース上部の斜面
避難小屋を過ぎるとだんだんと開けた斜面になる。
雪と雲で境目がはっきりしない
曇り空なので雪の斜面と空の境目が分かりづらい

好天ではないが高曇りなのでそこそこ視界もある、粟ヶ岳が意外と近くに見え、反対側には会津駒から燧、平ヶ岳の姿も。
頂上近くになると、青雲岳から守門本峰(袴岳)にかけての雪庇も見えてくる。
2回目の休憩から1時間弱で大岳頂上。目の前には飯豊の主稜が白く輝いて見えている。
あまり雪庇に近づくと剣呑なので、気を付けながら眺めを楽しみ写真を撮る。

大岳山頂から会津方面
会津駒ヶ岳、燧ヶ岳、平ヶ岳
大岳頂上から燧・平ヶ岳を望む
燧から平ヶ岳方面を少しアップで
大岳山頂から飯豊連峰主稜線
飯豊の主稜は白く光っていた。
守門大岳頂上にて
スキーを滑降モードに切り替えて

そして、いよいよ降りだが…
中津又岳との鞍部の方へ少し降りてから母川へ落そうと相談がまとまり、尾根を少し降り沢の源頭を少し滑ってみたが、いやいやガリガリのままだ…。このまま沢筋を降るのもしんどそうということで、中津又岳の西尾根を降りましょうと尾根までそのままトラバースする。わずか数分だが、傾斜が結構ある沢の源頭のトラバース(ガリガリ斜面)なのでちょっとスリリング。板がずれないように慎重かつ大胆に。

中津又岳方面
中津又岳方面へ少し降りる
母川源頭部
母川の源頭部、見た目いい感じの斜面なのだが…

Co1310付近で尾根に乗り、そのまま尾根を滑降。硬い斜面は相変わらずだが、転んでも滑落の心配がないので安心。何か所かはスキーらしい滑降ができるところもあり、まあまあ順調に高度を落としていく。

あっという間のスキーの降り
いつもながらスキーの降りはあっという間だ
中津又岳西尾根
中津又岳西尾根

保久礼の小屋のあたりで雪で埋まった沢を渡り往路に戻るが、小屋の前後はスキーを担いで登り返す。小屋の先はアップダウンがあったり、ツボ足トレースのでこぼこがあったりで結構滑りにくい。だんだん足も疲れてきた。早く終了点に着かないかなと思いつつ1時間ほど苦闘するとようやくゴールに到着。
想定よりもだいぶ苦行になったものの、冬の様子も何となくわかったのは収穫だということで…。

I師、T師はこの日は現地に泊って翌日は守門黒姫の予定とのことで、駐車地点で別れてひとり帰宅の途に就く。ちなみに翌日は悪天候のために残念ながら山行は中止したと連絡が入った。翌日は東京も雨だった。日中用事があって出かけていたのだが、雨はちょっと鬱陶しかった。


メンバー:I(L) 古巻 T
山域:浅草岳・鬼ヶ面山・守門岳
山行形態:スキー 個人山行
コースタイム:
二分最終除雪地点付近(9:20)-長峰手前Co680付近(10:30/40)-保久礼小屋(11:10)-キビタキ避難小屋先Co1060付近(11:52/12:07)-守門大岳(13:00/19)-中津又岳西尾根Co1310付近(13:27)-1167m地点付近(13:34)-保久礼小屋(14:05)-駐車地点(15:03)
地形図:穴沢
報告者:古巻

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