わたしが、奥只見湖=銀山湖と知ったのは、入会してからだいぶ後…
釣り人のあこがれ銀山湖とわかっていれば、もっと早く来る機会があったかもしれません。
今シーズン最後となる週末、大きな網を持った釣り人が奥只見湖へ向かう中、
わたしたちは、静かに沢に向かいました。
これほど多くの滝を登ったのは、初めてかもしれません。
石抱橋を渡ろうとすると、警備員の方が…
「上の駐車場は満車なので、シャトルバスを利用してください。」とのこと
曇天続きなのに、越後駒ケ岳に向かう登山者がそれだけ多いということ
とても人気の山域なんですね。
石抱橋を渡ってすぐの駐車スペースに駐車させていただき、
そこから歩き始めました。
開高 健さんの石碑「河は眠らない」の石碑がとても立派です。
長い林道歩きが始まります。
柳沢に掛かる橋から下をのぞくと花崗岩のスライダーが見えました。
すぐ先に道行山から下山してくる登山道が合流していました。
一時間ほど進み、白沢に入渓します。
入渓地点からしばらくは川幅も広く、浅く、流れも大変穏やかです。
時折、魚影が見えました。
二俣まであと少しというところで深い釜をもつ15m3段魚留滝が現れます。
1段目、2段目はまとめて右のルンゼから巻きます。
3段目は、右壁をへつって通過しました。
振り返るとだいぶ下がえぐれているのがわかります。
すぐに二俣に着きました。小休止して左俣へ入ります。
左俣に入ると川幅が狭くなってきます。
4m斜滝 右岸を小さく巻きます。
滝はそれほど大きくはないけれど釜は深い…そんな滝がたくさんあります。
今年はこれまでにない猛暑でしたが、この時期になると正直あまり濡れたくありません。
水はとても澄んでいて、きれいです。
深く刻まれた谷を進みます。
滝のひとつひとつが個性的です。
近づくとホールドが見えたり見えなかったり…
どれだけ滝をのぼるのか…
ゴーロをどんどん進むと急に沢が左に屈曲します。
下段は草付きから右壁のバンドをトラバース
中段は水流沿いを登ります。
上段は右壁のきわどいトラバース…ひとつめの核心か…
右岸のトラバースがきわどい 木がない リスがない 支点がとれない。
最後は泥壁にアイスハンマーを刺して
滝の落ち口にある小さなテラスへ慎重にクライムダウン…
しばらく進むと川床の色が変わりました。
ここが「小滝の連続」か…
個性的な滝を登り続けると
7m直瀑が見えました。
水流左を登れそうですが、少し戻って左から巻きました。
実は、この巻きが悪かった。ここでも泥壁にアイスハンマーを多用しました。
やっぱり滝の落ち口が一番いやらしい。
ここを過ぎるといよいよ水流が細くなります。
源頭の様相になってきました。
ここまでどれだけの滝を登ってきたでしょう。
100は越えているのではないかと思いました。いい加減飽きました。
奥の二俣を右に入るとすぐに水が枯れて、枯棚になります。
登り切るとそこは草原…
百草ノ池には、水カマキリやトンボの姿が見られました。
こんな豪雪地帯で生き延びている生き物に畏敬の念を抱きます。
豊かな自然環境が守られることを切に願います。
池の右の藪を少しかき分けて登山道に出ることができました。
あとは登山道を下るだけ…
熊の爪痕、さまざまなきのこを見ながら、黙々と下ります。
長い林道を歩いて、日のあるうちに戻ることができました。
遠くに見えていた銀山平温泉により、疲れを癒しました。
たいへん雰囲気のよい温泉でありしかも私好みの温度なので、
ふたたび訪れたいと思います。
あこかれの銀山湖 … 次は釣りと沢を合わせて楽しみたいものです。
大変充実した大満足の山行になりました。リーダーに感謝
石抱橋(6:05)-入渓点(7:03)-二俣(8:07)-5mCS滝(10:20)-奥ノ二俣(13:45)-登山道(14:14)-小倉山(14:39)-道行山(15:16)-林道(16:09)-石抱橋(16:53)