日帰り山行2日目は、一ノ瀬川竜喰谷へ行ってきました。
道沿いには、すでに釣り師の車が数台止まっていました。
また竜喰谷をソロで遡行するベテラン沢屋さんもいました。
夏の一ノ瀬川は、とても魅力的です。
今回の目標は、綿貫さんのリードによる曲り滝登攀です。
一ノ瀬川本流から竜喰谷へ進むとすぐにF1が見えます。
普段より水量は多いようです。ぬめりもあるので、慎重に越えます。
私は何度も竜喰谷を遡行していますが、毎回何かしらのことが起こります。
「竜喰谷」という名から、なんだかおどろおどろしい感じがする沢ですが、
大のお気に入りでもあります。今回は、どんなことが起こるのでしょうか。
精錬場の滝左壁をソロで登るベテラン沢屋さんの様子を見つつ、
私たちは、すんなり左岸を巻きます。
へつりの前に、簡単にレクチャー…「よくホールドを探すこと」
体格差があるので、人と同じムーブをする必要はありません。
ほとんど濡れずにへつることもできます。
下駄小屋ノ滝では、ロープを出して支点構築とセカンド確保の練習をしました。
残置ハーケンがあるのでそれを利用しつつ、カムのセットについても練習しました。
上部には残置スリングがあり、慎重に滝上に降りました。
末広がりのナメ滝は、雪を冠った富士山のようにも見えます。
階段状2段の滝は、水量が多かったので左壁から滝上に抜けました。
いよいよ曲り滝です。なかなかの水量でした。
離れていても水分を含んだ強い冷風が吹いてきます。
滝下で合図の笛、支点の作り方、ビレイの位置等を3人で確認して
いよいよ綿貫さんがリードします。
曲り滝には残置ハーケンがいくつもありますが、
どの残置を使うのか、使えるのか、ロープの流れ等も考慮しながら進みます。
試行錯誤しながら確実に進んでいきました。
上部では水流際をうまく超えて、無事に完登、リードすることができました。
しっかり確保支点を構築して、後続も安全に登ることができました。
ひとつ大きな自信につながったのではないかと思います。
水しぶきが凄く、この時期でも長く浴びていると低体温症の危険がありますが、
あきらめず、冷静に登り切ることができたことはすばらしいと思います。
曲り滝にだいぶ時間を要したので、中ノ平沢出合に移動して大休止しました。
冷えた体を中から温め、栄養補給しました。
晴れていた空もいつしか暗くなり、休憩が終わる頃には大粒の雨が降り始めました。
目標を達成したので、残念ですが今回はここまで…
中ノ平沢から大常木林道へ上がりました。上がったはずでした…
大常木林道にたどり着くまでいろいろありましたが、
雨で濡れた泥斜面のトラバース、ルートファインディング等
よい練習になりました。
やっぱり何度来てもいろいろ起こる竜喰谷でした。
次回は、星野さんがリーダーとして大常木林道の丸太橋まで遡行できるといいですね。
石楠花橋横駐車スペース(06:30)-竜喰谷出合滝(06:45)-下駄小屋ノ滝(08:25)-曲り滝(09:45)-中ノ平沢(12:00)-大常木林道 -石楠花橋横駐車スペース(16:03)