中ノ岐川灰ノ又沢

8/28:晴れ後一時雨

8月後半は奥只見山系では比較的初心者向けと言われている灰ノ又沢を計画した。参加者は3人、天気はどうにか持ちそうなので実施の運びとなる。前泊地の道の駅湯之谷から雨池橋手前駐車場まで車を飛ばし、7時前には到着した。

ここから1名は車で銀山平の荒沢岳登山口にとって帰す。登山口に車を止め積み込んでおいた折り畳み自転車で奥只見湖沿い15kmを戻る。神蜂の登り坂が少々辛いが天気が良いので気分は爽快だ。

雨池橋駐車場に8時半ごろ戻り、待たせていた2人と合流し自転車をガードレールに括り付け出発する。盗難がちと心配であるが致し方ない。

雨池橋で中ノ岐川林道は通行止めになっている。植物、昆虫採集禁止の注意書きがあるが密猟者が入るのだろうか。

二岐沢出合の流れは滑状で美しい。思わず写真を数枚撮ってしまう。

50分程の歩きで灰ノ又橋に到着。10分程休憩して橋脇の斜面を降りて入渓する。流れは透明、川底が白色系なので明るい雰囲気の沢だ。

小滝を一つ左から越えると、早速、大きな釜を持った6m滝が出てくる。この滝は右を灌木で頼りに登る事もできるそうだが、無理せず小滝まで戻り右に入り踏み跡を辿って巻く。

巻きの途中にてタマゴダケを見つけるがちと大きいので採取は見送る。

巻き終えると釜を伴った小滝がいくつか続くが何も問題となるようなものはない。

この6m滝は、左をトラバース気味に登る。なめりがあるので慎重にいき、その上の4mと2x4mはまとめて右を小さく巻く。

この後釜を持った2-3mの滝が幾つか続くが快適に登れて楽しい。

右壁が立ってくるが直ぐに開ける。明るい渓だ。

この2m滝を越えると6m滝が出てくるが右を小さく巻く。その先、15mの滝を伴って枝沢が入り込むと渓は花降沢出合まで開ける。ここで釣り師1名と会うが、この先の連瀑手前で引き返すとのことで気持ち良く道を譲ってもらう。

花降沢を過ぎると連瀑帯となる。1段目の5x7mの左リッジを登り、左壁をそのまま登ると明瞭な巻道となるのでそれを辿っていく。結局、連瀑帯は5〜6m滝5個で構成されている。巻きの途中で湧き水(枝沢の流入)がいくつかある。

その先で裏荒沢が右から2:3で入り込んだ後は目立った滝は出てこない。右側が切り立った箇所を通過していく。

小滝を幾つかこなし、4m2段滝も難なく越えていく。

8m多段滝は水流右を登る。

この斜滝はどちら側も登れそうだが、右を登った。

その先、左から多段滝を伴った枝沢が流れ込む直ぐ先で、灰ノ又で一番大きな12m滝がかかる。右の岩場をロープを引いて登る。念の為上部で支点を1箇所取ったが、ホールド、スタンスは豊富である。

大滝を越えた左岸に時間は早いが夕方雨予報なので幕を張る。

雨となる前にマキを集められ焚火を開始出来たが、ミニタープで雨よけを上手いこと張った。

雨しとしと降っていたが、ミニタープのおかげで快適な焚火が出来た。線香花火も楽しめた。

8/29: 小雨後晴

翌朝も朝から火を起こせたが、やはりタキギが湿っており盛大な焚火とはいかなかった。

遡行を継続するが、2−6m程度の登れる滝がいくつも出てきて楽しい。

天気はイマイチパッとしない。co1268mの1:1の二俣ではガスってくる。

6m滝は左を登る。

徐々に天気が良くなってきた。5m滝は水流の右を快適に登る。

この4m滝は少々苦労した。トップが左の笹藪を強引に巻いて上からお助けを出して右の流れの所を登ってもらった。

この後も明るくひらけた渓に滝が幾つもかかる。何も登る事が出来て楽しい。co1360mの二俣で右沢を行くと3人程度泊まれそうな整地された幕場があった。

その先、6m多段滝は流れを登り後続にお助けを念のため出した。

天気も良くなり、4m2条滝は右を登る。

この後も幾つも滝が出てくるがいずれも登れる滝だ。co1600mの二俣で左沢に入る。

流れも随分細くなりそろそろ詰めの様相を呈してくる。

だが、まだ少し滝が出てくる。9m多段滝は快適に登れるが上部のみ念の為お助けを出した。

これを越えるといよいよ詰めが始まるが特に藪っぽくはならない。最後は草つき混じりの岩場を登っていくと荒沢岳の西の鞍部に出る。

そこから5分ほどで荒沢岳山頂に到着した。

荒沢岳の下山路は所どころ岩場が出てくる。結構大変な道だ。

険しい下山中にミヤマナナコナの群落が目を休ませてくれた。

こっから岩場を登り返す。結構時間がかかります。

最後に出会った登山道脇のでっかいアカヤマドリ、食用らしいが誰も採らないのかな。

結局、約4時間かけて銀山平の駐車場に辿り着き、車でデポした自転車を回収し、白銀の湯で汗を流し帰京した。

遡行図

 

bema


山行最終日:2021年8月29日
メンバー:坂部(L) 古巻 高森
山域:越後荒沢岳
山行形態:沢登り
コースタイム:
28日:雨池橋(8:34)-灰ノ又橋(9:29-35)-花降沢出合(11:36)-5段25m滝上で昼食&釣り(11:55-12:30)-裏荒沢出合(12:36)-1230m付近幕場(14:14)
29日:幕場(6:30)-1268m二俣(6:51)-1360m二俣(8:20-30)-1600m二俣(10:00)-1900m付近稜線登山道(11:52)-荒沢岳(12:00-23)-1536m点(13:50)-荒沢岳登山口(16:25)
地形図:平ヶ岳・奥只見湖
報告者:坂部

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

TOP

プライバシーポリシー ©Copyright 2024 渓人「流」 All Rights Reserved.